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サイコパスと連続殺人鬼が戦う話だけど、言うほど怖くもグロくもないオーソドックスなサスペンス映画だった『怪物の木こり』
【個人的な満足度】
2023年日本公開映画で面白かった順位:155/167
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:-
製作年:2023年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:118分
ジャンル:サスペンス、スリラー
元ネタなど:小説『怪物の木こり』(2019)
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
絵本『怪物の木こり』の怪物の仮面を被り、人間の脳を奪い去る連続猟奇殺人。その捜査線上に犯人が唯一殺し損ねた男、弁護士・二宮彰(亀梨和也)の名が浮上する。実は二宮は目的のためには殺人すらいとわない冷血非情なサイコパスだった。
総力を挙げて捜査を進める警察と、犯人への逆襲を狙う二宮。先に真相に辿り着くのはどっちだ?サイコパスVSシリアルキラー…。驚愕の結末まで、この狂気は止まらない!!
【感想】
※以下、敬称略。
原作小説は未読です。宣伝文句通り、サイコパスと連続殺人鬼が戦う映画です。ただ、戦うと言ってもサイコパスが一方的に襲われるだけっていうのと、あとは洋画でよくあるようなスプラッターな感じを期待していくと、まったくそんなノリではないので、ちょっと物足りなさはありましたね(笑)
<むしろ普通のサスペンス映画>
予告詐欺とまでは言いませんけど、「サイコパス VS 連続殺人鬼」っていう構図に、ハリウッド映画でよく目にする、内容は薄いけど血肉が飛び散る視覚的インパクトの強い映画っていう印象を受けたんですよ。でも、そういったシーンは冒頭のみでして。予告にもありますが、ひっくり返った車のドライバーの首を切って血がブッシャアアアアって出たときだけで、それ以降はそのインパクトを超える画はありませんでした。まあ、よくよく考えれば、主演は元ジャニーズですし、製作委員会だって13社もの企業が名を連ねているのだから、そんなぶっ飛んだ映画になるわけないよなって(笑)結局のところ、ホラーやサイコスリラーという類の映画ではなく、一連の殺人事件の犯人を刑事たちが追っていくという、とてもオーソドックスなサスペンス映画でしたね。
<言うほどサイコパス度が高くない>
捜査を進めていくうちに、サイコパスたちの秘密が明らかになり、ラストのオチにつながっていくのですが、個人的には二宮のサイコパス度をもっと上げてほしかったですね。サイコパスを押し出している割には、そこまでやべぇやつっていう感じがしませんでしたし、二宮が実際の殺人や暴力に関わる件数も多くありません。例えば、ニコニコしながらムカつくやつの耳に突然鉛筆をぶっ刺すとか、職場の同僚を精神的にじわじわ追い詰めるとか、そういうヤバさがあった方が、もっとキャラクターとしてのヤバさを感じられた気もします。そんなサイコパス感が薄い中でのあのラストだったので、衝撃の結末というよりは、「まあそうだろうな」と変に納得できてしまうものでした。亀梨和也のダークな役どころはよかったのですが、どうせなら最後までもっとサイコパスを貫いてほしかったなあと思います。意外と平和に終わってしまったので。
<そんなわけで>
そこまで怖くもグロくもない映画なので、やや宣伝に煽られている感じがします。こういうのはハリウッド映画の方がぶっ飛んでて楽しめそうですね(笑)ただ、その中でも中村獅童の役どころはよかったです。『首』(2023)に続き、インパクト強い、、、!