世の中のほぼ全てはコンセプトが決めると思ってるんですけど、それについてまとめてみた話
突然こんなnoteを書いてますが、僕の会社である「株式会社ワンディエゴ丸出版社」は、非常に難解且つトリッキーなプロジェクトを進行しています。
凄く魅力的でおもしろいことをしてる自信はあるのですが、もう、正直大変なことだらけ。
インフルエンザにかかった年末も、会社を休みにしてるお正月も、家でぼけーっとしてるわけですが、休めば休むほどプロジェクトが進んでいかないことに焦りを覚え
「俺今年一年大丈夫なんか・・・こわいよお」という不安に潰されそうになります。笑
そんな憂鬱のはけ口として文章を書こうというのが一つ。あとはそのトリッキーなプロジェクトは、あまりにもトリッキーですので、多くの仲間で楽しく進めていけるかどうかなんてことがかなり鍵になっています。
なので、一応旗振り役を務めてる自分の考えを周りにアウトプットすること・・・は追々絶対必要になるだろうなと昨年感じていましたので、そんな感じで仕事の中で思ってることでもちょこちょこ書いていこうと思います。今年はいっぱい文章書くぞー。
コンセプトとは。
さて全ての事象にはコンセプトがあり、コンセプトの濃淡や明瞭さが、最終的な結果を決めると僕は思っています。
「このお店のコンセプトは?」
「このコーディネートのコンセプトは?」
「この練習のコンセプトは?」
普段、そんな感じで使うコンセプトという言葉ですが、辞書で引くと「概念」「企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点・考え方」などと書かれており、おそらく皆さんのイメージと大きな違いはないでしょう。
コンセプトがおかしいと、それは違和感として表に出てきます。反対にコンセプトがバチッと決まっていると、共感を得たり、高く評価されたり、プラスに働くことが多いです。
あなたの2019年はどんなコンセプトですか?
例えば、2019年1月2日の僕のコンセプトは「積極的休養を摂ること」なのですが、それを例にコンセプトとは?をより明確にしていきます。
昨年はパンパンのスケジュールで馬車馬のように働いた日々と、馬車馬エブリデイの反動により、疲れすぎてて何も産み出せない(出勤はしている)日々の、2つの日々がありました。
馬車馬エブリデイは若いうちにしか出来ないので、凄くいい経験をしたなと思います。と同時に、特に秋以降はあまりにも燃費が悪かったので、これが改善されればきっと僕も会社ももっとよくなるだろうなというイメージを持っています。
そのイメージを実現させるために必要なことを掘り下げると、体調管理も仕事のうちだとか、準備をしっかりするとか、そういうことを心がけないといけないなとか、様々なことに気が付くのですが、ここで必要なのがコンセプトです。
おそらく2019年の自分は、パフォーマンスを100%発揮する瞬間を何回作れるか?ということが求められる場面が多くなると予想しています。
なぜそう思っているのかはまたどこかに書き記すとして、2019年はそのようなアスリート的ストイックさが自分自身に必要なことだと感じているので、今年の僕のコンセプトは「ストイックに生きる」ということになります。
ストイックという言葉は、実は解釈や言葉のイメージが人によってかなり異なるということを、曲がりなりにもサッカー選手だった自分はよく知っているのですが、僕の中のストイックとは「休むときは休む、やるときはやる」のメリハリがあることです。
2019年は僕にとって勝負の年であり、おそらく未だかつて無いほどうまくいかないことが多い日々になると予想しています。
ちなみに2018年は勝負は全くありませんでした。
結果が求められることよりも、とにかく走り回ることのほうが求められていたのですが、今年は違います。
マンガの発行部数、売上、読者のエンゲージメント、作品の評価、世間の反応……
数字、お金、評価、さまざまなものが自分に返ってくる1年になることは間違いないでしょう。
2019年全体を見たとき、勝負のタイミングに100%で挑める自分でいることが大切です。
なので、誰もが休んでいる正月の時期は、休むことで失うものが少ないので、来るべき日々に備えて休んでおこう。という算段が立つので、「ストイックに生きる」という2019年のコンセプトのもと、「正月は休む」というコンセプトが誕生しました。
が、ずっと寝ていても身体はなまる一方です。
しかも年末はインフルエンザで死んでいたので身体を動かせなかったですから、正月の中でも1月2日である今日は「積極的な休養を摂る」というコンセプトで過ごしていました。
積極的休養とは、スポーツをやっていればよく使う言葉ですが、オフの日にも身体をある程度動かすことで、より効果的に身体を回復させようということです。
なので、今日は家から事務所まで歩いて出勤し、身体をほぐしました。ちなみに出勤といっても休むことが目的なので、オフィスに着いた後は少し本を読んで帰宅しました。
2019年のコンセプト「ストイックに生きる」
↓
正月のコンセプト「正月は休む」
↓
今日のコンセプト「積極的な休養を摂る」
というコンセプトルールのもと、今日という日を過ごしたわけですね。
ちなみにこうやってnoteを書いているのも、積極的休養のひとつです。仕事ってほどではないけれど、ある程度楽しく文章を作ることで、仕事はじめに備えてウォーミングアップしています。
本当にコンセプトのこと考えてるぜ
誰にも証明できないのですが、こういうことをよく自分は考えています。
