ひとりの社長令嬢が命懸けのゲームの中で強くたくましく生き抜く決意を固める『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:29/232
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★
【要素】
アニメ
ゲーム
VR
ソードアート・オンライン
【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説(ライトノベル)
川原礫『ソードアート・オンライン』シリーズ(2009~)
・テレビアニメ
『ソードアート・オンライン』シリーズ(2012~)
【あらすじ】
これは、《閃光》と《黒の剣士》が、その名で呼ばれる前の物語――。
本来ネットゲームとは無縁に生きる中学3年生の少女だった《結城明日奈》は、兄の持つフルダイブ型VRマシン《ナーヴギア》を偶然被り、ソードアート・オンラインの世界に入ってしまう。
ゲームマスターは告げた。《これはゲームであっても遊びではない。》ゲームの中での死は、そのまま現実の死につながっている。
それを聞いた全プレイヤーが混乱し、ゲーム内は阿鼻叫喚が渦巻いた。そのうちの1人であったアスナだが、彼女は世界のルールも分からないまま、頂の見えない鋼鉄の浮遊城《アインクラッド》の攻略へと踏み出す。
死と隣り合わせの世界を生き抜く中で、アスナに訪れる運命的な《出会い》。そして、《別れ》――。
《目の前の現実》に翻弄されるが、懸命に戦う彼女の前に現れたのは、孤高の剣士・キリトだった――。
【感想】
小説は未読ですが、この映画のためにテレビアニメはアインクラッド編だけはとりあえず観ました!これはソードアート・オンライン(以下、SAO)ファンなら必見の映画ですね。
<ソードアート・オンラインとは>
けっこうシリーズ長いので、軽く触れておきますね。『ソードアート・オンライン』は、もともと2009年に刊行された川原礫さんのライトノベルが始まりです。そこからテレビアニメに派生し、2017年には映画も公開されています。ナーブギアというヘッドマウントディスプレイを被り、VR空間でRPGを楽しむというのが基本設定ですね。
<本作はアスナ視点のリブート>
今回の映画は、テレビアニメ第1期のリブートで、1話~2話を扱っています。ちょうど、アインクラッド第1層のボス、イルファング・ザ・コボルド・ロードを倒すまでですね。
大まかな話は同じですが、主人公がキリトではなく、アスナになっているのが特徴です。全編にわたって彼女の視点で話が進んでいきます。アスナがどうやってSAOの世界に入ったのか。どんな経緯でキリトと出会ったのか。テレビアニメ版とはちょっと異なる展開も見せつつ、アスナのキャラクターの深掘りが見てとれます。
<アスナの変化>
小説や設定資料集を読んだことがある方からしたら、アスナの設定は周知の事実なのかもしれませんが、テレビアニメの第1期だけを観ただけでは、あまり細かいところまではわかりません。彼女はもともと社長令嬢ですね。恵まれた環境に育ちつつも、家庭では親との間にわだかまりがあるようです。ソードアート・オンラインの世界に来たとき、最初は突如訪れた不運に泣き叫んでいた彼女ですが、途中からこの世界を戦い抜く決意をします。
そんなアスナの心境変化のきっかけとなったのが、今回の新キャラクターであるミト。もともとアスナと友達で、2人いっしょに冒険をしていたのですが、あることをきっかけに別々の道を歩むことに。ネタバレになってしまうので書けませんが、彼女たちの関係性はぜひ注目したいところです。
<圧巻のボスバトル>
この映画で一番の見どころは、やっぱりボス戦でしょう!キリトもアスナもスピードタイプの剣士ですが、2人の絶妙なスイッチでボスを翻弄していくシーンを、映画館の大きなスクリーンで観れたのは感動でした。しかも、IMAXで観ましたからね!テレビで観るのとは桁違いの迫力。しかも、音もすごくて!攻撃がヒットするたびに音の衝撃が体全体にズゥーンって響くのが最高に気持ちよかったです。
キャラクターデザインも現代っぽく新しくなって、映像も音もパワーアップ!それでいて、これまでとは別の視点で楽しめるSAOときたら、もう観るしかないですよ。来年、続編もやるので今から楽しみです!
<その他>
それにしても、ミトの最初のアバター、顔が『Fate/Zero』のキャスターにそっくりに見えたのは僕だけでしょうか。。。(笑)