【2025年1月17日】ヘンテコ椅子
原っぱに出た。
風が走り、海のような音が笹藪で響きわたっていた。
ホトケノザとオオイヌノフグリが縮こまって身を寄せあっていた。たくさんのロゼットが地に張りついていた。
今年の目標の一つは「痛いところを減らす」。ちょっと悲しいテーマだが、この先もっと年をとった時に痛い痛いと言いたくないので、今のうちからちょっとがんばりたい。
私のX線画像を見て手術を勧める医師もいるが、それはたぶん違うんじゃないかと思い、ネットでリハビリやエクササイズなどを研究しながらあれこれ試している。悪化させる運動もあるので難しいけれど、動かさないことによる悪化を避けたい。
動かさないことによる悪化というのは確実にある。
過去、鎮痛剤をいくつも投入して激痛に耐えながら議場の椅子に座っていたこともあった。
車で役所にやってきてあの体に悪そうなヘンテコ椅子に身を沈めているとき、「回遊性のあるまちづくり」とか「健康づくり」とかどの口が言えるのかと、自虐的なことを考えてしまうのである。
とはいえ、自宅でコツコツ運動に取り組むのはなかなか退屈。ウォーキングマシンや舗装路を歩くのも気分が乗らない。
それでふと思いついたのは不整地を歩くことだった。でこぼこや傾斜などを歩くと、いろんな関節にいろんな向きのいろんな力がかかって、ストレッチにも筋トレにもなるだろう。
つまり、いつもの散歩である。いや、近年は「なんとなく」川っぺりや原っぱを歩くことが激減していたので、リハビリのつもりで意識して、歩数にこだわらずに歩く機会を増やしたい。ヘンテコ椅子に負けたくない。
※「ヘンテコ椅子」が気になる方は、議場にいらしてください。床に固定されているのも嫌だけど、せめて両脇の肘掛けさえなければなあと思います。坐骨神経痛やエコノミークラス症候群にならぬよう、ときどきもぞもぞやってます。
撮影:丸橋ユキ