【古民家リノベ㉟】悲願?念願?執念?薪ボイラー導入
この家はやたら薪(材木)を必要とする家である。
何故ならば薪ストーブの他に「薪ボイラー」なるものまであるからだ。
改装するにあたり、たっての希望で(特に母の)薪ボイラー導入する事になった。実は薪ボイラーの存在を知った時から(いつや)導入したいと思っていたそうだが、導入するにはリフォームするにしても、大幅に変えなくてはならないし、また家を建てるなどと言う事にならない限り無理だと諦めていたらしい。
そこに、まさの古民家の大改装が勃発。これはチャンス!!とばかりに絶対に入れてやる!!と意気込んだ次第(主に母が)
薪ボイラーを設置する予定で、まだ購入に至ってすらいない薪ボイラーの居場所を確保すべく、以前は室内であった広縁的な玄関の横、座敷から続いていた横長のスペースを外仕様の雁木的なスペースにする事に。
その時の改装の様子はこちら⇩
題名だけじゃ何のことやらな回だけど、あの、ええと、、、おじさんたちがアクティブに動き回る話です(だから、、、)
薪ボイラーとは
その名の通り薪を燃料とした給湯ボイラー。
薪を燃やすことによって、ボイラーの内部を通る水をあたため、お湯を作り、そのお湯が台所や洗面所や洗濯、そしてお風呂のお湯として使用できる。
詳しい仕組み⇩
噂によると、薪ボイラーで沸かしたお湯はなんだか暖かさも「柔らかい」のだそう。
そして、薪ボイラーを入手すべく、本来ここまでの発送はなかなか難しいとか、なんらかの規制があるのかないのか、私もうろ覚えなのだが(記憶喪失?)なんだかイロイロ挫折しそうになりながらも、母が熱心に訴えた結果、なんとか運んでもらえる運びとなった。母の執念に乾杯。
トラックの後方にいるスッキリシルエットが我が家の薪ボイラー。
手前の何やら装飾が一味違うレンガ調の子はよその子。
うちのボイラーを置いた後、別の場所へ運ぶらしい。
大きさ的には薪ボイラーより小さいが200キロもあった御大こと薪ストーブは、オジサマ4人がかりでえっちらおっちら運んだのだが、あの御大もなんならクレーン案件だったのでは?まあ場所が家の中だから無理か・・・
オジサマたちの奮闘?は前回をご参照に・・・
戻るけど
給油システムを薪ボイラーオンリーでいく強者もいらっしゃるのだろうが、我が家はさすがにそこまでの覚悟はなく、、、
というのも、薪ボイラーオンリーにしちゃうと万が一薪が無い時や薪はあるけど、焚き忘れてたりすると、それはすなわちお湯がでない(温められないので)状態になってしまうから。
なので、灯油ボイラーと併用して使う事に。
万が一、薪ボイラーの熱量が足りない時や焚いてない時は灯油ボイラーに切り替わる様に設定しているので安心。
だから灯油ボイラーは万が一薪の使用できない時、薪が切れてしまったとき等の予備として設置はしているが、この3年間ほぼ基本は薪ボイラーを使っているので灯油の減りは断然少ない。夏場は一日1回くらい火を焚けば、それが燃え切っても余熱で夜まで余裕でお湯が出る。
石油やガスは化石燃料といって、燃やすと二酸化炭素が発生する。
この二酸化炭素が地球温暖化を加速させる原因のひとつ。もちろん、暖炉・薪ストーブ、ボイラーの燃料である薪を燃やしても二酸化炭素は排出される。しかしこの二酸化炭素は、木が生長する上で吸収したものなので、薪を燃やしても地球上の二酸化炭素の総量は変わらないそう(カーボンニュートラル)
ありがたい事に我が家は、山暮らしの為か、伐採した木を処分に困っているという方から無償もしくは格安で頂けたり、大工さん関係の知り合い、知人の木材加工業者、などなどから、木材の端材、廃材を頂けたりと色々なところから燃料となる薪や木材が手に入る機会が多い恵まれた環境。
今までは薪ストーブ用に利用していたが、薪ボイラーは木材であれば端材やなんかも幅広く燃やせる為、大いに頂ける機会が多いのはありがたい。
さらに、今までは薪ストーブで燃やすのは忍びない(痛めてしまう)本来なら廃材として処分しなければならなかった、家屋の解体で出た廃材(柱、外壁、梁など)も薪ボイラーでは燃料としてガンガン燃やせるので、無駄にならず、くださる方も助かりますと持ってきてくださる。いえいえ、こちらこそ×1000000000・・・・・・なのです!!(感謝∞)
古民家を改装する際、せっかくなら、もっと薪や廃材木材を活用し少しでも人や環境やお財布に優しいシステムにしようと考え導入した、、、、はずの母はさすが!!
取付時は給湯などの配管の関係で、設備の業者さんも参加。
散々セルフビルドだ!とか言いながらプロフェッショナル様達に任せられる安心感と来たら。
まあ、セルフビルドもほぼ大工のプロフェッショナル(ボランティア棟梁)と共に行っている時点で、セルフが微妙だけど。
薪ボイラーを遠路はるばる運んで下さり、設置まで行ってくださったエーテーオー(株)様、ありがとうございました!!
薪ボイラーがある暮らしに慣れ過ぎて、日々のちょっとした「あってよかった~」を忘れがちだが、給湯に関しては日々気持ちよく使える事が出来ている。
ガスや灯油の選択肢しかなかった時と違って、「本来捨てられるはずのいわゆる廃材・ゴミをお湯を暖めるために使えてる」という、廃材活用の究極ともいえる方法で日々を送れるのは、なんだか嬉しい。
今は廃材、古材、丸太など入手できる環境にいるからであって、これが永遠に続くわけではない。
続けばいいのだけど。だから、いつかに備えて、呑気に「嬉し~」とか言ってる場合じゃないのかもしれないけれど。
しばらくは嬉し~、のである。