20年前の自分だったらドハマリしてたと思った『天気の子』
2019年公開映画113本中49位。
ようやく見れました。
新海誠監督最新作。
『君の名は。』がよかったので期待してた。
祈るだけで天気を晴れにできるX-MENなヒロインと、
家出少年の触れ合いを描いた
甘酸っぱさとスリルが入り交じる青春映画。
新海誠ワールドの、少年少女の青春を
独特の世界観でまとめあげる構図はさすがだなと思うし、
天気という身近な現象をこんな形で物語にできる才能はすごい。
現実の中にうまくファンタジーを入れ込んでいる上に、
綺麗な画と、世界観に合った音楽が織り成す本作は、
中二感とはまた違った感覚を覚える。
あー、高校生のときにこういう出来事が本当にあったら、
すごく楽しいだろうなあ、なーんて、
いい歳したおっさんになっても妄想します(笑)
しかもね、『君の名は。』を見ていると、
「あ!」と思うシーンが散りばめられているから、
ファンにはうれしいだろうよ!!
というのはもちろん事実ではあるのだけれど、、、
「20年前だったらかなりハマったと思うんだけどなあ」
と言うのが正直な感想。
個人的には『君の名は。』の方が面白かったんだよね。
『君の名は。』を100とすると、
『天気の子』は60〜70ぐらい。
なんか、登場人物に感情移入できなかった。
主人公の家出の背景がわからず、
ひょんなことから出会ったヒロインに
そんな惚れるポイントあった?って。
それぐらい、2人の絆が深まってそうには見えなかったんだよ。
すごくざっくり言ってしまうと、
「なんか薄い」っていう感じかな。
小栗旬が演じてるおっさんの方が、
自分と年齢が近いせいか、まだ共感できた(笑)
あとは、天気の巫女ってのがちょっと違和感あった。
舞台が田舎とか時代が昔とかならまだしも、
現実世界の現代において、
特殊な能力を持った巫女っていう設定が、
うまく腹落ちしなかった。
「そういう設定の映画です」って言えば、それまでなんだけど。
これ、やっぱり青少年向けだよね。
若い子には刺さりそうなのはわかるし、
そこをピンポイントに攻められるのもすごい。
そういう方向性になるのは、監督が新海誠だからなのか、
プロデュースが川村元気だからなのかはわからないけど。
(この2人とも、若者に向けた作品づくりがうまいと思う。
ゆえに、今の僕にはちょっと合わなかったりもするんだけど)
ただ、50年後も『アラジン』や『となりのトトロ』は見るけど、
たぶん『天気の子』は見てない気がする(笑)
心にピンと来る層が限られているのが、
ディズニーやジブリとの違いかなあ。
まあ、僕の勝手な意見なので、
大人でも好きな人はいるし、
若くてもハマらない人はいると思うけどw
あと、新海誠作品に出てくる女性は、
監督の好みがすごい出てそうな印象を受ける。
いろんな願望が詰まった感じ(笑)
いそうでいない、男の理想を具現化した感じ。
それは、宮崎駿もそうだとは思うんだけど、
そっちはうまくオブラートに包んでいるものの、
新海誠はけっこう出ちゃってる(笑)