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【古民家リノベ㉖】浴室を一から作る。

2018年~約4年かけて家族中心にDIYの超超超延長をして、なんとか
「こさえた」築150年越え古民家の改装記録を、イロイロ寄り道しながら
だらだらとここに書き残していこう!というシリーズです。
分かりやすく各場所ごとに出来上がりまでを一気に載せちゃえ!ってなりつつあります(今のところ)

またしても久しぶりになってしまったリノベシリーズ。
今回はもう浴室ができるまでを一気にアップしちゃう(?)

本来あった浴室は・・・

実はこの家、古民家だったが浴室は結構ちゃんとリフォームしたものが残っていた。もちろんユニットバスなんてこじゃれたものではないけれど、昔タイプの在来工法タイプ。タイルが壁に床に貼ってあり、バスタブが床に少し埋め込まれているタイプ。

一見綺麗だが、タイルもひび割れがそこかしこに見られるし、もちろんそのままでは使えないし、風呂釜のボイラーもとっくに壊れている。なにより浴室の場所は別になる予定なので、この浴室及び浴槽は撤去する事に。

ここはその後「玄関ホール」的な場所になるので、作業の工程はその時に。

この改装では浴室だった場所に作り直すのではなく、旧居間の奥の座敷(個室)部分が浴室となる事に。

新たな場所に一から浴室を作る

場所がまるっきり家の表側から裏側になった理由は、単純に表側はすりガラスと言えどなんだか落ち着かないし、裏側に配置すると裏庭の景色が見えるという事から。

しかし、そんなこんなでもともと部屋だった場所に一から浴室を作るのは結構な手間がかかる。

いろいろ振り返ると、内装作業で結構大掛かりだった事の上位に食い込むかも。いやむしろ1位か?

床下を整える

まずは床下からスタート。

以前にも記事で載せた、自分の軽トラ一杯に砂を入れて1000円システムのところへ砂を取りにGOして、その砂をひたすら浴室下に敷き詰める。

あふれてるがな・・・・

注:前の記事とは、なんの記事だが全く不明な題名をつけてしまったこちらです⇩

 浴室床下に砂を敷き詰める際には大量の砂が必要で、そうして何度か軽トラを往復させ砂を運び、一旦降ろしたものをバケツなどで何日もかけ少しずつ室内に運び入れた。

この作業、それこそ解体の時の合言葉「大学生のラグビー部員10人くらいいれば一瞬で終わる」作業だと思うが(しらんが)女ふたり(当時還暦近し&アラフォー片足突っ込み気味)&終始猫チョロチョロの環境だから、余計に時間がかかった。

いたるところおトイレ天国(地獄)しようとするから・・・

砂を入れる前、やはり以前に雁木になる場所で施工したのと同じように、ガラ(がれき、壊したコンクリートなど)があれば、水道管や配管に当たらないように入れてから砂を入れて行く。

こんな感じに。
さらにこんな感じに。
知らぬ間に肉球印押されてる。

その後に砂を「水締め」する作業がある。
全くもって初めて聞いた「水締め」とは。。。?

水締めは、土砂や砂の締め固めする際に用いられる手法のひとつです。土砂や砂を埋め戻す際に、水を注ぎ込みながら埋め戻すことを指しています。土中の土は掘り起こして空気にさらすことによって、体積が2倍になるといわれています。例えば、掘り起こした土を大量に埋め戻すケースでは、しっかりと転圧したとしても地盤が沈んでしまうことがあります。そこで、水締めが用いられます。水締めとして大量の注水によって土粒子の周辺にある空隙を取り除くことで、毛細管現象で発生する毛管力を減少させます。結果、ばらばらになった粒子が自重によって沈降し、土砂や砂が密になることで、地盤が沈みにくくなります。

週刊助太刀様より引用

との事。フムフム🤔
そんなこんなで、このやり方があっているかは全く不明だが、独自のやり方で何とか水締めを行った。

50㎝くらいずつ間隔をあけて穴を掘り水を入れて行く。
締め後。

水締めも終わり、この後にすぐ「コンクリ施工」・・・ではなく、今度は壁の一部を先に作らないとならない。

ラスカット登場

これは毎度おなじみご近所の大工さんから「ラスカット」という耐水ベニヤにモルタルを塗りつけたものを、浴室床にセメントを流し込む前に施工した方がよい!と教えていただき(もはや大工さんのいう事を聞いてれば間違いなし)その取付作業を行う事に。

