①レクチンと肥満の深い関係性
人の腸内細菌にとって最も問題となるのは、レクチンと呼ばれる化合物です。
レクチンとは何かというと
植物自身が食べられるのを防ぐために作る「粘着生のあるタンパク質」の一種です。
植物にとって生存戦略の一環としてこのレクチンを生産し、外敵に食べられないように自分の身を守っています。
そのレクチンを私たち人が食べれば食べるほど腸内環境は悪化していくことが分かっています。
レクチンは腸を傷つけ様々な問題を引き起こす
レクチンは腸壁を傷つけ、絶え間ない炎症を誘発し
その結果として肥満や疲労感、体の痛みや病気を引き起こしています。
身体に炎症を起こすメカニズムでは
レクチンには腸管を覆う粘膜細胞の間のタイトジャンクション(密着結合)をこじ開ける作用があり
そうすると、リーキーガット(漏れる、腸)が起こります。
腸からLPS(リポ多糖類)やレクチン、腸内の悪玉菌などが漏れ出し
これらの侵入者を体の中に入れてしまうため、自身の免疫細胞が攻撃をし、その結果身体に炎症が起こるのです。
つまり、レクチンを含む食品を食べることで腸のバリアが壊れ
組織やリンパ節、血流に異物が侵入した結果
肥満だけでなくさまざまな疾患を引き起こす原因を作ります。
人の身体はレクチンを分解しにくい
また、人の身体の中に棲みついている細菌や酵素では、レクチンを分解できないというのも一つの理由です。
599万年の間、狩猟採集をして生きてきた人類にとって
身体がレクチンを無毒化するメカニズムを持っていなくても問題はありませんでした。
ところが、一万年前から穀物をはじめとする植物を栽培するようになり
レクチンを多く含む食品を漬けたり発酵させて、レクチンによる害から身を守っていました。
ところが現代社会では、そういった伝統的な食べ方を辞め
レクチンを無毒化しないまま口に運び、身体の健康を害しているのが現状です。
小麦胚芽凝集素レクチン(WGA)
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