【ドラマ感想文】《Eye Love You》〜 やればできるんやん
《無人島のディーバ》で私は初めましてだったチェ・ジョンヒョプと二階堂ふみの共演、脇に中川大志をもってきて、ハズレようのないキャスティング。
☆☆☆☆☆
とはいえ実際に視聴するまで、期待が大きいだけに不安も大きかった。
最近、日本のドラマにガッカリすることが多かったから。
キャスト個人の人気に頼ったスカスカの脚本、チャチなセット、安易なロケ地選定などなど。
『お金かけられないんで〜イケメン出してるし〜こんなところで妥協っすね〜』と作る側が初から努力を手放してるような作品に、観てるこちらが泣きたくなる。
作ってる現場最前線の方の意識は違うと信じたいが、それはそれで悲しいではないか?
1話あたりの時間が長く、伏線を広げるだけ広げて見事に回収する韓国ドラマに慣れると、見劣りしてしまう。
チェ・ジョンヒョプも二階堂ふみも中川大志も、好きな俳優さんなので雑な扱いだと嫌やなぁって思いながら見始めた。
☆☆☆☆☆
韓国のドラマ製作スタッフと合同でつくり上げた今作は、見応えがあって満足させてもらえた。
まずロケーションの場所選定。
湾岸部のオフィスや主人公たちの住居と、大学、デート場所、挟まれるエピソードの場所は、それぞれ結構離れているが面倒がらず『美しい場所』『ロマンティックな場所』『らしい場所』で撮影されていた。
移動やら場所の確保やら、オフィスやアパートのインテリアやら、大変だったであろうことは推測に難くない。
でも【手間を惜しまないで作られている】というのは観てる方にちゃんと伝わってきた。
『心の声が聞こえる』という設定上、撮影だけではなくアフレコや字幕なども、一つ一つ丁寧に仕上がっていた。
国際カップルあるあるの文化的バックグラウンドの違いから起きる誤解に加えて、『心の声が聞こえる』事によるヒロインの躊躇いまで、演技力の高いキャスト陣がそれぞれキャラを立たせて観る者を納得させてくれる。
韓国ドラマでよくある【無言の、表情による演技シーン】や【指先などのアップや風が吹く事による象徴的な表現】なども多用されて、「これこれっ!」と一人で手を叩いて喜んだ。
☆☆☆☆☆
上から目線で失礼を承知で
やったらできるんやん!
と声を上げた。
私は、日本の脚本家も演出家も技術スタッフも、もちろん俳優さんも、韓国のそれぞれと比較して遜色があるとは思わない。
ただ【あと一手間】【もう一歩深めて】【視聴者が求めているものを】が可能な環境が整っていないのが残念だなあと思っている。
それが『お金』なのか『時間』なのか『製作上層部の発想の貧困』なのか。
知らんけど〜。
☆☆☆☆☆
今作が韓国のミニシリーズドラマなら、チェ・ジョンヒョプと教授の関係やら、絵本のヌナのことがもっと深掘りされてただろうとは思う。
一話あたりの時間と話数が少ないので、それはそれということで。
【ドラマのTBS】の
復活を期待してます。
☆☆☆☆☆
ではまた。