けだるい女子2人が敵を殴って蹴って撃って刺しまくるシリーズイチの暴れっぷりに邦画アクションの未来は明るいと思った『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:44/108
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:-
製作年:2024年
製作国:日本
配給:渋谷プロダクション
上映時間:112分
ジャンル:アクション
元ネタなど:映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ(2021-)
公式サイト:https://babywalkure-nicedays.com/
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビ、杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)が宮崎県に出張。到着早々ミッションをこなし、バカンス気分を満喫していたが、ちさとはとあることに気づく。今日は相棒まひろの誕生日、しかしこの後は次の殺しの予定が入っていてプレゼントを用意する暇もない!
内心の焦りを隠しつつ、ターゲットがいる宮崎県庁に向かう。チンピラを一人消すだけの簡単な仕事のはずが、指定された場所にいたのはターゲットに銃を向けている謎の男。この男の正体は一匹狼の殺し屋、冬村かえで(池松壮亮)。
150人殺しの達成を目指す“史上最強の敵”が、ちさととまひろを絶体絶命のピンチに追い詰めるのだった・・・。
【感想】
※以下、敬称略。
『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ第3作目。ゆるくけだるい女子2人が実は殺し屋!実生活はポンコツながらも殺しの実力はピカイチ!邦画の中で他に類を見ないほどの超絶アクションに圧倒されっぱなしの2時間でした。
<邦画界のアクションに革命を起こす作品>
この映画はとにかく壮絶なバトルアクションが一番のウリです!海外作品と比べて見劣りすることが多い邦画のアクションだけど、これは別格ですね。個人的には、実写版『るろうに剣心』シリーズ(2012-2021)と並んで邦画史上最も派手でかっこいいアクションだと思います!しかも、CGやワイヤーをふんだんに使った漫画やアニメ寄りのファンタジーな戦いではなく、実戦の間合いを取り入れたリアルな戦いなのでスピード感がケタ違い。まさに「シュバババッ!」っていう効果音がピッタリのハイスピードバトルなんですよ。特に、まひろ役の伊澤彩織は本業がスタントパフォーマーなので、彼女のキレのいい動きはもはや人間国宝ではないかと(笑)今回はシリーズで最もアクションが派手だったからメチャクチャ見ごたえありました!
<ここまでやるか池松壮亮>
あと、個人的にびっくりしたのが、今作のヴィランである冬村かえでを演じた池松壮亮です。ちょっとメンタルが不安定な感じと、とはいえメチャクチャ強いっていう役どころを見事に演じられていました。彼は今までそんなにアクション系の作品に出ていなかったと思いますが、ちさととまひろに引けを取らないどころか、むしろ個人での戦闘能力は2人を抜くんじゃないかっていう強さにびっくりですよ。まさかあそこまでやるなんて、相当訓練されたんだろうなって思いました。ただ、あれだけ強いなら、最後の戦いは1対2でやってほしかったですね。入れ替わりで1対1だったのはちょっともったいない気もします。
<ドラマパートがやや冗長>
これまで書いてきたように、アクション面は本当に最高なんですが、ドラマパートがやや冗長な印象を受けます(笑)けだるい女子2人のけだるい会話の尺がちょっと長くて、映画全体のテンポとしてはあまりよくないかもなって感じました。1作目はちさともまひろも女子高生だったので、「女子高生なのに殺し屋」っていうギャップだけで楽しめましたが、前作からは高校を卒業して本業が殺し屋になってしまったのでギャップ要素は減りました。それでも殺し屋と思えぬゆるい雰囲気とコミカルなキャラクターは笑えるんですが、、、ここらへんもう少しコンパクトにできたら全体のテンポもよくなったかもしれません。
<そんなわけで>
邦画で最高峰のアクションといえばこの映画を置いて他にないので、メチャクチャかっこいいアクション映画を観たいならオススメです!世界観が違いすぎますが、『犯罪都市』シリーズ(2017)のマ・ソクト刑事と戦ってくれたらうれしいですね(笑)てか、このシリーズ、殺しがメインなのに一切警察介入してこないのもウケますね(笑)