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まさかの国産サメ映画!しかもニンジャと戦っちゃうB級感全開の『妖獣奇譚 忍者VSシャーク』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:59/62
  ストーリー:★★☆☆☆
 キャラクター:★★★☆☆
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★☆☆☆

【作品情報】

   原題:-
  製作年:2023年
  製作国:日本
   配給:エクストリーム
 上映時間:77分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:なし

【あらすじ】

刻は江戸時代。人里離れた沖津村の浜に村人の惨殺された死体が上がる。邪教集団・紅魔衆の首領・螭鮫士郎(中村優一)は、不老不死の力を得るために呪術を使い、サメを操ることによって村で採れる真珠を強制的に村人から巻き上げていたのだ。

この状況に業を煮やした村長は、助太刀を頼むべく村外れの寺にいる用心棒の潮崎小太郎(平野宏周)に会いに行く。報酬と共にその仕事を一旦引き受ける小太郎だが、その行く手を菊魔(宮原華音)と名乗る女忍者が遮ってきた。

村人の沙代(長野じゅりあ)を生贄として鮫士郎に捧げようとする村長に反発する信助(西銘駿)と共に、鮫士郎に戦いを挑む小太郎。だが、その前に現れたのは、この世の物とは思えない巨大なサメ…。

遂に実現する、ニンジャVSサメの究極バトル!生き残るのはどっちだ!!

【感想】

スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』(1975)から48年。そのヒットにより、サメ映画はひとつのジャンルにさえなり、数多くの作品が作られた。そしてついに、国産のサメ映画が誕生!(笑)

<作ってる人が楽しそうってのが伝わってくる作風>

もうね、B級感がすごくて(誉め言葉w)。サメ映画自体がB級映画の代名詞みたいなところはあると思うんですが、サメ映画って洋画のイメージが強いですよね。だから日本でよく作れたなと、まずはそこ感服しますよ。しかも、そのサメと対決するのがニンジャって。ある意味、日本だからこそ生まれた設定じゃないかなーと思います。日本人よりも外国の方の方が好きそうですね。

個人的には好きなノリでしたが、映画として面白いかというとそれはまた別の話です(笑)「ニンジャがサメをぶった切る」という画のためだけに、すべてが辻褄合わせで作られているので、いろいろ唐突ですし、いろいろ無理があります(笑)敵対する邪教集団ってなんだよって。わざわざサメを操らなくても、普通に力尽くで真珠を強奪すりゃいいのではって。しかも、ゾンビまで出てきちゃって。とにかく、監督が好きな要素をてんこ盛りにした感じで、作ってる方はすごく楽しそうだなというのは伝わってきました。

<意外とアクションがすごい>

失礼ながら、アクション映画とはいえ、「B級映画だからそんなに期待できないかな~」なんて思っていたんですよ。ところがどっこい、これがアクションは普通にすごくて!キャストも特撮ヒーローモノで経験を積んだ方々を起用しているんですよね!『ウルトラマンZ』(2020)の平野宏周さん、『仮面ライダーゴースト』(2015-2016)の西銘駿さん、『仮面ライダー電王』(2007-2008)の中村優一さんなど。そのためか動きにすごくキレがありました。忍術も駆使した超絶バトルで、「『NARUTO』も実写化したらこんな感じになるのかなー」なんて思えるほどです。そのアクションの過程で、無駄に血がブッシャブシャ出たり、首がすぐ飛んじゃうチープさも、B級映画らしくて個人的には好きなポイントでした。

<肝心のサメが……>

ただ、「サメ映画」っていう割には、サメの出番がやや少なかったのは気になりましたね。個人的には、江戸の漁村を襲うパニック映画みたいなのを想像していたので、ちょっと物足りなかったです。予算の関係でサメは終盤ぐらいにしか出せず、なるべくそれまでをニンジャで尺をもたせようとしたらしいんですが。結果的に、「サメ映画」と聞くとちょっと違和感あるかもしれません。「ニンジャ映画」で「ラスボスがサメ」ぐらいの方が表現としては正しい気がします。そのサメも全部CGで描かれているため、リアル感も薄いです。48年前の『ジョーズ』の方がよっぽどサメに対する恐怖を感じられる点で、あの映画はやっぱりすごかったんだなと改めて思います。

<そんなわけで>

アクションがすごいB級映画って感じですね。ニンジャとサメが対決するとか、海外で一部のファンから熱狂的な支持を受けそうだなって感じます(笑)


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