潰瘍性大腸炎からの大腸全摘日記 ③:「入院中に困ったこと」

 術後すぐ、その後もずっと、基本、病人扱いされないのは、戸惑うというか何というか…正直「もうちょっと優しくしてくれても良いのでは?」と思ってた。「甘やかさないのがその人の為」ということは理解出来ても、本当にしんどい時はメンタル保つのがかなりキツかった。そんなことはないのに「誰も協力してくれないの?」とか思ってしまう。

 HCUから病室に戻る時も「もうちょっとゆっくり運べや!」と言いたくなるくらいに、体感では思いっ切りベッドをグルグル回されてるくらいの印象で、本気で辛かった。

 吐き気以外で辛かったのは、腰が痛くなること。術後間もない時は動くとお腹が痛いし、腰の痛みにも耐えられなくなって来るしで、逃げ場がない心境に追い込まれてた。ベッドの上げ下げはかなり気分転換になるので、積極的に使うべきだと思うけど、そういうことも誰も教えてくれない。そういう部分でのケアに関しては、大いに改善の余地があると感じた。あの状況で心折れる人がいても全然不思議じゃないくらいキツかったわけで…なので!入院して手術を乗り切ってる人は皆んな凄い、と思うようになった。皆んな、本当に頑張ってる。

 実際、身体がしんどいのは間違いないし、それが起因しているのだが、本当に心折れそうになることが何度もあった。術後2日くらいはしんど過ぎて、あとはちょっと落ち着いて来た時も危ない。過ぎてしまえば「そりゃ時間掛かっても仕方ないよね」くらいに考えられるけど、どうしても「先が見えない」と感じてしまう。それが誰かとの面会で解消されるのか?は僕には分からないけど、人によっては助かるのかも知れない。僕は気を使う方が嫌だったので、家族含め、退院するまで誰とも面会しなかったけど。

 脱水症状がマシになり、吐き気も治まって来て、御飯が始まって2日目だったか、腸閉塞起こして半日くらい苦しむことに。よく噛んで食べることくらい常識なのかも…が、これも誰も具体的には教えてくれなかった。

 そんな状況でも「腸を動かすには歩くのが一番なので、歩けるなら歩いて」という酷な指示が。「寝てても仕方ないなら」と歩いてみるも、気付いたらしんど過ぎて目を瞑って歩いてるような状態なので、諦めて寝てることに。

 苦しんで寝てる時に「腸を緩める薬を…」とかって聞いた記憶があるけど、夜中に楽になった翌朝には「そういう特効薬はないので、絶食して水(生理的食塩水を点滴で)を入れるしかない」と。腸閉塞はよくあることらしく「入院中に経験しておいて良かった」と言われた。確かに、その後、御飯が再開された時、すぐにお腹がいっぱいになって若干苦しくなるのとは違ったので、入院中に経験しておいて良かったと思う。言うまでもなく、復活して御飯再開された後は、物凄く時間を掛けてよく噛んで食べるようになった。

 原因は「何かしらが詰まったのは間違いない」らしいが、それが何かも分からないし「人による」と。食べられるなら食べても良いのか?と解釈してたが、どうもそういうことではないっぽい。なら、最初から適量出してくれれば良いのに、とは本気でそう思うが、一人一人に対応する余力はない、ということなのかもね。

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