あの『スター・ウォーズ』とゆかりのある映画だけど、ノリと勢いだけで乗り切ってる感しかなかった『フラッシュ・ゴードン』
【個人的な満足度】
2023年日本公開映画で面白かった順位:45/49
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:Flash Gordon
製作年:1980年(4K版は2023年)
製作国:アメリカ
配給:ファインフィルムズ
上映時間:110分
ジャンル:SF、アクション
元ネタなど:漫画『フラッシュ・ゴードン』(1934-)
【あらすじ】
原因不明のエネルギー光線によって、軌道から引き離された月が地球に向かって急降下!この衝撃的な自然災害の中、孤高の科学者ザーコフ(トポル)は、この大災害が地球外生命体に由来すると確信し、 すべての生命が破壊されるまであと10日しかないと予言する。
自分一人ではこの邪悪な攻撃を止めることができないと悟った彼は、飛行機の不時着により、偶然居合わせたアメフト界のヒーローであるフラッシュ・ゴードン(サム・ジョーンズ)と、ニューヨークの旅行代理店で働くデイル(メロディ・アンダーソン)に銃を突きつけ、間に合わせのロケット船に乗せる。
彼らの目的地は謎の惑星モンゴ。しかしそこは、無慈悲な皇帝ミン(マックス・フォン・シドー)による支配下にあった。
【感想】
ついにカルト的な?人気を誇る本作を鑑賞しました。いろんな映画でその名前や主題歌を耳にする『フラッシュ・ゴードン』。クイーンの歌う「フラッシュ!アア~♪」というテーマソングを聴いたことがある人も少なくないはず。いやー、いつかは映画館で観たいと思っていたので、今回4K版となってリバイバル上映されるってんだから、映画好きとしてはマストかなと(笑)
<某有名SF映画まんま(笑)>
本作を観てまず思ったのが、「あれ、、、これはあの、、、フォースをなんちゃらする映画では、、、?」ということです。それもそのはず。『スター・ウォーズ』シリーズの監督であるジョージ・ルーカスは、この『フラッシュ・ゴードン』の旧映画版の大ファンで、自分でリメイクを作りたいと思っていたそうです。でも、権利の関係でそれが叶わなかったから、『スター・ウォーズ』を作ったと。そうしたら世界的に大ヒットしたじゃないですか。それを受けて、本作のプロデューサーであるディノ・デ・ラウレンティスが、「『スター・ウォーズ』を超えるものを作れ」と言って本作の製作に取り掛かったのだとか。まあ、全然超えられていないかなって僕は思ったんですけど(笑)
<唐突かつ都合のいい展開>
昔の映画によくあると思うんですけど、この映画も本当にいろいろ唐突すぎる展開と都合のいい設定のオンパレードなんですよ。フラッシュとデイルはいつから恋仲になったのかわからないし。フラッシュはただのアメフトの選手なのに、違う惑星の武器や乗り物を操作できちゃってるし。デイルもなんであんなに腕っぷしが強いのか、ザーコフもなんで煩悩で頭をいっぱいにすることで洗脳を回避できたのか、いろいろ謎です(笑)あと、フラッシュはデカデカと「FLASH」と書かれたTシャツを着ちゃってるのも笑えるポイントですよ。自分の名前が書かれたTシャツとか、どんだけ自分好きなんだよって(笑)確かに、結果としてヒーローではありましたけど、すべてが成り行きで、フラッシュの葛藤だとか成長だとか、そんなのは一切ありません。アメフトの選手だっていう設定も、冒頭で暴れるところぐらいでしか活かされてないですからね。。。まあ、アメフトやってるぐらいなので、フィジカルもメンタルも強く、悪の親玉を倒す素質はあったのかもしれませんが。
そんな不自然な展開やチープさ全開の世界観であるが故に、1周まわって惹かれる人が多いんでしょうね~(笑)振り切った者だけが到達できる境地というか。『テッド』シリーズでもネタにされてましたよね(笑)
<そんなわけで>
これを観ることで、他の映画を観たときに元ネタがわかるっていう意味では、教養のひとつとして押さえておいてもいいかもしれません。それにしても、フラッシュのあの金髪と赤い衣装が、どうもカズレーザーにしか見えないんですよね(笑)