前作にがっかりした人にこそ観て欲しい!新田真剣佑のスカーと舘ひろしのキング・ブラッドレイの再現率がヤバかった『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』
【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:17/72
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆
【ジャンル】
アクション
【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
荒川弘『鋼の錬金術師』(2001-2010)
・テレビアニメ
『鋼の錬金術師』(2003-2004)
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009-2010)
・アニメ映画
『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』(2005)
『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』(2011)
・実写映画
『鋼の錬金術師』(2017)
その他、ゲームなど。
【あらすじ】
軍に忠誠を誓うことを義務付けられた"国家錬金術師"ばかりを狙った連続殺人事件が発生。犯人は額に十字傷を持つことから"傷の男(スカ―)"と呼ばれる謎の男。エド(山田涼介)も命を狙われ、絶体絶命の危機に――。
果たして、スカ―(新田真剣佑)の目的とは?復讐の裏に隠された国家の秘密とは?
【感想】
やや!面白い、、、面白かったですよ、これ!!もともと僕は原作漫画が好きで、前作の実写映画は「期待しなければそこそこ楽しめる」程度だと感じていた身なんです(笑)大ゴケはしなかったものの、評価はあんまり、、、だったと思うので、正直続編が作られること自体驚きだったんですが、、、まさかこんなに面白かったとは。あんまり期待していなかったてのもあるかもしれませんが、いやー、よかったよかった。
<前作よりも原作に沿った流れかつわかりやすい内容>
ストーリー自体は前作同様、原作のいろんな要素をツギハギしている感じはありました。まあ、あのボリュームを2時間に収めるんだから仕方ないですよね。でも、前作でスッポリ抜けていたスカーのエピソードをうまく抽出して、原作の流れに沿って進めていたのがすごく好感持てたんですよ。前作はこの作品の世界観の導入ってこともあってか、いろんな情報が詰め込まれすぎていた印象がありまして。なので、初めて観る人はわからないことも多いだろうし、原作ファンもコレジャナイって感じる部分もあったと思います。
でも、今回は明確にスカーという敵がいるから、対立関係や目的というのがわかりやすいんですね。さらにキング・ブラッドレイの正体に迫りつつあるという物語全体のクライマックスに近づくスリルも味わえるので、原作ファンでもかなり楽しめるんじゃないかと思いました。
<キャラクターの再現率の高さ!>
この映画で注目したいのが、キャストによるキャラクターの再現率の高さです。全体的にイタリアの街並みに日本人しかいないっていう違和感は前作通りではあるものの、それはもう観慣れましたね(笑)この実写映画シリーズ、敵役に力を入れているんでしょうか。前作もラスト(松雪泰子)の再現率の高さが印象的でしたが、今回は新田真剣佑が演じるスカーと舘ひろしが演じるキング・ブラッドレイが悶絶級のかっこよさでした!新田真剣佑は『るろうに剣心 最終章 The Final』(2021)でも雪代縁がハマり役でしたが、今回もスカーがバッチリキマってましたね。そして、舘ひろしのあの渋さはキング・ブラッドレイにピッタリ!この2人がこの映画全体の面白さを底上げしていると言っても過言ではないでしょう!!
個人的には、アームストロング少佐を演じた山本耕史も推したいですけど(笑)『KAPPEI カッペイ』の正義や『シン・ウルトラマン』のメフィラス星人など、今年に入っておいしい役に当たりすぎなんじゃないかと(笑)
<そんなわけで>
前作はかなり批判も多かったですが、今作はそれを覆す面白さがありました。なので、前作に裏切られた人や、原作ファンの人にはなおさら観て欲しい作品です。これ、最初から三部作構想だったら、もっと原作に忠実になれただろうなあとちょっともったいなさありますねえ。