【ネタバレあり】シリーズ完結編とのことだけど、マーベルを知っていればいるほど気になる部分が多くて今後の展開に期待が膨らんだ『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:24/117
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★
【作品情報】
原題:Venom: The Last Dance
製作年:2024年
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間:109分
ジャンル:アクション、スーパーヒーロー
元ネタなど:シェアード・ユニバース『ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース』(2018-)
映画『ヴェノム』シリーズ(2018-)
公式サイト:https://www.venom-movie.jp/
【あらすじ】
※映画.comより引用。
ジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディー)に地球外生命体シンビオートが寄生したことで生まれたヴェノムは、強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙を武器に、長くのびる舌で人を喰らう恐るべき存在でありながらも、エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救った。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。
そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには新たな脅威が地球外から飛来する。
【感想】
※以下、ネタバレあり。
「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」第5作目。『ヴェノム』シリーズ第3作目にて完結編(本当か?w)。11月1日(金)からの一般公開に先駆けての日本最速先行上映(0時開始)で鑑賞してきました。グランドシネマサンシャイン池袋で観てきたのですが、ちょっとしたトラブルが(笑)本来は23時45分から予告開始、0時から本編開始だったのに、23時45分から本編が始まってしまい、10分ぐらい経ったところで一旦ストップ。0時になったタイミングでまたIMAXのPVから上映するという事態が起こっていました。最速上映がまさかのフライングって(笑)何はともあれ、映画史上最も奇妙な共生関係にあるエディとヴェノムのバディの行く末がスリリングかつ感動的でとても面白かったです。
<攻めの戦いではなく、守りの戦い>
まず、今回の黒幕はヴェノムというかシンビオートたちの生みの親、ヌル(アンディ・サーキス)です。彼は幽閉された身で、復活するには"コーデックス"と呼ばれるキーアイテムが必要なんですね。それは、宿主が死んだときにシンビオートによって蘇生された場合にのみ作られるものらしく、現状はエディとヴェノムしか持っていません。だから、ヌルは手下のクリーチャーを使って、そのコーデックスを奪おうとヴェノムたちを付け狙うわけです。同時に、エディは前作におけるカーネイジとの戦いでマリガン刑事(スティーヴン・グレアム)が死んだ罪を問われていて警察にも追われるし、シンビオートを研究している軍にも追われるしで、踏んだり蹴ったりな状況なのです。なので、今回は"コーデックス"をそのクリーチャーから死守するってのが主なミッションです。これまでは悪いやつとの戦いがメインでしたが、本作ではどちらかと言えば悪いやつを倒すことが目的ではなく、"コーデックス"、ひいては地球を守るための戦いになっていましたね。逃避行を繰り返す中でのエディとヴェノムのバディ感は相変わらず最高でしたし、終盤のまさかすぎる展開からのド派手なバトルにはメチャクチャ興奮しました。
<この設定、今後どうなるの?という期待と不安>
映画自体はとても面白かったんですが、気になるポイントが続出したのも特筆すべき点です。それは違和感という悪い意味ではなく、「この設定は今後どう活かされていくんだろう」という期待、または「このままなかったことになるんじゃないだろうな」という不安という、まあまあいい意味で気になったということですね。
まずはヌルについて。結局、今回は幽閉されたままなんですが、死んではいないので、今後もどこかで出てくる可能性もありそうですが果たして、、、?
シンビオートを研究するテディ・ペイン博士(ジュノー・テンプル)について。幼い頃に雷に打たれているんですが、なぜ生きているんでしょう?(笑)どうやら左手はその後遺症で動かないようですが。そして、雷に打たれたからこそ、とある能力が……(笑)
サディー・クリスマス博士(クラーク・バッコ)について。ペイン博士の助手?っぽい感じでしたけど、最初からエディたちに協力的で、捕えたシンビオートを積極的に逃がそうとする一面も。意味ありげで劇中では特に深掘りされていなかったので気になりました。過去に何かあったんでしょうか。
キウェテル・イジョフォーとリス・エヴァンスについて。軍人のストリックランドを演じたキウェテルは『ドクター・ストレンジ』(2016)でモルドを、ヒッピーのマーティンを演じたリスは『アメイジング・スパイダーマン』(2012)でコナーズ博士(リザード)をそれぞれ演じていました。単に同じ役者を違う役でキャスティングしたのか、それともマルチバースでこの世界ではそういう存在ということなのでしょうか。
ザ・シックスについて。エディたちを捕えるためにストリックランドが招集した軍の精鋭部隊?みたいなのが彼らです。この「シックス」という言葉に反応しちゃうんですよ。なぜなら、マーベルの原作コミックには「シニスター・シックス」という犯罪組織が出てきますから。メンバーは全然違うので関係ないかもしれませんが。
エディたちのいる世界について。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(2021)のポストクレジットシーンで、エディたちはMCUの世界(アース616)に飛ばされました。で、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のポストクレジットシーンで、再び元の世界に戻されました。この戻るときにですね、ヴェノムのシンビオートが残ったままなんですよね。本作ではそこには触れられていませんでしたが、MCUの世界にシンビオートは残ったままなのか、それともその設定はなかったことにされるのかは一番気になります。
<そんなわけで>
正直、完結編という割には未解決なことが多い内容でした。ヴェノム自身についてはまだ一般公開前なのでここでは割愛しますが、あのまま終わるにはあまりにもいろんな要素を残しすぎていますよ。マーベルを知っていれば知っているほど気になりますが、映画としては普通に面白かったです。特にラストの戦いはマジで必見です。シンビオートって別にヴェノムだけじゃないですからね!そういえば、結局スパイダーマンとは絡むのか、絡まないのか、、、?
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