子供の自尊感情を支える
メンタルの不調をきたす要因となる自己肯定感について取り上げたいと思います。
その中でも自尊感情について、参考になる学びがありましたので、その内容をまとめたいと思います。
自尊感情について知ることで言葉かけに対する意識も随分と変わります。
〇自己肯定感は6つの感でできている
①自尊感情
自分には価値がある
②自己受容感
ありのままの自分を認める
③自己効力感
自分にはできる
④自己信頼感
自分を信じられる
⑤自己決定感
自分で決めている。
⑥自己有用感
自分は何かに役に立っている。
〇自尊感情
基本的自尊感情を聞いたときに明石家さんまさんの座右の銘「生きてるだけで丸儲け」を思い出しました。ありのままの自分の存在を受け入れられる感情であり、根拠がない自尊感情です。
一方で社会的自尊感情は根拠がある自尊感情になります。『スポーツができる私は素晴らしい。』『勉強ができる私は良い。』などです。
評価や状況に依存的です。
逆にいうと評価を得られないと存在価値を見出せない可能性が高いのです。従って、土台となる基本的自尊感情が低いが、社会的自尊感情が高い場合はミスや失敗を恐れます。また、何かのきっかけで不登校になったり心身の不調を招く危険性もあります。しかし、普段の生活ではとても良い子なので、その我慢に気づきにくいのです。
逆に基本的自尊感情も社会的自尊感情も育っている場合は、失敗を恐れずにチャレンジすることができます。チャレンジして失敗し、評価を得られなかったことで存在価値を見出せないわけではないからです。
〇社会的自尊感情が高めるほめ方
言葉と感情をセットで伝えることが大切です。
すでに基本的自尊感情が高く、社会的自尊感情が育っていないケースでは、著しい成長が期待できます。
〇基本的自尊感情の高め方
基本的自尊感情はありのままの自分を受け入れることができているか?が大切です。社会的自尊感情と同じように褒めても『自分なんて褒められるわけがない』と逆効果になってしまいます。
●感情を受容する
「自分が今、感じている感情は間違っていない」
自然な感情を我慢させない。まずは受容することが大切です。「泣くな」「我慢しろ」によって感情を出すことはいけないこととなり、感情に蓋をしてしまう。蓋する癖が染みついてしまうとなかなか抜けない。
ネガティブな感情も受容することは子供本人が自分の感情に気づくことにつながります。気づいて言葉にすることが基本的自尊感情を高めたり心の回復力を高める第一歩なのです。
●ネガティブな感情への対処の仕方は教える
ネガティブな感情を受容しても、そのネガティブな感情に対処するために他害や自傷で対応することはよくありません。感情は受容しても、対処行動は適切に指導が必要です。
●お世辞を言わない
褒めてもネガティブに受け取ってしまいやすいので、この人はお世辞は言わないな。という関係性を築いていく必要があります。
社会的自尊感情の場合は感情と言葉をセットで褒めることが大切です。しかし、基本的自尊感情は淡々と伝えていくことが大切なのです。
●無条件の愛
『何かができる』から、成長したから価値があり、嬉しいことの『前』に、
あなたがいることに価値があり、嬉しいことを伝えることが大切です。
〇まとめ
自尊感情にもさまざまな種類があります。心身の健康を支える土台といえます。自尊感情が崩壊してしまうと体調不良をきたすことになります。
ただ褒めれば良いというわけではありません。
子供の土台の部分を育んでいくためには、自尊感情についても詳しく理解して、アプローチ方法を知る必要があります。
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