【古民家リノベ㉜】配達おじさんの犠牲のもと、素敵タイルな玄関完成
おじさんとタイル事件簿
ある日、私が夜勤明けに部屋で寝ていたら、部屋の真下の玄関入り口でガシャーン!!ドシーン、などと言う、ただ事ではない擬音と共に
「あ、痛ってーーーーーー!!!!」
という、うめき声が。
(゚Д゚;)
家には誰も他にいなかった為、明けでぼんやりしていたが一気に目が覚め
玄関に行くと、配達のおじさんが荷物を運ぶ途中にすっ転んでしまったらしい。
なぜおじさんがすっ転んでしまったかと言うと、改装で使う予定のタイルを大量にネットで注文していて、そのタイル達を運んでいたのだが、確かその日天候も悪く、足元も滑りやすくなっていた為、転んでしまったらしい。
重さ一束に付き10キロほどあるタイルたちを、何往復か一生懸命えっさこら運んでいる時にドンガラガッシャンしてしまった模様。
私がせめて夜勤明けでなければ、手伝ったのだが
「あ、痛ってーーーー!!」を聞くまでスヤスヤ寝てしまっていた。
となると、例の擬音
確かガッシャーン、、、、って言ってなかったか?
いやな予感しかしない。
配達のおじさんの怪我も気になるが、タイルも気になる。いや、オジサンの怪我気になるよ、、、でも、タタタ、タイル!!!!!!(無情)
怪我については、イマイチ分からないまま、おじさんは去り際
「割れちゃったかもしれないから、割れていたら言ってね、、、、」と
少し申し訳なさそうに、少しどこか痛そうに言って去っていった。
タイルも心配だが、おじさんこそどこか割れてないだろうか、、、、(汗)
いや本来割れ物は保険の関係で、割れていたら宅配業者に請求できるし、その場で一緒に確認しなくちゃいけないのだが、そこまで頭回らず(たぶんおじさんも)あと、田舎あるある?なのかいつも来る配達の人はほぼ一緒で、なんとなく決まり事にもゆるい感じであった。だから、後で言えばいいかと、、、本当はダメだよ!!(今更)
まあ、結果タイルは数枚割れていた。
真ん中からパリーン的な物もあれば、端っこがちみっと欠けてるものやら。
ただ、値段の問題ではないがそれほどお高いタイルではなかったし、おじさんが割れてたかどうかが不明だが、そっちの方が心配でタイルはまあ、割れたら割れたで使い道あるとこに使おう(廃材感覚)とそのままに。
しかし、予想通りというか結果この割れたタイルも後々生きていくわけで。。。。その話は後程。
おじさんの話思いのほか長くなってしまったが、そういう経緯で入手したタイルを使ったりした玄関の造作の本題に入るよ。
そうここはかつて土間の入り口
譲ってもらってから初めての春。何年も冬囲いがしてあった、土間の入り口を開け放つと、まあまあいい感じに古いけど、このまま玄関もありじゃない?という趣。入り口にちらっと見えるマシンが気になるが・・・
一歩中に踏み込むと、なんとも怪しい雰囲気に・・・
入って右手に早速ゴチャついている農機具などなど見え隠れしている。
ちなみに写真中央に見える扉の向こうは男性用トイレに引き続き和式トイレだったであろう所を簡易洋式トイレを設置した汲み取り式トイレだった。
汲み取り、、、、の時点でトイレはしばらくほぼ開かずの間に。いつか構わなきゃいけないし、と思いつつ手が出せなかったが、遊びに来た知人が、初めて見学に来た時いきなり「ここはトイレ~?」と真っ先に開かずの間を何の躊躇もなく開けたのは驚きだった。大変な余談であるが。
そんな入り口から中を見たところ⇧
ここの玄関説、そりゃ一旦消えるよね。なんなら何回かこの家を購入希望で見学に来た方々が辞退していったのも、ここを見たから説が濃厚である。
むしろよく改装する気になったよ、私たち(今更ながら)
と、この改装前の片づけ等は以前にながなが書いているのでこの辺にしておく。なんせおじさんの話が、、、(あと引く長さ)
土間関係の片づけ話などはこちら達へ⇩
土間の一部を玄関に
土間をフルに玄関にするととても開放的だが、その分室内が狭くなるので一部を玄関仕様にし、一部を倉庫、あと残りは室内として作る事に。
場所としては中二階がある場所の真下のみが玄関になる。
室内になる部分と区切る為壁を作り、玄関側の壁はベニヤ板を貼り、ベニヤ板の上に藁部屋の下に引かれてかつて煤まみれだった古材を貼る事に。
と、その前に。
ベニヤ板にただ貼るだけではつまらないし、玄関はただでさえ明かりが入りにくく暗くなりがちなので、下地にペンキをカラフルに塗っていった。
同時進行にて、玄関先の造作をする母と棟梁。
とても見えずらい戸の上にここでも古材を貼っている。