特に今はマンガ作りをしていまして、その中でもうちのマンガは「ストーリーは繋がっているが、回ごとに作家さんが変わっていくマンガ」です。
もともと起業したきっかけとなったアイデアも、多くの人と協力してマンガを作り上げるスタイル…というアイデアだったので、この「作家が変わっていく」というのはかなり肝となる部分です。
多くの作家さんとまだ世の中に出ていない作品を共有して作り上げることが必要なので、
「キング・オブ・エンブレム(うちのマンガ)のコンセプトだとこの場合どうしたらいいかな」
「主人公がこの行動をするのはコンセプトからズレてないかな」
というのを逐一確かめるのですが、マンガ家さんとこの部分で衝突することも多いです。
コンセプトというのは言葉で言うのは簡単ですが、人と共有するのには意外と時間がかかるので、しばらくは社内でも社外でも、このコンセプトの解釈やすり合わせにリソースを注いでいかないといけないなと思っています。
と同時に、しっかりみんなでコンセプトの共通認識を持てたら、どんな凄い作品が作れるだろう?とワクワクもします。
というように、仕事柄コンセプトのことを考えないといけないことも多いですし、サッカーを観るときにも時にコンセプトを気にします。
TVではなかなかわかりませんが、選手たちは
「監督のコンセプト」
「練習でやってきたコンセプト」
「サッカー選手としての自分のコンセプト」
など、様々なコンセプトのもと、試合に臨んでいます。
そういうコンセプトがはっきりわかるゲームはおもしろいですし、逆にそういったものが有耶無耶になっている試合もそれはそれで「守備のコンセプトが統一できればもっとよくなるだろう」なんていう風に物思いに耽ることも出来ますから非常に愉しいです。
てな具合ですね。
コンセプトにはまらないと、カッコ悪いときもあります。
例えばヴィッセル神戸のサポーターは、イタリア系の応援スタイルを取っています。
イタリア、ないしはお隣のガンバ大阪からかなり影響を受けていて、歌詞もイタリア語を多用しますから、結構カッコいいなと思っているのですが、イニエスタ選手のチャント(応援歌)はイマイチでした。
スペインでもよく歌われていた曲なので、おもてなしの気持ちも込めてこの選曲にしているのはわかるのですが、せっかく自分たちのコンセプトが固まっているのだから、ソレに合わせたほうが良いんじゃないかなーと感じた次第です。
ちなみに神戸のチャントで一番好きなのは、過去在籍した松橋章太選手のチャントです。
「アレ!ショウタ!フォツァーレショウタファッチュンゴール!アレアレ!アレショウタ!フォツァーレショウタファッチュンゴール」
という、歌詞があまりにもイタリア語過ぎててよくわからないのが最高にイカします。
ターゲットってあんま言いたくないです。
ちなみに、コンセプトに近いところで「目標」「ターゲット」みたいな言葉があります。
2019年はストイックに生きるという自分のコンセプトも、コンセプトではなく目標と言い換えれます。ターゲットという言葉も同じで、少し言葉を組み替えることでほぼ同じ意味として機能します。
ただ、ターゲットという言葉がどうも苦手です。
うちのマンガであれば「小学生にマンガを読んでもらい、スポーツに興味を持ってもらいたい」というコンセプトがあるのですが、これを
「うちのマンガは小学生をターゲットにしています」
というのは、なんだかせっかく手にとってくれた子どもたちの気持ちをないがしろにしていたり、売れれば内容なんて二の次でいいや、みたいな感じがしてしまうので、あまり好きではありません。
広告関係の企業と話をするときなどは、そういう言葉が特に多く飛び交うので、めんどくさいからソレに合わせて「うちのターゲットは小学生です」って言ったりしますが、本当は使っててあまり気持ちよく思っていないのが自分の本心です。
同じ意味で、
「来季の売上目標は何百万円」「○○月には3000部売れていないといけない」みたいな話ばかりに終始する会も苦手です。というか、こういうことを話すことが社長の仕事であったりもするので、頻繁にこういう機会はあるのですが、いつもの5倍疲れます。
もちろん数字は大事ですので、そういうトピックがあることは悪いことだと思わないです。でも、それより「どういうコンセプトだったら世界中の子どもたちがマンガを楽しんでくれるだろう?」みたいなトピックで、おもしろおかしい議論をバカまじめにしたほうが、最終的にはよっぽど意味のある時間になるんじゃないかなといつも思っています。
子どもだろうが外国人だろうが、作品のコンセプトはプロダクトから自然とにじみ出るはずですから、そこを追求することにリソースの多くを割きたいのが本音です。リーチ数やターゲット層などばかり気にして数字の話をたくさんすることも大切ですが、事業計画の良し悪しはお客さんには伝わりませんよね。
ただ、実際こういう議論が多くなってしまっているのは、弊社並びに僕自身が思い描くコンセプトがまだまだ弱くてボヤケているという証拠ですから、まずは自分の仕事ぶりを省みないといけないはずです。
2019年はストイックに生きるというコンセプトのもと、会社やマンガのコンセプトも、もっともっとクッキリハッキリさせていきたいなと思っております。
長くなってしまいましたが、こんな感じで今年1年、「社長として」のぼやきもnoteに書き溜めていけたらと思ってます。そのうち書きたくても書けなく成るんだろうなあ。
おしまい。
↓サポートしていただいたお金は、未来に残るエンタメを研究する個人的研究費に当てられます。新しいスタイルのマンガや、サッカーをイノベーションしていきたいです。どうぞよろしくお願いいたします↓