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②回復の時間を必ず確保する
身体に負荷をかける作業が済んだ後、回復の時間を必ず確保します。
その理由というのも身体を休ませる時間をとることで、得られる効果が高くなるためです。
ストレスを受けた細胞を正常に戻し、微細なダメージを修復する作業が促進されます。
ですから回復の時間を確保することは、いらないと感じたとしても省略しないこと。
運動と休息が一つになることでより効果があるということですね。
良質な睡眠をとる
肥満を防止したり脳の健康を保つためにも良質な睡眠をとることは大切です。
深い睡眠の間は脳の老廃物除去システムが働き、脳の汚れを洗い流してくれ
神経変性疾患の原因にもなる、アミロイド班(プラーク)が蓄積しないようにしてくれます。
例えばたった一晩寝ないだけで、脳の視床と海馬という部分でアミロイド班が、約5%増殖することがわかっています。
これは、記憶力や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活における単純な作業を行う能力さえも失われ、アルツハイマー病の発症リスクを上げます。
そして睡眠不足は肥満の原因となります。
空腹感と満腹感をコントロールするホルモンではグレリンとレプチンがあ、それぞれ睡眠時間に大きく影響されることが分かっています。
大学生を睡眠実験室に入れ8時間眠らせた実験では
翌朝、満腹だと感じるレプチンの値が高く、空腹感を刺激するグレリンの値が低くなっていたそうです。
睡眠時間を短くした実験では
6時間の睡眠時間では食欲を刺激するグレリンの値が高くなり
レプチンの値が低く空腹感が増し、なかなか満腹だとは思えなかったそうです。
このような実験結果が示すように睡眠時間が短いと実際に肥満を招きやすいということです。
これはもちろん私たちの身体に備わっている、一年周期の概日リズムにも対応しています。
日中が長く、夜が短い夏は、体を刺激して食事をさせるように促し
来るべき冬に備えて脂肪を蓄えるように働きかけます。
逆に睡眠時間が長いと身体は冬だと思い込み、蓄えられた脂肪を全て燃やそうと考えます。
ところが、睡眠不足になると、日中が長くなり身体は夏だと思い込むので、冬に備えて脂肪を蓄え始めるべきだと考えてしまうようです。
ブルーライトにも注意
太陽の光もまた、身体に時間や季節を知らせるための働きがあります。
身体が日光を浴びると、眼の中にある網膜の重要な受容体が活性化されます。
そうすると、腸内微生物叢を刺激することになり、眠気や覚醒を促すホルモンや化学物質を分泌させることが判明しています。
例えば、外が暗くなると眼の網膜は夜だというメッセージを受け取り
神経伝達物質であるメラトニンの分泌を促します。
メラトニンが増えれば、睡眠の質が高くなります。
太陽の光の中の青いスペクトルは身体に夏だと思い込ませ、警戒心と摂食周期を刺激します。
ブルーライトの強さだけでなく、どれだけ長く浴びたかも季節の判断に影響されます。
もちろんそれは、睡眠や起床、食事の量にも影響を与えます。
人間の眼の中には、青色光を処理する特別な受容体があって、身体に「目覚めろ」「注意しろ」という指令を出しているのです。
スクリーンや蛍光灯が普及する前は、青い光の源は太陽だけでした。
しかしここで、現代社会の生活スタイルに当てはめて見てみましょう。
今やスクリーンや電球から、昼夜を問わず大量のブルーライトが放出されるようになっています。
これが腸内細菌のバランスやサーカディアンリズムに悪影響を及ぼし、身体を蝕んでしまっているのが現代人とされています。
そのため身体が必要とするだけの十分な睡眠を得るためには
サーカディアンリズムを整え、自然に起こる日の出、日の入りの変化に合わせた光の調整が重要になります。
具体的な方法
夜間は青色光を浴びないようにし太陽が沈んだら、全てのスクリーンをオフにします。
それが難しいのならアプリを使ってパソコンの画面からブルーライトの量を減らすことも効果的です。
また、ブルーライトカットのメガネを用意して、日没後、家で本を読んだり、テレビを見たり、パソコンを操作したりするときにかけます。
これで、ブルーライトの浴びすぎから目を守ることができます。
夜間の照明器具は白色の光を発する照明ではなく、オレンジ色の光を発する温もりのある照明だけで過ごすようにします。
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