潰瘍性大腸炎からの大腸全摘日記 ⑪:「2段階で来た体力低下の影響」

術後数日は脱水症状による吐き気と戦い続け、その後も数日間、正味、身体がしんどかったと思うけど、それにしても体力の低下は想像以上だった。思うように歩けないのは言うまでもなく、座って本を読もうとしても、すぐに疲れて横になりたくなる。風邪で2、3日寝込んだだけでも歩くと違和感あるくらいなので、仕方がないといえば仕方がないんだろうが。

で、寝てれば体力が回復するのか?といえばそういうわけでもないので、体力というか筋力を戻すべく動くしかない。そう考えると、吐き気と戦って唸ってる時でも、看護師さんが「ちょっとでも歩きましょうか!」と声を掛けるのは正しい。いや、マジでしんどかったけど。

退院が近くなって来た?と感じられるようになってからは、とにかく無理矢理にでも歩いてた。1日に合計10,000歩以上、病棟の廊下を延々歩く。初日は本当にしんどかったけど、体力が戻って来たのか、単に慣れたのか、3日くらい経つとわりと楽に歩けるようになって来てた。看護師さんに「顔色が凄く良くなった」と言われたり。

退院前、1週間くらいは毎日10,000歩越えだったので、退院してもある程度は動けるか?と思ってたけど、全然甘かった。病棟の廊下を延々歩いてた時も、首を動かすだけで目眩まで行かないけど、結構フラフラしてたのが、外に出て歩く時には振り返ったりもしないといけないわけで、これが物凄く辛い。そのまま倒れるのでは?!と思うほどに目が回る感覚が結構続いてた。

そのピークは退院の日で、24時間エアコンが効いた部屋からいきなり猛暑日な環境へ放り出されるわけで、そりゃ体力が落ちてない人でも厳しいだろう。おまけに想像を遥かに越えて大荷物になってしまって(ストマの装具があんなにも大荷物になるなんて、聞いてない!)病院から駅まで歩くだけで心折れるかと思った。

下手したら¥30,000-越えくらいになるかも?!と思いつつ、タクシーで帰ることも考えたが、よりによってお盆真っ只中だったので、高速に乗っても動かない可能性が高く、何とか電車で帰ろうとした。

とはいえ、阪神・梅田〜阪急・梅田間を大荷物で歩く自信はなく、電車移動中に散々悩んで、阪神沿線に住んでる方にヘルプの連絡をすること思い付いた…っていうか、入院中の面会はナシでも、退院時のお迎えはあった方が良いです、絶対に!たまたま連絡した方が動ける状態で、快く助けて下さったので何とか自宅まで帰れたけど、もしお忙しくて来てもらえなかったら…と想像すると、今でもゾッとする。事前に段取りしておくべきです、絶対に!

正直なところ、体力の低下に関しては、退院して帰宅した後の方がしんどかった。「ホンマに元に戻るんか?!」と何回も思ったし、1週間くらいは外に出るのも怖かった。暑さに慣れないといけないのもあったけど、前述の通り、平衡感覚とかも矯正して行かないといけなかったようで、何をするのも覚束なかった。当然、ギターも全然弾けなくなってたし。

ギターは1週間くらいで入院前の状態まで戻ってたけど、体力が戻るのにはかなり時間掛かってたし、退院して2ヶ月経つ今も疲れ易い状態が続いていて、一段落付くとすぐに横になりたくなる。

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