ガンギマリのクマが人を殺しまくるポップなスプラッター映画だけど、B級感ある割に製作費が邦画のS級タイトル並みなのがさすがハリウッドだと思った『コカイン・ベア』
【個人的な満足度】
2023年日本公開映画で面白かった順位:98/140
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:Cocaine Bear
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:パルコ
上映時間:95分
ジャンル:スリラー、パニック
元ネタなど:1985年に起こった実在の事件
【あらすじ】
1985年のある日。ジョージア州上空を通過するセスナ機には大量のコカインが積まれていた。運び屋アンドリュー・カーター・ソーントン2世(マシュー・リース)は、雇い主である麻薬王シド(レイ・リオッタ)の命令どおり、森にコカインの入ったバッグを投下するが、その直後、自分自身も誤って落下、ブツの場所をシドに伝える前に死んでしまう。シドは、信頼するフィクサーのダヴィード(オシェア・ジャクソン・Jr)にコカインの回収を命じる。
一方、絵を描くことが大好きな13歳の少女ディーディー(ブルックリン・プリンス)は友人と学校をサボって森へ向かうが、そこで大量のコカインを食べて凶暴になったクマに遭遇。母親のサリ(ケリー・ラッセル)は、森林警備隊員のリズ(マーゴ・マーティンデイル)と野生動物管理官ピーター(ジェシー・タイラー・ファーガソン)の助けを借りて子供たちの捜索を開始する。
麻薬王一味、子供たちとその母、警察、レンジャーなど、それまで何の接点もなかった人々のそれぞれの思惑が絡み合い、事態はどんどん複雑に。しかも、相変わらずクマはコカインを大量摂取してハイ&デンジャラス!果たして、最後まで生き残るのは誰だ…!?
【感想】
コカインを大量摂取したクマが次々と人間を襲うパニック映画です。「そんなことある?!」っていう状況のオンパレードでもう笑うしかないんですが、これが実話ベースってところが驚きです。1985年に実際起こった事件だそうで。
<ポップに人が死んでいく様子がおかしい>
内容としては、運び屋が森に落としたコカインをクマが食べてしまい、人々を襲うようになったというものです。そこに人間同士のいざこざも入り込んで、カオスな状況になっていくという流れになります。もう本当にそれだけなんで、ボリュームある感想なんて書きようがないんですけど、とにかくB級感強めです(笑)クマに食べられて手足はすぐ取れちゃうし、爪で引き裂かれて腸も出ちゃうしで、よくあるハリウッドスタイルのスプラッター映画って感じです。人が死ぬんですから不謹慎ではあるんですが、ハリウッド映画ってこういうポップに人が死んでいく映画ってよくあるじゃないですか。手足が取れて「オーマイガ―!!」みたいな。そのありえなさがまたおかしいんですが、その手の映画が好きな人ならけっこう楽しめると思いました。
なんか、ゾンビやサメがクマになった感じですかね。クマ映画今後増えそうですけど(笑)
個人的には、クマにやられちゃうシーンよりも、人間同士のいざこざや人為的ミスによって死んじゃう方がバカバカしすぎて笑っちゃいましたけど(笑)特に、森林警備隊の小屋にクマがやってきて救急車で逃げるところなんか「いや、そうはならんだろ」っていうシーンの連続でメチャクチャツボでした。
<お金かけすぎでは>
そんなB級感漂う映画ですが、製作費を知って驚きました。なんと3,000万ドル~3,500万ドルもかかったそうで!今の日本円にすると最低でも44億円以上にもなりますよ。これ、実写版『キングダム』1作目(2019)の4倍、東映が威信をかけて作った『レジェンド&バタフライ』(2023)の2倍ですよ!ただクマが大暴れするだけの映画にそれだけかけちゃうぶっ飛びように感心しつつ、よく企画を通せたなと思いますね。ほとんどクマのCGに費やされたんじゃないかって思いますけど(笑)
<そんなわけで>
金をかけたB級映画として個人的にはけっこう好きです。血はいっぱい出るので苦手な人はいるでしょうが、全体的にバカバカしくて笑えるのでオススメしたいです。今後、コカインを食べたサメやらゾンビやら横展開いっぱいできそうな予感(笑)