9月に読んだ本たち~家族を考える~
晩秋だ。
まごう事なき晩秋(まごう事なき?)
暑い、熱い、熱い・・・・長すぎる夏がようやく終わったと思ったら、
過ごしやすい秋、ようこそ!!と思ったら、、、、
ん?これは・・・・寒い!!
秋ってこんなに寒かったっけ?ナニコレ???秋の終わり??
始まったとたんに終わり??終わりの始まり???(そういうキャッチフレーズ時折聞くよね)ていうか、秋が終わるって事は、ふ、ふ、ふ、冬?(;゚Д゚)
という最近のざわめきは見なかったことにして
忘れないうちに、先月読んだ本の読書録。
相変らず、特にそれぞれ明記してないがネタバレしてたり、してなかったり。本の感想どころか全く関係ない事呟いてたり。のただの雑記録。
夜空の下で(益田ミリ)
コラムと漫画と交互に読めて、ちょっと宇宙の事にも、時間の流れ、つながりが感じられる一冊。思いがけず不思議な気持ちになった。
枕元に置いて、寝る前にフワッと読むのにおススメかも。
ミリ氏は相変わらずフワッと何でもない事の様に、なんか響く言葉ををはさんでくるなあ。
沈黙のパレード(東野圭吾)
久しぶりに、エンターテイメント的な小説読みたくて。
東野圭吾作品はもうなんなら映像化してない作品探すほうが早いのでは?
ってくらい、映画やドラマになっていて。なんなら一つの小説ですら、ドラマにも映画にもなっていたりもして(「白夜行」とか、、、あと分からないけど)
あと全く関係ないけれど、母がなぜか「東野圭吾」と言わずいつも「東野」と言うので、全く違う東野の顔しか出て来ないし、
あとそういえばなんだか作家の人ってフルネームで呼びがちだなあ・・・(私だけ?)と気が付いた。
全く関係ないが。
初恋さがし(真梨幸子)
真梨幸子の時点で題名に騙される人はいないだろうが、全くの情報皆無で読んだら、およそ「初恋」等と言うゆるふわフレーズとは無縁のお話。
まあ、もうなんか表紙からして不穏な雰囲気だけど。
もう「真梨幸子」の時点で不穏100%だけど(讃えています)
今回ももれなく召されまくっているし・・・
漁港の肉子ちゃん(西加奈子)
普段読むような本を読む気になれなくて・・・
そんな時
癒されたくて読んだ訳じゃなくて、かなり前から積読されてたのこの本が
「ちょっと読んでみーや!!」と声をかけて来た気がした。
そんな感じ。
感想は、たっぷり別枠で書いてしまった。
とにかく肉子ちゃん、ありがとう。
希望が死んだ夜に(天祢涼)
さては、こいつもう回復したな、、、な選書。
いつも通りの読書癖。
だけど、思っていた感じよりかなり重めの作品で、やっぱりまだ早かったか、、、(何の感想?)
「大人」って結局、なんなんだろうか。と考えてしまう。
「子供」より長く生きて、知識や経験も良くも悪くもついてきて
だから子供よりもおかしな行動を、おかしな考えを持ってしまうのだろうか。それがそれらが「オカシイ」なんて子供から見ても一目瞭然なのに。
大人ってなに?
うーーーん。
明日の食卓(椰月美智子)
一組の家族の子供が結構衝撃だったし、その家族の話の終わり方も「え?この感じで終わるんだ。。。」と不穏な感じを残しての結末(結末でもないか)だったが、読み返すと子供がというか、静かに大人も狂っている感が初めから出ていた。
もう一組は、極端な様だけどどこにでもいてもおかしくない家族。不穏が見え隠れして、それでも前向きな方向へ行くのかな、、、、あれ???
な結構惑わす描写が多くて、凄くハラハラする。
もう一組の家族は、一見一番不安定そうな生活だけど、なんだかほぼ終始ある意味他のご家庭より安心して見ていられるけれど、、、、なんだか周囲がザワザワするし、、、。
私はしょせん客観的にしか観られないし、実際にどの家庭も、どの話も似たような環境、境遇、の渦中にいると「なんでそんな事するの」「オカシイと思わないの」なんて上辺だけの言葉、通用しなくて、
なんだかとても重かった。というありきたりなことを言うのが精いっぱい。。。うーーーん。
水やりはいつも深夜だけど(窪美澄)
家族系の話続くな・・・。
こちらは短編だから、ひとつひとつ読みやすい。
それぞれ立場、年代、性別、が違う主人公たちの生きる世界。
読みやすいけど、それぞれイロイロに考えてしまう後味。
5人のジュンコ(真梨幸子)
、、、、。また帰ってきてしまった真梨家へ。安定の真梨家(安定とは)
これはドラマをだいぶ前に見ていたから、もうキャスティングがドラマの登場人物で想像されちゃって、だいぶ違和感あるけど、そもそも原作先だしな(そりゃそう)
ドラマの終わり方が
「え?どういう事??」
だったので、もしかしたら原作通りじゃないかもしれないけど、その謎?が分かるかも~、、、、なんて期待した私が浅はかであった。
うーーーん、再読しないと。
女王様と私(歌野晶午)
「現実」「妄想」「現実」だもんね。そう、始めから分かってたんだけど
余りにも、無いでしょ?な設定、展開だけど、なんか騙された感。流石です。
単行本で読んだんだけど、カバーを外すと本体?にも文章が書かれていて、何気に気になったけど「本文がここに抜粋されているのかな?」と思って、じゃあ読み終わるまで読まない方がいいな、くらいの感じでなんとなくチラ見しかしなかったけど。
読み終わってから、読むと
怖いわ・・・・
これ文庫どうなってるんだろ。
木になった亜紗(今村夏子)
穏やかなようで、終始不穏。
久しぶりな感覚。
ん?どういう事??
これは、どういう事を言いたいの??
とか考えちゃダメ(ダメではないが)
考察とか、凄く読みたくなるけど
きっと、そういう事でもない気がする。
ものすごく、ものすごく後に残る。
ミーツ・ザ・ワールド(金原ひとみ)
今月はオタク度が少し高め(「女王様と私」とか)こちらは女子の部。
空想、妄想の世界で生き続けていた「女王様・・・」とは打って変わり、現実世界をたくましく、、、ほんとこの主人公逞しすぎませんか?ってくらい逞しく生きている。
向こうが「暗」なら「陽」のイメージ。
初めて関わる実在する人々との関わりを経て、変わっていく主人公。
話は明るいように見えるが、結構重い問題も抱えていて
でも、主人公の一貫した「推し」への情熱が時々それさえ紛らわせてくれる
続きがあってもよさそうな、でもここで終わって完成なんだろうなあ・・・な読後感。
・・・・・・・
今月は「家族って何だろう」を思いがけず考えさせる内容が多かった。
他人ではないから、その距離感が時にいい方へ、または悪い方へ傾きすぎて。。。。
人間ってムズカシイ。