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IoTで広がる無限の可能性!IoTの歴史と未来、丸山製作所の取り組み

よく耳にする、「IoT」という言葉。
技術革新はどんどん進んでおり、身近な家電製品にもIoTの技術導入が進んでいますが、実は、私たちが開発・販売する農業機械などでもIoT技術を取り入れています。
そこで、丸山製作所が運営するPodcast「あかるい農業RADIO MARUYAMA」ではIoT推進室の鈴木さんをゲストにお呼びして、IoTの歴史から現在の丸山製作所の取り組み、そして今後の展望についてお話しいただきました!


IoTって?

まずは基本的な定義から。
IoTとは『Internet of Things』の略で、日本語では“モノのインターネット”と言われています。
これまでインターネットは主にスマートフォンやパソコンを通じて利用されてきましたが、それ以外のあらゆる物がインターネットに繋がり、便利に活用できるようになる技術のことをIoTといいます。
私たちの身近なものを例にあげると、外出先からのテレビ録画予約や音声アシスタント機能を活用した家電の操作などがIoTの技術です。
IoTの技術を使って集めたデータを解析するためにAIを活用することも行われています。


IoTの歴史と飛躍的な進化

今でこそ多様な分野での活用が進んでいるIoTですが、その技術はどのように進化してきたのでしょうか?
鈴木さんは「実は、2000年頃から今と同じことをやろうと思えばできた」と語ります。
当時はPHS(ピッチ)や携帯電話(いわゆる“ガラケー”)がインターネット通信に対応し始めており、その頃からロボットの遠隔操作やパソコンとPHSをつないだ遠隔モニター操作などが試みられていました。
しかし通信速度は非常に遅く、今の約1,000分の1ほど。通信にかかるコストも高かったため、実用化は難しかったといいます。
その後、技術が進化し、現在では名刺サイズの半分ほどの小ささでパソコンやPHSの通信機能がすべて入った「マイコンボード」というものが1,000円くらいで購入できるようになりました。
これにより、IoTデバイスを手軽に開発・導入することが可能となり、広い分野で活用されるようになったのです。

鈴木さんがIoTの世界に引き込まれたのも、この技術の進化に衝撃を受けたからだそう。
さらに無線通信も可能になり、マイコンボードの性能も上がってきたことで、技術革新がどんどん進んできました。その中で、「この技術を自社製品にも活用していかなければ」という考えから、現在の「IoT推進室」が立ち上がったそうです。


IoTで適切なタイミングの整備を実現!丸山製作所におけるIoTの取り組み

では、現在、丸山製作所ではIoT技術をどのように活用しているのでしょうか?
鈴木さんに立ち上げ当初のことも振り返っていただきましたが、はじめは1,000円のマイコンボードを使って、どのような機能が実現できるかを試行錯誤するところからのスタートだったそうです。

営業チームとも議論を重ねた結果、「確実な整備で壊れない機械を作ろう」という目標を掲げ、製品への導入をスタート。現在もプロ向けの農業機械の信頼性を向上させるため、さまざまな製品へのIoT技術導入に取り組んでいます。
具体的には、機械の運転時間を測定するアワーメーターをIoT化し、オンラインシステムと連携させることで、整備時期を正確かつ自動で把握することができるようになりました。
これにより、適切なタイミングでのメンテナンスを実現しています。

稼働時間の記録は従来は手入力で行っていたそうですが、IoT化で作業のミスや漏れがなくなり、リアルタイムで把握できるようになりました。

また、最近クボタアグリフロントでお披露目を行った自動走行型スマート農薬噴霧ロボットのコンセプトモデル「スマートシャトル」は、GPSの使えないビニールハウス内でも自動走行が可能ということで話題になりました。

これは、カメラとAIを組み合わせた技術が使われているとのこと。ステレオカメラというシステムが組み込まれていて、人間の目と同じようにカメラが捉えた映像から対象物までの距離を測定し、自動的に適切なルートを選択して走行することが可能となります。
今後はスマートシャトルにおいても先述の技術と同じく、作業量やきちんと作業ができたかを確認するためのIoT技術を導入予定とのことです。

クボタアグリフロントで稼働中の「スマートシャトル」

製品へのIoT技術搭載について、鈴木さんは「機能を充実しようと思えばもちろん可能だが、あえて機能を絞って、あくまでお客様に使っていただきやすい製品開発を心がけている」と話していただきました。


IoTで可能性はどこまで広がる?今後の展望

現在、このIoT技術は一部の機種・機械に限定して導入されていますが、今後は対応機種を拡大していく予定です。
鈴木さんは、
現在のデータを統計情報として活用し、地域ごとの使用時間や季節ごとの使用傾向などを把握したり、ビッグデータなどとも連携したりして今後の商品開発に活かしていきたい
持つもの(OPE※など)・置くもの(産業機械用のポンプなど)・乗るもの(農業機械)すべてにIoT技術を導入し、壊れない機械を作っていきたい
と今後の展望を語っていただきました!
※OPE…園芸用・農業用・林業用など屋外で使用する各種工具機器(Outdoor Power Equipment)の略称。

また、IoT技術の開発者としては、
「新しい技術を取り入れて、これまでできなかったことが可能になるのは非常に楽しい瞬間。現在も新しい技術を試作しており、それが世に出たときの反響が楽しみです」
とお話しいただきました。
丸山製作所では、今後もIoT技術を駆使して製品の革新を続け、業界の発展に貢献できればと考えています。技術者たちの努力と情熱が詰まった製品が、農業などの現場でどのように活躍するのか、今後の展開に注目です!

このnoteの内容は、Podcastで鈴木さんがわかりやすく、楽しく解説いただいてますので、こちらも聞いていただけると嬉しいです!

https://podcasters.spotify.com/pod/show/maruyamamfg/episodes/61IoT-e2n9o3p

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丸山製作所は、農林業機械やウルトラファインバブル製品など自然に関する技術開発をしている会社で、広報チームメンバーでPodcastを運営しています。その名もあかるい農業RADIO MARUYAMA

このnoteではPodcastで話した内容のエッセンスや最新のニュースをお届けしています。

毎週農業やテクノロジーにまつわるさまざまなテーマでゆる~く、時には真面目に語っています。ぜひお仕事や作業の合間に聞いていただけると嬉しいです!
「こんなテーマを取り扱ってほしい」などのリクエストやご感想もどしどし募集しております💌

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