今回はジグソウを応援したくなったけど、5億倍返しぐらいの仕打ちに被害者がとてつもなく可哀想だと思った『ソウX』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:77/120
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★☆
【作品情報】
原題:Saw X
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:REGENTS
上映時間:118分
ジャンル:ホラー、スプラッター
元ネタなど:映画『ソウ』シリーズ(2004-)
公式サイト:https://saw-x.jp/
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
末期がんで余命宣告を受けたジョン・クレイマー(トビン・ベル)は、危険な実験的治療を試すためにメキシコへと向かう。
しかし実際に現地に行ってみると、治療の話は詐欺だった。自分がだまされたことを知った彼は、自らをだました詐欺師や不正な治療に加担する医師たちに死のゲームを仕掛ける。
【感想】
『ソウ』シリーズ第10作目。相変わらずのスプラッターなんですが、いろいろありえなさすぎてちょっと笑っちゃいます(笑)時系列としては『1』と『2』の間に位置するんですが、『1』からの直接続く話ではないですし、『2』に繋がる要素もなかったので、過去作は観ていなくても大丈夫だと思います。まあ、観ておいた方がよりわかるってぐらいですかね。特にジグソウ(トビン・ベル)とアマンダ(ショウニー・スミス)の関係が。
<痛すぎてそれは無理だろうっていうファンタジー(笑)>
このシリーズはジグソウがいかにして捕えた人々を痛々しく殺すかっていうのを楽しむ映画です。例えば探偵モノの漫画で、殺人トリックが手を変え品を変えていろんなネタがあるのと同じように、本シリーズもあの手この手で死に方を変えてきます。で、このシリーズで特徴的なのは拘束から逃れるためには相当な痛みを伴わなければならないということ。今回も制限時間内に拘束から逃れるために、自ら足を切って中の骨髄を容器に入れないといけなかったり、自ら頭を切って脳みその一部を取り出さないといけなかったりと、残虐すぎる光景のオンパレードです。でも、それをやらないと首が切り落とされたり、熱された仮面を押し付けられたりで、確実な死が待っています。なのでやらざるを得ないんですけど、麻酔なしだから想像を絶する痛さのはずなんですよ。なんですけど、みんな助かりたいがために必死で足を切ったり、頭切ったりしていて、普通だったら痛さのあまり自分でそんなことできないだろって感じるので、そのファンタジーさにちょっと笑っちゃいました(笑)
<初めてジグソウに肩入れしたくなる>
今回の映画で一番特徴的だったのは、これがジグソウによる復讐劇だということです。これまでは、"生"を軽んじている人たちに制裁を加えて、生きることにもっと感謝せよみたいな感じだったんですけど、本作ではもっと私的感情が入っています。もともとジグソウは末期がんで余命幾ばくもない状態でした。そこで、「それを治せるよ」という人のところに行ったのですが、これがただの詐欺グループで実際は何も治療が行われず。やっとのことで見つけた希望を踏みにじられたジグソウは、自分を騙したやつらを血祭りにあげようと考えたわけです。
これはもう騙したやつらが悪いので、彼らに同情の余地はありません。そのはずだったんだけど、、、先に書いたようにジグソウの仕打ちが5億倍返しってぐらいえげつなかったので、「さすがにそこまでやらなくても……」とは感じましたね(笑)もう体の一部を失った時点で許してやればよかったのに。。。自分がジグソウの立場だったとしたら、同じように復讐心には燃えるでしょうけど、あれだけ痛みにもがき苦しむ姿を見たら、「まあここらへんで許してやるか」とはなったかなと(笑)
<そんなわけで>
初めてジグソウに肩入れしたくなる復讐物語が新鮮でした。相変わらずのスプラッターではありますが、それほどまでにジグソウは傷ついたんだなっていうのも納得できますね。あと、意外とジグソウって標的以外には優しいってのも今回初めてわかります(笑)
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