狂気!出てくる人みんなサイコパスでアルプスの大自然が血と肉で溢れ返った『マッド・ハイジ』
【個人的な満足度】
2023年日本公開映画で面白かった順位:88/101
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:Mad Heidi
製作年:2022年
製作国:スイス
配給:ハーク、S・D・P
上映時間:92分
ジャンル:アクション、スプラッター
元ネタなど:児童文学『アルプスの少女ハイジ』(1880)
【あらすじ】
チーズ製造会社のワンマン社長にしてスイス大統領でもある強欲なマイリ(キャスパー・ヴァン・ディーン)は、自社製品以外のすべてのチーズを禁止する法律を制定。スイス全土を掌握し、恐怖の独裁者として君臨した。
それから20年後。アルプスに暮らす年頃のハイジ(アリス・ルーシー)だったが、恋人のペーター(ケル・マツェナ)が禁制のヤギのチーズを闇で売りさばき、見せしめにハイジの眼前で処刑されてしまう。さらに、唯一の身寄りであるおじいさん(デヴィッド・スコフィールド)までもマイリの手下に山小屋ごと包囲されて爆死。愛するペーターと家族を失ったハイジは、血塗られた戦士へと変貌を遂げる。
復讐の鬼と化したハイジは、邪悪な独裁者を血祭りにあげ、母国を解放することができるのか!?
【感想】
あの『アルプスの少女ハイジ』のスプラッター映画。設定自体は面白かったんですが、予告以上の魅力はあまり感じられずでした。。。(笑)
<牧歌的な世界観が突如として狂気の渦中へ!>
原作小説は読んだことがなく、日本でやっていたアニメも世代じゃないので観てはいないんですが、それでもアニメは何回も特番やCMで流れているため、一応の世界観はわかっているつもりです。あの大自然に囲まれたアルムの牧歌的な風景。のんびりとした時間の流れ方に癒される人も多いですよね。
で、この映画なんですが、最初はアニメと同じように、自然に囲まれた風景で癒されます。それがペーターの死によって一気に変わります。闇商売をしていたペーターが処刑され、近くにいたハイジも刑務所に入れられ、まわりからいじめられる展開はもう牧歌的な世界観とは程遠かったですね。刑務所内でのいじめなんて、洋画ではしょっちゅう出てくる展開ですが。そこから何とか脱走に成功して、修行を積み、ハイジは復讐に燃える戦士に変わっていきます。
<スプラッター、、、いる?(笑)>
そこから先は殴る蹴る刺すの連続です。でも、意外とアクションシーンは少なめで、ドラマパートの間にちょこちょこ挟まれる感じでした。ただ、登場人物がみんなクレイジーで、何かしら人を傷つけるシーンがあるんですが、それが無駄にスプラッター感強めなんですよ。血とか肉とかブッシャブシャ飛び出てくるから、「いや、そうはならんだろ」って逆に不自然に感じちゃってちょっと笑ってしまいました(笑)それぐらいあからさまというか、ポップに人が死んでいくんで。正直、スプラッターにする意味あるのかなって感じるぐらいには、無駄に多かった気もします(笑)
<結局はギャップを楽しむ映画>
全体的には楽しめましたが、アクション映画としてはテンポがゆったりしすぎていたのと、アクションシーンもそれほど多くなかったことから、個人的には予告から感じた期待値は超えられなかった印象です。まあ、「ハイジがこんなことするなんて!」っていうギャップを楽しむ映画ですね。そういう意味では、『プー あくまのくまさん』(2023)と似た感じかもしれません。
<そんなわけで>
ハイジが武器を手に暴れまわる姿が観たい人はぜひって感じですね。続編があればちょと観てみたいです(笑)