鬼殺隊としての使命と兄としての使命の間で葛藤する炭治郎に観ているこっちがもどかしくなった『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位：4/11
ストーリー：★★★★★
キャラクター：★★★★★
映像：★★★★★★★★★★
音楽：★★★★★
映画館で観たい：★★★★★
【作品情報】
原題：-
製作年：2024年
製作国：日本
配給：東宝、アニプレックス
上映時間：103分
ジャンル：アニメ、アクション
元ネタなど：漫画『鬼滅の刃』（2016-2020）
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すため、《鬼殺隊》へ入隊することから始まる本作は、2019年4月よりテレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」の放送が開始。その後2020年10月に劇場版「無限列車編」を公開、2021年10月よりテレビアニメ「無限列車編」「遊郭編」、2023年4月よりテレビアニメ「刀鍛冶の里編」を放送、そして2024年春には待望の新シリーズである、テレビアニメ「柱稽古編」の放送を予定している。
今回のワールドツアー上映「絆の奇跡、そして柱稽古へ」では、刀鍛冶の里を舞台に、炭治郎と上弦の肆・半天狗との激闘の決着と禰󠄀豆子の太陽克服を描いた《刀鍛冶の里編》第十一話の劇場初上映に加え、来たる鬼舞辻󠄀無惨との決戦に向けた柱稽古の開幕を描いた《柱稽古編》の第一話を初公開。
【感想】
昨年の『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』（2023）同様、映画館で観るともう迫力がぜんっぜん違いますね！本編映像はすべて4Kアップコンバートされ、音楽も5.1ch、7.1chなど、フォーマットに合わせた形にすることで、劇場用に最適化しているってのもあるんですが、やっぱりもともとの作画が綺麗ですよね、『鬼滅の刃』のアニメって。原作漫画を読んだときは、正直そこまでハマらなかったんですが、アニメは作画の綺麗さと声優さんの演技の相乗効果でかなりハマります！さすがufotable！
＜炭治郎の究極の選択に観ているこっちも苦しくなる＞
今回の映画は、「刀鍛冶の里編」の最終話と「柱稽古編」の第1話を劇場で観れるというものです。おそらく、今後も毎年2月ぐらいに、テレビアニメの前シーズンの最終話と新シーズンの第1話をセットにした特別上映をやって、最終エピソードを劇場公開するのではって勝手に思ってるんですけど（笑）
で、「刀鍛冶の里編」なんですが、終盤における炭治郎の葛藤がもうね、観ているこっちがもどかしくなるぐらい究極の選択に迫られるのが一番の見どころでした。目の前で半天狗が村人を襲おうとしているから助けなくちゃいけないんですけど、ちょうど夜が明けて太陽が出てくるタイミングだから禰豆子も焼け始めちゃって。しかも、他の仲間は距離的に遠いところにいて頼れる状況じゃないんです。鬼殺隊としての使命と兄としての使命がぶつかり合って、自分じゃまったく決断が下せずに「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛！」と苦悩する炭治郎の姿は観ていて辛いものがありました。。。けど、そこで兄を蹴飛ばして半天狗のところに向かわせた禰豆子がね、「私のことはいいから、鬼殺隊としての使命を全うして」と言っているようで、そう捉えるとすごく感動的でもあるんですよね。
ここから禰󠄀豆子が太陽を克服するまでがこのシーズンの最大の見せ場になっています。漫画では割とあっさり描かれていましたけど、アニメでは『竈門禰󠄀豆子のうた』をBGMにいろいろ回想シーンも織り交ぜて一大イベントとして盛り上げていたのがとても印象に残ります。いやー、ここはかなり泣きに寄せた演出でしたね（僕は泣くまではいきませんでしたけど）。あと、漫画だとモノクロなのでわかりづらいんですが、アニメの場合は朝日が昇る様子や禰豆子が焼けていく描写が色がついている分とてもわかりやすいので、感情移入しやくなっていると感じました。
＜柱ファンにはたまらない展開＞
続く、「柱稽古編」では久しぶりに現役の柱が全員揃う画がよかったですね（煉獄さんと天元さんはいないんですが）。ストーリー的な進展はほぼないので、それぐらいしか感想がないんですけど（笑）物語も作品全体を踏まえていよいよ後半戦に突入したので、今後の展開に期待したいです。したいんですけど、久しぶりに現れた善逸が相変わらずやかましかったし、この「柱稽古編」での特訓シーンはそういうのが多いので、観る前からちょっとお腹いっぱい感。。。（笑）
＜そんなわけで＞
『鬼滅の刃』が好きで、これまで原作漫画かテレビアニメを観てきた人にはオススメできる映画です。が、何も観ていない人はこの作品だけを観てもまったくわからないと思うので、まずは漫画かアニメを先に観た方がよいかと思います。あと、「柱稽古編」はオープニングがMY FIRST STORY × HYDEっていうのもアツいです！