浴室なので、普通の部屋と違い常に水に接する下部分は通常の壁仕様ではなくモルタル施工しなくてはならない。その上でタイルを貼ったり床同様の処置がいる。その前段階の準備としてラスカットが必要だという。

この下部分にぐるりと貼ってあるのが「ラスカット」

しかもこのラスカットなるものは、ホームセンターにはなかなか取り扱いが無いない代物らしく(そもそもこういう施工するようなDIYもない)わざわざ大工さんのお勤め先から取り寄せて下さった。何から何まで本当にありがたい限り。

ここでラスカットの説明も少し。

壁左官仕上でモルタル下地を行う場合、一般構法では「ラス網」という金属製のネットを壁面に張り、その上にモルタルを塗ります。ラス網にはモルタルを壁面に固定する役割があり、これがないとモルタルが脱落します。
「ラスカット」とはラス網がなくてもモルタル塗りができる「壁面ボード」のことを意味します。工程を短縮します。左官工事は材料費よりも工費が高いので、総合的にコストカットに繋がります。

リハウス店ヤマナカ様より引用

断熱と補強と

水締めして固めた砂の上に断熱材でも使った発砲を敷き詰め、その上にコンクリのひび割れを防いだり、強度を高める為に鉄筋を配置する事に。

細かくは割愛しているが、壁の断熱材入れなどももちろん行っている。
和室時代は解体したら断熱材らしきものは一切見当たらなかった(寒いよ)

・・・早速。
鉄筋、、、と言うにはか細いものもあるが(なにせありあわせ)
準備万端?

満を持して生コン再び!

何工程も経て、いよいよ浴室床をコンクリ施工する日が来た。
今回は正面雁木のように直接入れられない為、浴室に近い場所の掃き出し窓を外し(ここは壁になる予定)浴室へコンクリを運ぶ作戦に。

ここから運び入れるよ。
運ぶ算段をしているオジサンたち(また祭りか?)

やってきました。またしても例の生コン車である(かれこれ3回目)

人生で関わりがある仕事でもない限り、こんなに生コン車と関わる機会など到底ないであろう位、この数年は幾度となく生コンが身近な存在に。

コンクリートは、砂や砂利のように「とりあえず置いておこう」なんて事はもちろん出来ず、固まる前に、一気に運び、均さなくてはならない。

 とにかく時間との勝負。流石に私たち家族だけでは追いつかないので、友人たちやご近所の方々に手伝いに来てもらい、皆で手分けしてバケツリレー係、均し係と作業を進めた。

施工直後
数日後。早速の抜き打ちチェック。

まだまだ終わらない床作業

 コンクリート施工した後は、床をモルタルで傾斜をつけて均す作業がある。浴室は水の流れが重要な場所。そんな場所を施工するにあたり、今度は大工さんの知り合いの左官さんを紹介してもらい、施工してもらった。

何かしらを調合中(何かしらて)セメントと水と接着剤?的なもの(うろ覚え)
モルタル塗装後、既に風呂桶があるので半分ずつ行う。
数日後。

風呂釜が2つあるのは、、、

見えちゃったから、ついでに風呂釜の説明をすると、、、

まず突っ込みどころとして「なんで2個?」っていうのと「五右衛門?洋バス?」ってのがあると思うのだが

2個なのは今後旧自宅にて民泊を始める際に、もちろんバスルームはあるが、狭いので、ちょっと広めにしたこっちのお風呂もちょっとした温泉気分で使えますよという考えから(旧自宅からは徒歩1分)

2種類用意したのは1つずつの浴槽は小さめなので、タイプの違う風呂釜が2つあったほうが面白いし、いいよね。という事から(以上です)

床をペイントで仕上げる&後日談

モルタル塗装してもらった後の床の処理に関して、結論から言えば私たちは「やらかした」

当時結構床の処理は悩んでいて、このモルタル塗装後に、流石に床このままは無機質だし、スノコ板を置くにしても、このモルタル塗装の上にタイル貼るか、浴室床に貼るクッションシートなんてのもあるらしいからそれにするか相当迷った。

結果。。。

迷った末の、まさかのペイントである(その前の2案は?)

