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偏れ!!<119/1000>

【ラジオ体操424日目】
『ニコチンレス生活145日目』

おはようございます。
咳がひどい風邪をこじらせて12日。ようやく咳が治ってきたと思ったら、咳のし過ぎによる肋骨の疲労骨折で激痛と戦い始めたコマリストです。


今日は『言い変えでは無くバランス』というテーマで書いていきたいと思います。


物事は表裏一体


こんな言葉を聞いたことがある方は多いと思います。


仕事が遅いではなく、丁寧な仕事をする。
他人に甘すぎるではなく、愛に溢れている。
頑固ではなく、一貫性がある。
などなど


こんな感じで、あらゆるネガティブを”表裏一体による言い換え”によってポジティブな言葉として受け入れるみたいなことを勧めている書籍もあると思います。


この考え方を否定したいわけではないんですが、これって本当に表裏一体と言えるのか疑問を感じるんです。


今日は、表裏一体という言葉は真実だと思うけれど、物事に意味を付けるのは言い換えではなくバランスなんじゃないのかというお話です。


ポジティブワードに言い換えてみたものの、いまいちピンとこないという人には共感してもらえるかもしれません。

意味を付けるもの

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最初に誤解が無いようにお伝えしておきます。大前提として、私は『物事は表裏一体である』という考え方に対して、心の底から共感しています。


その上で、表裏一体というのは、言い換えによって物事の意味づけを変えることではないんじゃないかという話を進めていきます。


私の考えについては、冒頭に挙げたいくつかの例をベースに検証してみると分かりやすいと思います。


例えば、
『仕事が遅いではなく、丁寧な仕事をする。』


これ、もしも自分自身がこんな言い換えによって自分の仕事に対するスタンスをポジティブに受け入れたとしたら、この人はどうなるでしょう?


恐らくですが、現状に満足して”少しでも早く、より高品質に”という努力をしなくなってしまうと思います。


つまり、一見”ポジティブな言い換え”にも見えますが、実態は”自分を守るための言い訳”でしかない。


単なる言い訳ならそれでいいんですが、悪いことに未来の自分の成長を自分で止めてしまっているからタチが悪い。


もっと基本的なことを言えば、”仕事が早い人は丁寧な仕事が出来ない”という前提が無ければ、この言い換えは成立しないんです。


『仕事が早い人は丁寧な仕事が出来ない』


これ、どう思いますか?
少なくとも私がこれまで出会ってきたほぼすべての”丁寧な仕事が出来る人”は、誰よりも仕事が早くて、品質も圧倒的に高いというのが当たり前でした。


”職人”と呼ばれる人たちは、特にこういった性質を持っていると思うので、仕事のスピードと丁寧さはトレードオフの関係ではないはずなんです。


少し話が逸れました。
物事は表裏一体であるというのは事実ですが、それは言い換えによる意味づけを指す言葉では無いと思うんです。


この仕事場において『ミスが多発していること』が問題になっていたとして、普段仕事が遅いと言われている方が、実は過去に一度もミスを出していなかったとします。


この状況になって、初めてこの方は「丁寧な仕事をする人」という意味付けを獲得することになる。


つまり、意味づけをするのは本人ではなく、周りの人間です。


そして、周りの人間が何を持って意味づけをするかと言えば、標準との比較によって意味づけを行います。


標準が「ミスが多発している」という状態であるのに対して、この方は「過去に一度もミスをしていない」という”偏り”がある。


この時に、初めて意味付けがされる。


まとめると、
物事に意味付けを行うのは、周りの多数派であり、その意味付けはバランス(偏り)によってなされる。


意味づけと表裏一体は別の話である。
これが、私が感じている違和感の正体なんだと思います。

偏りを意識する

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ここまで、物事に対してポジティブな意味付けを”自分で”行って、自分を納得させることが無意味であるということを説明してきました。


では、どうしたらポジティブな意味づけを得ることが出来るのか。


もう答えは出ていますよね。


周りを見渡した時、何となく存在する”当たり前”とか”普通”みたいなものがあると思います。


周囲は、これらと”それ以外”を比較して意味づけを行う性質があるので、当たり前を逸脱すればいいだけ。


平均点が50点なら、90点以上を常に取ればいい。


100個に1個のミスが起きる現場にいるなら100万個に1個しかミスを出さなければいい。


1時間当たり10の仕事量が標準なら、15の仕事量をこなせばいい。


ポジティブな意味づけを獲得するなら、こんな感じで標準を上回るパフォーマンスを出せばいいだけ。


ネガティブな意味づけを獲得するなら、標準を常に下回るパフォーマンスに留めるだけ。


つまり、標準的と言われる状態と比較して偏りがあれば、何かしらの意味づけを獲得することができるんです。


ポジティブな意味づけ(評価)を獲得したいのであれば、色んな標準を探して、これなら自分が常に上回ることが出来るという要素に絞って高いパフォーマンスを出せばいい。


全ての標準を超えるようなスーパーマンになる必要はない。
#なれるならなってもいいけど
#私には無理


出る杭は打たれるという言葉があるように、人は標準から逸脱したもの”だけ”に注目します。


1つだけ飛びぬけていればそれでいいんです。


自分でポジティブな言い換えをして、自分を慰めている暇があったら、自分を取り巻く環境における”標準”を探して、バランスを壊す存在になろう。


アンバランスこそ自分にポジティブな意味をもたらす最短の道なのです。


じゃ、またね!

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