見出し画像

相変わらず映像はすごいけど、過去2作ほどのインパクトはなく、興奮度合いは減ってしまった『マトリックス レボリューションズ』

【個人的な満足度】

「午前十時の映画祭12」で面白かった順位:4/13
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:The Matrix Revolutions
  製作年:2003年
  製作国:アメリカ
   配給:ワーナー・ブラザース映画
 上映時間:129分
 ジャンル:アクション、SF
元ネタなど:なし

【あらすじ】

人類最後の砦ザイオンに25万のセンチネル軍団が迫っていた。一方、機械の世界とマトリックスの境界に囚われたネオ(キアヌ・リーヴス)は昏睡状態に。

トリニティー(キャリー=アン・モス)、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)、セラフ(コリン・チョウ)の3人は境界に赴き、管理者トレインマン(ブルース・スペンス)を追う。さらに、その背後で糸を引いていたメロビンジアン(ランベール・ウィルソン)のクラブに殴り込みをかけ、無事ネオを救出。

預言者から啓示を受けたネオは、戦争を終わらせるため、人工知能の本拠地マシン・シティーに向かう。そこで、ネオはスミス(ヒューゴ・ウィーヴィング)と最後の戦いを繰り広げることになる。

【感想】

「午前十時の映画祭12」にて。2003年のアメリカ映画。『マトリックス』シリーズ第3作目。当時の三部作にして完結編ですね。個人的には、過去2作と比べると、「ん、、、?」という感じではありました(笑)

<当時の三部作の中では興奮度が落ち気味>

このシリーズ、過去2作のインパクトがあまりにも強すぎたために、本作が相対的に地味に見えてしまうんですよね。なので、興奮という点では失速してしまったかなという印象があります。いや、相変わらず映像はすごいんですよ?ただ、1作目の弾除けのような映像革命はもうなく、2作目のネオ vs スミス100人やハイウェイバトルのような大アクションもなく、いまいち見どころがないように思えてしまって。強いて言うならば、最後のネオとスミスの一騎打ちがありますけど、『ドラゴンボール』っぽいバトルに寄りすぎて、これまでのような“リアルな範囲内での超絶バトル”から逸脱してしまい、やや冷めてしまいました。

<単調な戦争シーン>

本作では派手な個人戦というのが少なく、どちらかと言えば、ザイオンに侵入してきたセンチネルたちとの戦争をメインにしており、そこが僕にはあまり刺さらなかった要因かもしれません。APU(ロボットみたいなやつ)に乗って戦う姿は『エイリアン2』(1986)のリプリーみたいだし、電磁バズーカをぶちかましているのは『ゴーストバスターズ』(1984)みたいだし、いろんな作品の要素が組み合わさった感じはしますが、基本的に銃をぶっ放してるだけなのでけっこう単調なんですよね。もちろん迫力はあるんですけど、そこはあまりこのシリーズに求める画ではなかったかなあと。

<ストーリーのわかりづらさ>

また、本編を観ているだけでは、ストーリー的にわかりづらい部分もあります。簡単に言ってしまえば、ネオは「スミスを倒すからザイオンへの攻撃をやめい」って交渉を、機械側の大ボスであるデウス・エクス・マキナ(って名前なんですアレ)とするためにマシン・シティーに行くって流れですね。スミスってマトリックスのルールから外れちゃってるから、機械たちにとっても厄介な存在なんですよ。プログラムなのに現実世界にもやって来ちゃうぐらいですからね。で、ネオがスミスを倒したことで、ザイオンからセンチネルたちはいなくなったと。まあ、そのスミスも実はオラクル(メアリー・アリス)だったっていうことでいいのかな、、、?中盤でスミスはオラクルと同化するシーンがありますから。

結局、最後にネオがどうなったのかもはっきりしませんよね。ネオの救世主としてのもともとの目的は、マトリックスが不安定になったらバージョンアップしてリロードすること。だからこの作品で、マトリックスもリブートされたはずとは思うんですけど。ほら、最後に黒猫とサティー(タンビーア・K・アトウォル)が映るシーンがそんな感じだったじゃないですか。風景が新しく差し変わっていく感じが。せっかくの完結編なら、もう少しわかりやすくしてもよかったんじゃないかなーって気はしますけどね。

<そんなわけで>

好きっちゃ好きですし、面白いっちゃ面白いですけど、過去2作と比べると、映像は単調でストーリーもわかりづらいという感じなので、素直に「メッチャ面白かった!」と言いづらい作品ではあります。過去2作もストーリーは難しい設定ではありましたが、驚異の映像革命がそれをカバーしていたものの、今作ではそのカバーもなかったですしね。まあ、何だかんだで2021年に4作目も公開されたので、シリーズを追うなら観た方がいいとは思います。これはやっぱり1作目が一番面白い!

なお、過去2作でオラクルを演じたグロリア・フォスターが病死してしまったため、同役メアリー・アリスが引き継いでいます。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集