タイルを貼るにしても傾斜をまたしても考えなきゃいけないし、シート的なのはしっくりくるものが無くて(そしてお値段も)だったら、色塗っちゃえばいいんじゃね?という安易な発想に(とにかくペンキLOVE)

安易とはいえ一応それなりに調べて、ペンキが剥がれないように下地にシーラーを塗り、ペンキも2回塗りした。

したとてそこは浴室。何度か使用するうちにモルタルを塗った壁下部分はまだよいのだが、常に水の流れる、しかもゴシゴシ洗う床はじきに塗装も剥がれてきた。シーラーもまさか浴室(しかも床)に使われることなど想定していない。

剥がれているわよ!!

居住3年目にして、現在はまたタイル的なものを貼ろうか思案中。
マネする方などいないだろうが、浴室の床にペンキは塗るべからずである。
あと万が一、塗ったけどうまく行ってるよ!なんて奇特な方がいたらご一報いただきたい(懲りてない)

艶々して綺麗な頃。今見ると「あーあ、塗っちゃったよ」

窓を付け替える

ちょっと、時系列的には前に戻るが、ここで窓のターン。
浴室窓は始めは元々個室に付いていた窓をそのまま使う予定だったが、急遽不要になった二重サッシを数枚頂けることになり、そちらを利用する事に。

浴室なので、二重サッシで断熱の効果も上がり、窓も1つの予定が、頂いた窓を2方向に使い換気もよくなり、大変ありがたい結果に。

これをつけるよ。

大きな窓も景色の点からいえばよかったのだが、その分冬が寒い。
ちょっと名残惜しかったけど、2つとも二重サッシを使って今は良かったと思う。冬の寒さは耐え難い(ともすれば命にもかかわる)

窓枠は例によって大工さんに(とことん甘える)
ピンクと白のニュっと伸びているのはお湯と水の配管

壁をピストルで撃っていく

急に物騒、、、、言い方間違えた。
壁に板を貼るのにピストルで撃つ作業をしたのだ(あれ?)

本格的に壁の作成に取り掛かる。毎度おなじみレギュラーメンバーの大工さんに教えてもらいながら行った。もういちいち明記しないが大工さんは通常運転で常にいると思って頂きたい(もう私たちがお手伝い側に、、、、)

浴室の壁は水にも強い、見た目も感じがよい檜板を使用。
檜って高くない?ってイメージだが、繰り返すがこれもれっきとしたB級品(威張るとこ?)
通常よりだいぶお得である。なんなら杉板と値段の差は格段に違う訳ではない(あくまでB級品の話だが)

この檜板のサネ部分にに釘を打ち込んで下地に固定していく。
壁面全部と天井も今回は板を使用。

ここで登場するのが、コンプレッサーの空気圧でタッカーのように針を打ち込んで行く工具の「フィニッシュネイラー」という工具。

⇧中古で購入したので実際はこれじゃないけど、まあこんな感じのやつ。

これがつい「ピストル」と呼んでしまう代物。ちなみに大工さんは「鉄砲」と呼んでいた(どのみち物騒)大工業界でもそういう呼び方なのか、大工さん独自の呼び方なのかは不明。

私が所持しているこれね(所持て)

空気圧で「パシュ!!」「パシュ!!」と勢いよく打ち込まれるので、初めはなんだか扱いが怖いが、トリガーを引くだけや、押し当てただけでは釘は発射されない仕様に。

安全のため先端部を部材に押し立てる+トリガーを引くという動作で釘が発射されるので、よほど変な扱いをしなければ大丈夫、、、なはず。

一見難しいようだが、慣れてくると釘やビスを一本一本正確に打ち込むより効率的に作業ができる。この浴室以外でも室内の床張りなどでも大活躍した代物。これも普通にDIYしてただけじゃなかなか出会う機会のない工具なんじゃないだろうか。

一気に浴室感。若干浴槽が作業台化してるけど。

なんだかんだで無事?完成へ

換気扇、シャワーヘッド、蛇口、ホース等々はもちろん照明器具なども、すべてインターネットを駆使して調べ購入(ほぼ全てにおいてだが)この改装中は改装作業もなかなか大変だが、そう言った物品を一から、しかも出来るだけコストを抑えて、かつきちんと使えるものを探すのも一苦労。主に物品・財政担当の母は常に「目が痛い」と嘆いていた。

それらのものを取り付け、何とか形になった浴室。
多分もう二度と作らないであろう浴室(笑)

元は個室だった場所を一から浴室に作り変える事は、分かっていたつもりだったが、とってもとってもとってーーーーも大変。

沢山の人達に助けてもらいながら、知恵をもらいながら、無事に完成する事ができた。ただただ感謝するばかりだ。

完成後
別角度から。


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