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「波が運ぶタイムカプセル」
ゆるやかに
押し寄せる波に
涙を誘うはずだったのに
ゴミ溜まりを誘ってた
人口海岸のむなしさを
鼻で笑い
それでも真白な砂の上は
心地がよかった
![](https://assets.st-note.com/img/1730388011-ORsGoLpjz1tiy25CAUKeMJlF.jpg?width=1200)
砂の上を歩く
素足になって
わざと足跡をつけながら
軌跡を眺める
ここは自由だ
海と砂浜は
あの世とこの世の狭間のようで
全てを忘れられる
![](https://assets.st-note.com/img/1730388168-K6UsnGJwTpY87bPDmOlBc4W2.jpg?width=1200)
境界線をひたすら歩き
そして舞ってみる
ここでは何をしても
許される気がする
波打ち際にぽっかり浮かぶ
小瓶がひとつ
空っぽだけれど
見えてないだけかもしれない
![](https://assets.st-note.com/img/1730388150-upqaYThtFxf8wPmiyb4O2V6S.jpg?width=1200)
タイムカプセル
ここに来ることは予定されていたと
教えられているようだ
そして思い出す
海をひたすら眺めて
過ごした日のことを
苦しくて
海に助けを求めた日のことを
![](https://assets.st-note.com/img/1730388208-ADWegEG2SRjLQUlckZ4KXdV0.jpg?width=1200)
波は静かに
近づいては遠ざかり
その繰り返し
ただそれだけだったが
その規則性が
ゆっくりと
乱れた鼓動を
整えてくれた
波のリズムと
シンクロする
二つの波が
今と昔を繋いで
![](https://assets.st-note.com/img/1730388279-HLTD42QvdpMfmxc0U6JOAPbu.jpg?width=1200)