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ピノキオの新機能が爆笑モノで最後はギャグ映画かなと思った『ピノキオ』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:36/132
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:-(配信のみ)

【作品情報】

   原題:Pinocchio
  製作年:2022年
  製作国:アメリカ
   配信:ディズニープラス
 上映時間:111分
 ジャンル:ヒューマンドラマ、アドベンチャー
元ネタなど:映画『ピノキオ』(1940)

【あらすじ】

風変わりなおじいさんゼペット(トム・ハンクス)は息子を亡くし、「もう一度息子に会いたい…」と思い続けながら一人孤独に暮らしていた。そんなある晩、ゼペットが作った木彫りの人形ピノキオに、妖精ブルー・フェアリー(シンシア・エリヴォ)が魔法をかけ命を授ける。

ピノキオに命が宿り驚くゼペットと、学校に通い“本当の人間の子”になるため奮闘するピノキオ。ジミニー・クリケットはそんなピノキオに善悪を教えながら導いていこうとするが、純真無垢なピノキオにあらゆる誘惑や試練が襲い掛かる。

「ゼペットの息子になりたい」という願いを叶えるため、ピノキオは困難が待ち受ける大冒険に出かけるのだが…。

【感想】

1940年に公開されたディズニー長編アニメーション第2作目『ピノキオ』の実写版です。けっこう好きな作品なので、予告を観たときから楽しみにしていたのですが、各レビューサイトの評価はあまりよくないんですよね。。。ただ、実際に観ればその理由もわかります(笑)

<アニメ版と実写版の違い>

大まかな流れは同じですが、細かな設定が違います。例えば、ゼペットじいさん。アニメ版では子供がいない設定でしたが、実写版ではいる(いた?)ことになっています。詳細は語られていませんが、亡くなってしまった雰囲気がありますね。他にも、新しいキャラクターがいたり、現代風にアレンジされている展開があったりと、新要素は多いです。それが個人的にはあまり刺さらなかったんですよ。別に今回の映画に必要なかったかなと思い。。。なので、いいところと微妙なところが二極化していたと感じました。

<よかったなと思うところ>

◆キャラクターの再現度の高さ

トム・ハンクスが演じたゼペットじいさんは、そのままアニメから出てきたようで、今作で一番再現度の高いキャラクターでした。
ピノキオはアップになるとわかりやすいんですが、よく見ると木の模様がちゃんと描かれているんですよ。作った人のこだわりを感じますね。
ジミニー・クリケットはアニメ版のかわいさを残しつつ、実写用にやや虫らしさを追求したのか、全体的に細長くなっています。
ペットである猫のフィガロや金魚のクレアも表情がキュートで、アニメ版ほぼそのまんまでした。
ピノキオを誘惑するキツネのジョンと猫のギデオンも、リアルな動物の見た目と人間っぽい部分がうまく融合しており、印象に残るキャラクターでしたね。

◆ゼペットじいさんの壁掛け時計

アニメ版を観たことがある方はわかると思いますが、ゼペットじいさんの家にはたくさんの壁掛け時計があります。どれもかわいらしいデザインなんですけど、実写版では、過去のディズニー作品をモチーフにした時計もあり、時報のギミックがとても面白いんですよ。これは一見の価値アリです。

<微妙だったなと思うところ>

◆ブルー・フェアリー

アニメ版のように優しくすべてを包み込む雰囲気はなく、ちょっとポップな黒人に変わっています。誤解していただきたくないのですが、差別的な意味はまったくありません。でも、ブルー・フェアリーはもっとブルー・フェアリーに合う人がいると思うんですよね。そこはもう少し原作をリスペクとして欲しい気持ちがありました。これは、実写版『リトル・マーメイド』のアリエルにも同じことを感じる人は多そうです。

◆ストロンボリのところで出会う新キャラクター

サビーナ(ジャキータ・タレストーリー)という足を怪我した少女で、今はストロンボリ(ジュゼッペ・バッティストン)のところで人形を操る仕事をしています。正直、あんまりストーリーに影響を与えないので、必要だったかなっていう気はしました。

◆ピノキオの新機能

ラストでその真価を発揮。メチャクチャ笑えます。もはやギャグすぎて世界観崩壊。「おまえ松の木から作られてないだろ」っていうぐらいのチートでした(笑)

◆物語の終わり方

まさかの観客に委ねる系なんですよ。要するに「大事なのは姿形ではなく心だ」みたいなね、いやわかりますよ?わかりますけど、、、そういう今風な締めくくりは求めてなかったなあって。ここはやっぱりアニメ版通りの終わりを観たかったですね。

<そんなわけで>

正直、「ええっ?!」っていう部分が多かった映画です。アニメ版が好きな人にはちょっと受け入れがたいかもしれませんね。ただ、総じて楽しめはしますし、映像は綺麗なので、観て損っていうことはないと思います。ルーク・エヴァンズの無駄遣いっぷりにも注目して欲しいです(笑)


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