感度良好?
【ラジオ体操70日目】
こんにちは。
専門用語を学ぶために10年かけてかなり多くの業界で現場経験をしてきたことで、逆に何屋さんなのかわからないと言われてしまうことがあるコマリストです。
今日は『上り下りの感度』というテーマで書いていきたいと思います。
ADSLってご存じでしょうか?
2000年初頭に日本でも一般的に普及した通信技術で、2017年にNTTさんがフレッツADSLの提供を終了するまで長年に亘って、活用されてきたものです。
技術的な話をしてもしょうがないのですが、超絶簡単に説明すると、一般の人はインターネットから情報を取得することが多くて、発信することは少ないという特徴を利用して、下り(受信)速度は高速、上り(発信)速度は低速にするものです。
トンネルの太さ(帯域と言います)は変えられないので、上りの速度を抑えることで(トンネルの使用範囲を少なく)、下りの高速化を実現する(使えるトンネルの幅を増やす)というある意味捨て身の手法なのですが、これがウォンツとマッチしていたので一気に広がったというわけです。
ちなみに、最近はほとんどの地域に光回線(FTTH)が普及したので、過去の技術ではあるんですが。。
実は、人も情報に対する受信感度と発信の感度に差をつけた方が良いなと思ったので、目指せADSL化!を掲げてみたりしています。
情報の感度
人間のADSL化ってなんやねん!?という方も多いと思いますので、少し丁寧に説明してみます。
ビジネスの世界では、”アンテナを立てて、情報の感度をあげろ”なんてことを言われたりします。
そんなことを言われても、アンテナなんて無いし!と返したくなるわけですが、私も渋々アンテナ?を高くして、日常の中にある様々なものから学びを得られるような努力をしてきました。
#私のアンテナはよくたちます
最新技術やサービスに関するセミナーを受講することなんかもこれに該当すると思います。
では、アンテナを高くして、色んな情報を得たり、色々な学びを得ている人とそうでない人はどちらが多いのか?
この答えは明確で、感度の低い人の方が圧倒的に多いと思います。その方が気楽に生きていくことができるし、必要以上の情報を得る必要を感じないと考えるのも頷けますよね。
とすると、アンテナを高くしている人たちは少数派なので、どうなるかというと、『意識高い系』とか『イタイ人』という呼ばれ方で、邪険な扱いを受けてしまう。
その結果、せっかく立てたアンテナをしまい込んでしまうという悪循環が起きてしまうんです。
せっかく気合いを入れて、情報を取りに行ったのに周りの反応で諦めてしまうのってもったいないことですよね。
人間のADSL化
では、この状況を防ぐためにどうしたらいいのか?
それこそ、私の提唱する人間のADSLが必要なんじゃないかなと思うわけです。
人間のADSL化とは、
『情報の受信感度はあげるが、発信の感度を落とす』
先ほど書いた通り、情報の受信感度が高い人というのは少数派です。
この時、この人たちが得た情報を発信することで「第一人者」や「専門家」としての地位を得ることができたり、「報酬」を得ることができたりするわけですが、それをやってしまうのを少し待った方が良いということです。
特に、最新技術やこれまで世の中になかったサービスについての情報というのは取り扱いに注意が必要です。
誰も知らない情報を、誰からも知られていない”あなた”が発信するとどうなるのか?
少し考えたらわかると思いますが、「怪しい」と言われて終わるだけなんです。分からない人の方が多いし、知ろうという気持ちがない人の方が多い中でどれだけ説明しても、『詐欺師か変態』でしかない。
もちろんすべてのケースが当てはまるわけではないですが、これが「意識高い系」とか「イタイ人」の正体だと思うんです。
ということで、自分自身が学ぶときには感度をあげて、受け取りに行ってもいいですが、発信する時には世の中がちゃんとついてこれる体制が整ったことを確認してから発信する。
#つまり発信感度をさげる
認知が少ない情報であればあるほど、3年も5年も前に知った情報であってもタイミングを見極めてから発信する。自分にとっては遅すぎるくらいのタイミングであっても、世の中における”先行者”だったり”博識”という良い印象を得ることができます。
情報の旬を見極めて、賞味期限がくる前に発信することが重要になるということです。
タイミングの違いだけで真逆の評価になるので、しっかり意識する必要がありそうですよね。
まとめ
今日は『上り下りの感度』というテーマで、情報の受信感度と発信感度を区別しないと痛い目を見ることになる可能性があるよねということについて書いてきました。
最後にめちゃめちゃわかりやすい逸話を紹介しておきます。
世界有数の自動車メーカーであるフォードの創業者の話です。
ヘンリー・フォード氏は、自動車の開発を実行に移すにあたって、一般消費者からの意見を一切聞かなかったそうです。
というのも、当時は自動車なんてものは存在せず、世の中にあった移動手段は”馬車”だったから。
一般消費者に「より早く移動する手段」について質問したところで、返ってくる答えは『より速い馬を見つけること』というものだったんです。
#マーケティングの話としても有名です
というわけで、誰にも相談することなく開発を進め、商品化が完了してから大々的に売り出した。
それでも、販売開始当初は相当な反発と苦労があったことは容易に想像できます。
そりゃそうですよね。
この靴を履けば、飛行機よりも早く現地に到着できます。価格は1億円です。と言われても誰も買わないですよね。
それでも、実物さえあれば実際に見せることができるので説得力があります。実物を持ってきて説明されれば、購入する人は100%いると思います。
#空気抵抗で身体が壊れるとか常識的なことは言わないで
ということで、製品化するまではヘンリーフォード氏も情報の開示をしなかったというわけですね。
特に専門家と呼ばれるような仕事や、表現者としての仕事をしている人は、情報の上り下りの感度を意識した方が、余分な苦労をしなくて済むと思います。
何かのヒントになったと思った方は、実践してみて下さいね。
じゃ、またね!
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