「もう一つの古伊賀と花」
頭の中は
ムナカタシコウが
シッチャカメッチャカで
古伊賀が見えない
ピカピカに磨かれた
ガラスケースに並べられた
ゆがみの美を
皆は真剣に見つめているのに
並んでなど
到底無理
陶器など興味のない
子どもになったみたい
つまらない
こんなもの
もう自然だけでいい
そして庭園に飛び出した
花は見れる
何故だろう
グチャグチャな頭の中が
落ち着いてくる
戻ると花が生けられた古伊賀が
美しい
そしてもう一つ
見えた
ガラスの向こう側に
あたかも実在するかのように
同じ空間に
投影されて
それが儚く美しくて
癒される
もう一つの古伊賀と花が
可憐に見える
見えないものを見てるのが
楽しいお年頃?
面白いものしか
興味はないのかな