見出し画像

「デザインの学び」プログラム開発1年目終了

 こんにちは。大学教員をしているえんたです。専門は,教育心理学,学校心理学です。
 現任校で展開されているプロジェクト1年目(2023年度)の成果報告がYoutubeにアップされたので,それについてつぶやきます。
 ちなみに,これを作ってくれたのは,「デザインの学び」を主導する3名(須永,柿本,岡村)です。えんたは,動画制作を見守っている役だったことを付け加えておきます。

「デザインの学び」の開発

 2023年度から,上田女子短期大学は三菱みらい育成財団から助成をいただき,あるプロジェクトに着手しています。
 あるプロジェクトとは,これまで”知る学び”を中心にしてきた大学教育に,”行う学び”を編み合わせることで,新たな教育プログラムをデザインすることです。
 ちなみに,「デザインの学び」について提唱する須永は,”行う学び”とは,学び手が関心の対象を自分で見える化・具体化・身体化する力,つまり人が本来もつ「表現する」力を取り戻すことである,と述べています。
 えんたは,2021年に「デザインの学び」に出会いました。当初は,どのようなものか分かりませんでしたが,身近なものになっていくにつれ,「デザインの学び」のマインドは,学生が物事を深く理解するのに有効なものであると考えるようになっていまきました。
 「デザインの学び」のマインドと表現したのは,これが単なる手法や技法といった表面的なものではなく,もっと深い部分から創られてきたという印象を持っているからです。
 このようなプロジェクトに誘ってくださり,本当にありがとうございます。心理学的にも,自分の分野を開拓していく時期にいる者としても,このような異分野との学びは刺激的です。

2023年度「デザインの学び」成果報告

 動画は,デザインの学びを主導している,須永,柿本,岡村の3名が作成したものです。デザインの人たちは,「デザインの学び」を体現しています。表現しながら,思考をしていっていますから。それを見て,私も感化されています。ちなみに,えんたは,「デザインの学び」に驚いているという教員として,最後の方に少しだけ登場します。

おわりに 

 「デザインの学び」の開発も2年目を迎え,えんたも「デザインの学び」を実装した授業を行うようになっています。2024年度前期は,「デザインの学び」を心理学の講義にどのように取り入れていこうかと,試行錯誤しながら授業展開しています。
 学生からの評価(学生が教員の授業を評価するアンケート)によれば,90%以上の学生が肯定的な評価をしてくれています。また,学生が最終レポートで書く内容も,深くて厚い記述が増えたように感じています。どうしてよかったのかについては,これから心理学的に分析してみようと思っています。この報告(以下のもの)は,近いうちに行います。その時に見てくだされば,うれしいです。

本学は,全国でも珍しく裏山を持っている大学。講義は,豊かな自然の中で行われることもしばしば。

 上記は,ゼミのひとコマ。「学びは,教室だけで行われるものではない。」そう感じることができるようになったのは,デザイン分野という異分野の方々と出会えたからかも。

これは,ホスピタリティ論という授業での様子。クレーム対応する時の流れを深く理解するために,チームになって,クレーム対応のチャートを作っている。

 上記は,ホスピタリティ論のひとコマ。のり付けされているカード(情報紙)は,講義に参加している学生の意見全てを短冊にしたもの。学生は,これらを相互に関連づけながら,クレーム対応に必要な知識と心構えを身につけていく。
 えんたが,”行う学び”を”知る学び”に編み合わせるということ(「デザインの学び」)を通常の講義において実施可能なものに落とし込んだもの。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?