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異なる視点が育む教育の未来
特別支援学校教員のたにやんです。
子供を知るための議論の場が先生を育てます!
一人の子供の実態把握のために複数の先生がそれぞれの視点から意見を出し合うことで、子供の全貌が明らかになります。自分の一人の視点だと偏った見方になってしまうことを自覚して複数の先生と子供の実態把握について議論することが有効な手立てだと考えます。そのためには会議の目的を明確にし、参加者が理解しておくことが必要です。
1. 児童生徒の実態の多様性
一人ひとり同じ子供はいません。
同じ障害名の診断を受けていたとしてもそれぞれ違います。
親も違えば、周りの環境、友達も違います。
生まれ持ったものと育ってきた環境の相互作用によって、子供は人格形成されていきます。人類の数だけ特性があります。
個別最適化を目指すためには個々の特性を理解することが大切です。
多様な子供の実態を把握するためには一方向的な見方では限界があります。
子供たちを理解するためにはいろんな見方が必要です。多角的な見方を実現するには複数の目で子供の実態を把握する必要があります。
2. 複数の視点からの議論の重要性
一人ひとり全く違う個性を持った子供達を理解するためには、いろんな視点から子供を見ることが必要です。子供達の数だけ個性があるように先生の数だけ知見があります。これまで関わってきた子供達の数や質も異なります。
それぞれの先生がこれまで学んできた理論も異なります。
違う視点で子供について議論することは先生一人ひとりの子供を見る視野を広げていくことにも繋がります。
子供の実態把握をすることが教師にとって最良の学びだと感じます。
3子供について話し合う会議
この会議では結論を出すことを目的にするのではなく、あくまでも意見を出し合い議論する中で子供の理解を深めることを目的とします。一人の児童生徒のことを理解するために複数の視点で意見を出していくことが効果的だと考えます。
複数の視点というのは見るポイントです。例えば、認知面・体の使い方・環境要因・情緒面などいろんな面でアセスメントは可能です。1つのポイントに対して、一人の先生が担当します。そして、会議ではそれぞれのポイントからの見解を述べていきます。そうすることで多角的な視点で立体的に子供を知ることができます。
意見を出す時に注意したいのは、落とし所を見つけようとしないことが大切です。
違う意見の場合はそれぞれのスタンスを崩さず、論理的に議論を行うことが深い気づきに繋がります
この会議のあり方は子供の実態把握と共に参加する先生の学びを深めることにもなります。