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【読書メーターまとめ】2023年5月に読んだ本

 今年度に入って2か月。ゴールデンウィークもあり、読書に徐々に時間を取れるようになってきた。
 また、Kindle Unlimitedも良い効果がある。
新たな仕事となったこともあり、改めて読んでみた本もあった。共通するのは、主体的に生きるという事。自分の成長を目指すという事であろうか。

2023年5月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2,856ページ

■なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか[新版] 人間の出会いが生み出す「最高のアート」 (PHP新書)

読了日:05月01日 著者:田坂 広志

今の時期だからこそ読みたくなった本。「なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか?」は、「なぜ、我々は、仕事をするのか?」とも言える。著者の「人間として成長するため」というのは、私も同じ考え方である。部下の成長を支えたいと思うならば、ますはマネジャーが成長すること。成長し続けること。成長したいと願い続けること。という言葉に痺れる。「リーダー」という言葉の本当の意味は、「組織を率いる人間」のことではない。それは、「人間成長という山の頂に向かって登り続ける人間」のこと。不完全でもよい。成長への意欲を持ち続けたい。


■自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」

読了日:05月01日 著者:荒木 博行

変化の激しい今だからこそ、過去に培ったものの中から大事なものを抽出してその本質を見出し未知の世界に生かす「知恵」が重要。余白がある本だからこそ抽象化しやすく今の時代にフィットする。ただ本を読む際に、「熱狂」しつつも「懐疑」を忘れないという姿勢が重要。そこから生まれた「問い」を抱え続け、そのモヤモヤとした状況に耐えうる力を鍛えよと言う。「絶えず書物というものに読者の心が眼覚めて対していかなければ、実人生の経験から得る処がない様に、書物からも得る処はない。」(小林秀雄)のだ。「問い」を持ち本と正対したい。

■臨済録に学ぶ

読了日:05月04日 著者:横田 南嶺

横田南嶺老師による臨済録のオンライン講義を書籍にしたもの。➀無位の真人(自己のすばらしさにめざめる)➁随処作主(どんなところでも主体性をもつ)③活潑潑地(いきいきと生きる)を中心に解説。釈迦や達磨の教えから説き起こすのも素晴らしい。自分は生まれたままで素晴らしいと本当に気づいた人は、決してそのままではいない。自分の命をいかに生かしていったらいいのか、他者に対してどのように働きかけていったらいいのかを必ず考えるようになるというのが心に響いた。平塚らいてうの思想の源泉に臨済録があったというのも驚きであった。

■マンガ 面白いほどよくわかる! 古事記
読了日:05月06日 著者:

3月に出雲を訪れたことを契機に古事記に興味を持ち、kindle unlimitedで見つけて一気読み。神話ならではの入り組んだストーリーであるが、関係図で整理されていてわかりやすかった。そして何よりも今後、旅行で訪れるのが楽しみになる神社などの解説が良かった。各地の神話の類似性の話や、日本書紀と対比して、古事記を敗者の物語と紹介する解説もわかりやすかった。後半の神功皇后や仁徳天皇、雄略天皇の話も恥ずかしながら知らなかったことばかりで勉強になった。日本人として、もう少ししっかり知っておきたい。

■知っておきたい地球科学: ビッグバンから大地変動まで (岩波新書 新赤版 1950)

読了日:05月06日 著者:鎌田 浩毅

めちゃくちゃ面白かった。「地学」。著者が言うように受験科目ではないため、あまり勉強しなかったこともあり知らないことだらけ。宇宙の成り立ち、偶然の重なりもあり我われ生物が、地球に生きていられる。月が地球の衛星になったプロセスも面白かった。何よりも世界屈指の変動地域で生きている日本人としては知らなければならない話ばかり。南海トラフ地震や富士山噴火は決して遠く離れた時代の話ではない。著者がいうように、長尺の目をもつ、自然に対して畏敬の念をもつ、そしてしなやかに生きていく。手元に置いて何度も読みたい本である。

■NHK「100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば

読了日:05月07日 著者:佐々木 閑

佐々木先生の解説はいつもながらわかりやすい。釈迦がつくったおおもとの仏教を「釈迦の仏教」と呼び、念仏を称えれば救われるといったような、誰かに救いを求める宗教ではなく、自分の道は自分で開けという厳しい教えだという。人が老い、衰え、死ぬことがこの世の法則、自然の摂理であって、それを変えることもなくすこともできないのであれば、受け入れる側の自分の在り方を変えるしかない。そこにブッダの教えの本義があるという。この因果律の考え方や諸行無常・諸法無我こそ釈迦の仏教の本質である。苦しみ多い今こそ大切にしたい教えだ。

