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■「叱り方」を知っていますか?

仕事を効率よく回す(間違い、失敗が少ない)、また、部下・後輩の育成のためには、「怒る」ではなく「叱る」という行いが重要だとお話しさせていただきました。
それでは、「叱る」ときには、具体的にどのような点を注意すれば良いのでしょうか?


■「叱る」ときの注意点

●「叱る」ときに何を注意したら良いのか?

「注意や指導」を行うときはマンツーマンで「叱る」方が、効果的であるとお話ししましたが、この「マンツーマンで叱る」についても注意しなければいけない点があります。

①「ハラスメント」へのリスクヘッジ
 マンツーマンになると、その時の会話などは基本的に当事者2人だけのも
 となります。
 こちらが良かれと思って発した発言や行動が、相手側から見れば「ハラス
 メント」
と受け取られてしまうリスクがあるのです。
  ※マンツーマンで「注意・指導」した場合
    ➡一般的に、相手が同性の場合は主に「パワハラ
          相手が異性の場合は主に「セクハラ」「パワハラ
     これらのリスクが特に大きいことを認識しましょう。
 「叱る」相手の性格なども考慮した上で、少しでも「ハラスメント」と受
  け取られる「危険性」
があるのなら、証人の意味も含めて他の社員に同
  席
してもらうことも検討しましょう。
   ※同席者は、当事者よりも先輩や上役の方にしなければなりません。

 今は「ハラスメント」を受けたと告発する人は「保護」されます。
 昔は、泣き寝入りしている人が多かった「ハラスメント」ですが、
 今は、「弱者」救済のため、法整備含めて環境も整ってきています。

 相手が「ハラスメント」を受けたと感じたら「ハラスメント」と認定され
 る可能性があることを認識しましょう。
 認定に当たっては、こちらの意思は、ほぼ関係なく参考程度の扱いにな
 ってしまいます。

 「ハラスメント」ではないと認定されなくても、「ハラスメント」を行っ
 たという噂が出ただけで、大きなマイナス
になってしまうのです。

 「ハラスメント」は、憎むべき行為です。
 私たちが「ハラスメント」に対し毅然とした姿勢で、自分たちの部門では
 絶対に起こさないという強い意志の下、全員で取組むことが必要です。
 厚生労働省が出している「職場のハラスメント対策リーフレット」やホー
 ムページにある「ハラスメントの類型と種類」にある具体的なハラスメン
 ト行為を共有
し、お互いに声掛けをしながら、防止に努めましょう。

★職場のハラスメント 対策リーフレット<厚生労働省ホームページ>
  https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/001168037.pdf

★ハラスメントの類型と種類<厚生労働省ホームページ>
  https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/pawahara-six-types/

★職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/
 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
<厚生労働省ホームページ>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html

 また、私たちは、自らを守るためにも、「ハラスメント」のリスクを極力
 回避
しなければならないことも部署内で共有しましょう。

②相手に期待しすぎない
 相手に対し過度な期待を持っていると、相手がその通りの行動を取ってく
 れなかった場合、期待が「怒り」に変わってしまう可能性があります。
  例)取引先との商談で失敗した部下・後輩に対し頼まれていないのに
    同じような失敗をしないためと言って商談資料を準備してあげる…
     ➡取引先から商談を終えて帰社したのに、自分に何の報告もない
     ※自分が「やってあげた」だから、部下・後輩は、感謝して
      自分に「御礼や結果報告」をするのが当たり前だと思っていた
      それなのに、期待していた「御礼」などが無かったため、その
      「期待」の気持ちが「怒り」に変わって
しまい、部下・後輩に
      対して厳しい言葉を投げかけてしまった

     ※部下・後輩にすれば、商談資料を頼んだわけでもないのに
      勝手に
用意していた…
      自分のやり方もあるのでそのまま使えない。
      余計なお世話とさえ思ってしまう。
       …という気持ちなのかもしれません

これって、自分の独り相撲になっていると思いませんか?
 ・相手がお願いしたわけでもないのに、自分の方から「親切の押売り」を
  している。
 ・相手のために「やってあげている」という、「施し(ほどこし)」の気持
  ち
が強いため、見返りの「御礼の言葉、行動」を期待している。
 ・自分が勝手に期待したのだが、その通りにしてくれない部下・後輩に
  「怒り」の気持ちが湧いてしまう。

このように「見返りを期待」していた気持ちが、思い通りにならないと自分の中では「裏切られた」と感じ「怒り」に変わってしまう
そして感情的になり思わず皆の前で怒ってしまう」「嫌味を言ってしまう」という行動に繋がるのです。

周辺で見ている人も「この人は、自分を中心に考えて思い通りにならないと機嫌が悪い」「自分も失敗したら、皆の前で怒られてしまうかも…」と私たちに対し悪いイメージを持ってしまいます。

悪いイメージを抱いた人に対し、仕事とはいえ、「報連相」したくないですよね。
 ※話をすることが苦痛になる
極力その人と「接点を持ちたくない」という気持ちにまでなってしまうのです。

部下・後輩は、報連相する機会が減ることにより、悩みなども一人でため込んでしまい…心が疲れてしまう…状況によっては、心が折れてしまうかもしれません。
「相手に過度の期待をする」ことによる弊害がこのような形で現れるかもしれません。
あなたも、知らず知らずのうちに相手に過度な期待を抱いていませんか?

自分が相手を助けても施している」「やってあげている」という気持ちを持たず見返りを期待せず(求めず)期待通りに行動してくれたら「ありがとう」と感謝するくらいの気持ちでいた方がお互いに不要なストレスをためることもありません。

皆さんはどのように考えられるでしょう?

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第48回
■私が「嫌だ」と思うことは、他の人も「嫌だ」と思っている|丸ちゃん (note.com)

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