ほぼほぼスルーされる玄関の上を無駄に凝る。
私が無駄に凝るせいで散々めんどくさい事に付き合わされているけど
「遊びに来てるんだから」とおよそ遊びとは思えない匠の技で
仕上げて下さる棟梁。棟梁というか、もう神様。本当にありがたいです。
眠っていた古材を叩き起こす
元々玄関の壁に貼る予定で取っておいた訳ではなく、でも絶対に直接の壁や床にはできなくても、飾りでも何でも使えそうだと解体の時から目をつけていた、古材をここでも生かせる時が来た。
ギリギリ雪が降るか降らないか位の、寒い季節に何とか玄関の壁面をほぼ完成させる。
土壁仕様になっていた玄関の上のスペースも、新たに断熱材入れて石膏ボードを貼る。
壁に使ったりした古材の切れ端も取っておいたので、ちょこちょこと
貼っている。家が古いからかこの古材もそこはかとなくしっくり馴染む。
玄関ホールの入り口にも古材活用。
そして春、床を作る
雪が解け、さあ春!!片づけ・解体から始まりすでに4年目の春。
いい加減仕上げたい気持ち。
ほぼほぼ出来上がりつつあったし、下手すると玄関なんだからもう土間の床のままでよくない?となりがちなところだが
ここまで凝った壁面にしたのに、床がこのままはあり得ない。
という訳でレッツゴー!!(急に何)
土間の上にモルタルをひいて、その上にタイルを設置する計画。
棟梁は左官職人さんではないが、左官の仕事も出来るのだゾ(どこまでも棟梁を頼る)
知人にも手伝ってもらい、モルタル作り係、運搬係、均し係、タイル配置係と手分けして行う。
タイルというか、正式名称は「鉄平石」なんだけどね。
この不均一な感じがなんとも言えず使い勝手もいいし、見た目も面白い。
ところで、タイル、、、、と言えば、、、、。
タイル事件の伏線回収!!(誰も気にしていないであろう)
さあ!ここで思い出してほしい。
冒頭のおじさんすってんころりん事件を。
あの時運んでいただいたタイルはまさにここで使う事になったタイルであり、割れたタイルもどこかに使えるだろ?とあの時はぼんやり思っていたが、まさしく早速使う事に。
時折見える小さめのタイルや鉄平石は割れたものを配置。しかもむしろバランスや、場所の配置の関係で小さくないと入れられないので、新たに割ったものもあるくらい。
それもこれも、割れたタイルがあるから
「ここ割れたの使った方がなんだかいい感じだよ」と気づかされたからだ。
なので、あの時のおじさん事件(略すとなんだか怪しい感じに)はむしろ
結果的に何も問題ではないどころかプラスにしかなっていない。
ただおじさん的には、プラスではないのかもだけど(^_^;)
プリティなおまけ
無事に終わったかのように見えるタイル貼りだが、実はおまけつきなのである。
分かりずらいが、猫の足跡がついている。
まだ乾ききっていない時に乗ってしまった子がいたのだ。本人の足にはモルタルはつかなかったが、足跡だけ残った。記念に?そのままにしておくことに。
買ったらとんでもない値段なのでは?な廃材の行方(もはや廃材ではない)
無事に玄関が完成したが、まだ休んでいられない。
玄関ホールの入り口は段差が結構あるので、足踏み台的なものを作らないとならない。
この家の改装を始めてから、色々な方面から廃材や古材、古家具を頂ける機会があり、知り合いの大工さん(棟梁ではない)が、およそ廃材ではないケヤキの立派な一枚板を「よかったら使って~」と下さったのだ。
大工さんは大変謙遜して、なにも加工してないからザラザラしてるし使えなかったら燃やしてくんなさい的な事を終始言っていたが、こんなご立派な物燃やしたら、祟られるで!とありがたく使わせていただく事に。
失礼があってはいけないと(誰に)新たに強力なサンダーを購入し、まあ普通に必要だったのだけれど、表面をツルツルにしていく。
軽トラの上でやるなよ。という突っ込み、というか至極まっとうな指摘が聞こえてきそうだが、もう2年前のことなので時効である(なにが)
言い訳として、この一枚板立派なだけあり重量も立派にて、載せられる適切な台が我が家には皆無だったところ
「あ、トラ美(軽トラの名前)いるね」
という事で、トラ美がここでも大活躍。
表面をツルツルにした後、ステインで塗装する。
本当は、柿渋的なもので塗ると雰囲気的に素敵だが、柿渋は高級品なので、泣く泣くステイン(いやステインとて安くは無いよ)
塗装後も、拭き掃除したり、何気にだんだん自然と塗装も馴染んできた。
始めからここにあるかのような佇まいはさすがである(廃材界の大御所)
なにはともあれ、玄関も完成。
さて次はどこの振り返りを書こうかな・・・