■40代からのライフシフト 実践ハンドブック

読了日:05月17日 著者:徳岡 晃一郎

Kindleunlimitedで再読。以下の言葉にドキリとする。自分 を守ろうとする「硬直マインドセット」のような心理的鎧 が、実は自分を危機にさらしてしまうことになるわけです。このプライドの壁を崩すのが、「自分の未来への思い」です。思いのない人はプライドに固執するあまり周囲や時代に 流されていきます。なぜ、自分の未来のために行動を始めないのでしょうか。それは、「自分だけは大丈夫」「何とかなるさ」と思っているからではないでしょうか。これは、まさに生活習慣病と同じ症状と言えます。機会をとらえ早めに動こう。

■2040年の未来予測

読了日:05月20日 著者:成毛 眞

2040年、65歳になる。著者の現在とほぼ同年齢である。あこがれの65歳の姿でもある。生き残るのは環境に適応した人であり、環境に適応するには環境を知ることと説く。私にとって65歳という区切りの年、2040年の未来の姿はこれからも意識して捉えていきたい。新しい技術に対して、人は懐疑的になる。だからこそ、いち早くその可能性に思いを巡らせられる人にはチャンスがあるというが、意識していきたい。著者が言うように「今日」には、これから起こることの萌芽がある。現在を見つめれば、未来の形をつかむことは誰にでもできるから。

■決戦!株主総会 ドキュメントLIXIL死闘の8カ月

読了日:05月21日 著者:秋場 大輔

事実は小説より奇なりの言葉が陳腐になるほどスリリングな展開が最高に面白かった。あきらめない男・瀬戸。彼をここまで奮い立たせたのは、仲間と従業員たちへの思いか?社内SNSへのスラムダンクの一場面を使ったメッセージに目頭が熱くなった。GE出身の藤森氏の姿は「GE帝国盛衰史」が重なる。また村上氏は、「生涯投資家」の通りの姿で書かれる。経営とは?コーポレートガバナンスとは?を考える良い教科書である。そしてモノタロウを一から立ち上げた瀬戸氏の経営スタイルは見習いたい。Do the right thing!!

■ミドルシニアのための日本版ライフシフト戦略

読了日:05月21日 著者:徳岡 晃一郎,木村 勝

人生100年時代&80歳現役時代、どう人生を設計するのか?そのヒントが、MBB(Management By Belief)であり、5つのM(マインドセット/ミッション創造/学び/見える化/マルチ化)である。自分のキャリアは自分で決める。「これからは違います。変化への対応は自責です。自らに学びという先行投資を行い、常に自分のキャリアに付加価値を加えつづけなければなりません」という言葉が重い。終身知創。何のために仕事するのか。これが問われる時代である。「自立」とは、依存先を1か所に絞らないこと!!これも大切。

■働く大人のための「学び」の教科書

読了日:05月28日 著者:中原 淳

以前より何度か読んでいるが、久々に手に取る。今の自分にとってすごく響いた。バイブルにしたい1冊。今、ストレッチしたポジションを与えられている。そんな時は、わき目を振らず、タフな仕事を通じて学ぶことが大切。「背伸びなくして学びなし、学びある ところに、背伸びあり」である。「大人の学び」とは、「自ら行動するなかで経験を蓄積し、次の活躍の舞台に移行することをめざして変化すること」とする。行動を通じた結果とそこで生まれた感情からしか自分の今後の方向性を決められないというのは納得。挑戦行動なくして、振り返りなしだ。

最後に:1か月の読書を振り返って


異動して、業務も変わり、改めて自分の将来について考える機会が多かった。
 手にとった本もそのような内容が多い。特に今、一緒に働いている人は、私の一回り上の世代、つまり60歳前後が多いので自分のキャリアについて考える機会が多くなった。
 このままではよくない。とはいえ、目の前の仕事に注力することも大切である。
 また何と言っても熱中したのは、LIXILの社長解任劇を扱ったノンフィクション。話に引き込まれ一気に読了した。
 仏教や自然科学の本はこれからも読んでいきたい。
幅広く、雑種な読書も良い。



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