九州で思い出した「後継者育成」の大事さ。
こんにちは。熊本と福岡の2DAYSでした。これまでどんなときでも「営業だけはしたことないんですよねえ」とか言ってきたけれど、熊本の仲間との対話で営業チームのマネジメント経験が自分にあることをふと思い出した。記憶とは都合の良いものだけが残っていく典型的な例だ。
オールラウンダーと器用貧乏。
ある書籍を読んで以来、自分の職務経歴書をまとめるようにしている。今は人事の仕事をしているけれど、エンジニア職の長であったりヘルプデスクセンターの長であったり。はたまた経営全般の長や新規事業開発の長も歴任した。器でも無いのにあっちこっちで器用貧乏ぶりを発揮してきたようだ。
オールラウンダーと器用貧乏は根本が違っている。それは目に見える結果が物語る。若い頃からあまり賞ごとにも縁がなく、目の前のやれることを粛々と進めてきたこともあるので、後者のイメージが板についてしまっている。年齢も年齢なので一点集中していくことこそが今は重要なのだとも思う。
若手時代のことはこちらにも少し書いています。
四半世紀前の上司の言葉。
いつも後継者に恵まれているとしみじみ感じる。ここだけは絶対の自信があるのだけれど、マネジメント層になってからというもの常に実践しているのが「自分の後継者を育てる」だ。30年以上勤めてきて各部門を渡り歩いた身としてはちゃんとそこに種を蒔き根を張って、実をつけてきた自負がある。
「もし上に立ったのならばその瞬間から自分の後継者を育てなければならない」。四半世紀前、初めて管理職となったときに上司に言われた言葉。受け止めることができたのも7つの習慣のおかげであると言わざるを得ない。限りなくかつ繰り返し記されるスティーブン・R・コヴィー博士の一文が重い。
必要なのは上司の愛。
この教えを忠実に守って生きてきたことによって多くの有能な後継者が巣立っていったわけだ。現在、全国で一流の活躍をしている様を今回の九州出張でも垣間見れた。勿論後進のポテンシャルが道を切り開いたのだけれどその姿を見ているだけで自分のアクションが間違ってはいなかったと思いたい。
そういう意味では20数年前の上司にとっても同じこと。同じだからこそ深く思考したうえで心からの言葉を贈ってくれたのだろうなと思ってしまう。どこまでいっても感謝しかない。成長するには自身の主体性がもっとも大事なのだけれど合わせて上司の愛が必要だなのだ。それに気づけた出張だった。
豊かな人間関係とふれあいの場。
誰かの言葉に傷つくことがあるかもしれないがそれよりも誰かの言葉に勇気づけられることのほうが圧倒的に多い。7つの習慣の上記の章の別項には以下のような一文が存在しており、いつも心を動かされる。「再び故郷に帰ることはできるのだ。家庭が豊かな人間関係とふれあいの場であるならば。」
今回の九州でも家族のような人間関係、ふれあいの場がそこにはあった。仕事なのだから厳しい一面も勿論あって然るべき。それでも何十年経ってもこんな関係を貫いていけるこの会社が本当に大好きだ。だからこれからも多くの言葉を発信し、この関係が永遠に続くよう、後継者を育てていくわけだ。
共に食らったウマメシの数々。
最後に。
来年の2月に勤続35年を迎える。来年度はどんな役割を担うことになるのだろうか。何をするかではなくどうするか。やることは既に決まっている。豊かな人間関係とふれあいの場を作ること。そして、自分の骨を拾ってもらう役目の人間を育てること。どこまで行ったとしても所詮これしかないのだ。