恋人へ

君は本が好きだ
私の知らないことは 大体君は知っている
私に知らない世界を教えてくれる
でも私は 君が知らないことを先に知りたい
だから私は君と出会ってから 前を向いて走り続ける

君は動物が好きだ
なんならヒトより好きだ
もしかすると 私に対してよりも好きかもしれない
君はヒトにも動物にもとても優しい目を向ける
私もそうありたいと思う

君は勉強が好きだ
暇さえあれば英単語帳を開く君
学校でも優秀で よく図書館で居残る
でももし 君が優秀じゃなくても
私は君のことが好きだと思う

君は外出が好きだ
私はベッドに横になるのが好きだけど
君はちょっと 不服そうだ
だから私も歩いてみる
君と一緒なら どこでも行けるような気がする

君はお姉さんが好きだ
さすがの君でも エッチなお姉さんには勝てないみたいだ
だから私は
ちょっと短いスカートを履いてみたり
赤いネイルを塗ってみたりする
そんな自分が ちょっと恥ずかしいけど好きだ

たまに思い出したりするんだ
前の恋人のこと
たまに比べちゃったりするんだ
いろんなこと
でも 君は君だった

一緒に歩もうとか そういうことじゃなくて
別に 私を追い抜かして先に走っててもいいからさ
私のこと見ててねって思うんだ
私は君を追いかけるよ
好きって気持ちだけだけど その気持ちだけで君に追いついてみせるよ

私より前を歩く君
君のこと 邪魔しないように頑張るね
まあ できるだけね
私 おじゃま虫だから
君は私のこと どう思ってるかな
私の人生 邪魔してくれたっていいんだよ