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【韓国ドラマ感想文・読書感想文】《赤い袖先》〜 ツンデレの二人〜 《朝鮮半島の歴史:政争と外患の六百年》

《赤い袖先》はCSで録画して安心してしまって、ほぼ一年後のこの夏にやっと完走。

ジュノの除隊後復帰作で、韓国での評判もすごくて、ジュノは百想獲ったし、と唆られる要素しか無い作品。
(一年放置しといて何言うてんねん)

☆☆☆☆☆

朝鮮王朝期でも人気の世祖(イ・サン)と彼に愛された宮女出身の宜嬪の純愛を軸に、当時の朝廷の政争を絡めて骨太な時代劇に出来上がっている。

他の時代劇だと王や世子が宮女に手をつけ放題だったりするけれど、このイ・セヨン演じる宮女は頑なにギリギリまで世子→王を拒む。

また世祖も、歯軋りしながらも彼女の意思を受け入れる。

そのあたりは現代の視点なのだろう。

お互いがお互いを愛し過ぎて、自家中毒的に究極のツンデレ

と感じたのは、もう恋愛感情が摩耗した私だけだろうか。

☆☆☆☆☆

人物相関図

朝鮮王朝時代劇は馴染みの無い人名のオンパレードなので、相関図はありがたい。

ソン・ドギム=将来の宜嬪を幼い頃から見守る母のような尚宮がチョン・ヘジンで、イ・サンの実母はカン・マルグム。
ドギムの親友たちも、対立する相手も、あのドラマこの映画で演技力に定評のあるキャスト。

甘い顔立ちのイケメン重臣カン・フンが、えらく身分制度にこだわり差別的で、徐々に王の信頼を裏切っていく慢心をにこやかに演じる。
にこやかに笑顔で非道の怖さ。

イ・サンの祖父、英祖がイ・ドクファ。
いつのどのシーンとはここには書かないが、独白シーンの圧倒される迫力の演技。
時間も周囲の俳優陣の存在をも忘れさせる。

幼かった頃からの伏線も見事に回収され、涙も絞り、完走後は放心状態に陥った。

名作との評判通りの作品です。

ぜひぜひ!!!

☆☆☆☆☆

そんな《赤い袖先》視聴途中に図書館で見かけたのがこれ。↓↓↓

手にとるしかない。

☆☆☆☆☆

朝鮮半島の歴史という題名だが、朝鮮王朝以降の朝鮮半島史。

高麗滅亡期から、朝鮮王朝〜大韓帝国〜朝鮮戦争〜南北分断〜大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国までを時系列に解説してくれている。

「あ、このあたりは《六龍が翔ぶ》ね。」
「倭寇の実態は、そうやったん?」
《チャングムの誓い》の頃?」
「(豊臣)秀吉の朝鮮出兵はこんな感じやったんや。」
「清が攻めてきたこのあたりは《明日》のあのあたりか。」
「これって、《魅惑の人(まだ途中)のチョ・ジョンソクのモデル?」
「あ、《ヘチ》!」
「あー《赤い袖先》!やっと出てきた!」
《雲が描いた月明かり》のパク・ボゴムのモデルと言われてる世子!」
《マイ・デーモン》の過去世の頃や。」
《ミスターサンシャイン》の頃の背景はこんなんやったんや!あのドラマではちょっと日本を悪者にし過ぎやん?ドラマとしては感動したけど〜。」
などなど。

朝鮮併合当時の日本の世論、第二次世界大戦後の連合国側の思惑まで、おさらいできた。

韓国時代劇ファンの方におすすめです。

日本の大河ドラマや時代劇を楽しむのと同じく、歴史の流れがわかってるのと知らないのとでは、違ってくると思います。

ちょっと分厚いけど、挑戦してみてよかった。

☆☆☆☆☆

ではまた。

【当日追記】
《哲仁王后》の哲宗も出てきてたのに↑忘れてました。

あんなに笑わせてもらったのに。

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