サンタが殴って蹴って斬って刺してミンチにするホーリーシット映画『バイオレント・ナイト』
【個人的な満足度】
2023年日本公開映画で面白かった順位:3/15
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★★★★★★
映像:★★★★☆
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Violent Night
製作年:2022年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
上映時間:112分
ジャンル:アクション、バイオレンス、コメディ
元ネタなど:なし
【あらすじ】
物欲主義な子供たちに嫌気がさして久しく、少しお疲れ気味のサンタクロース(デヴィッド・ハーバー)。それでも体に鞭を打ち、いい子にプレゼントを届けるため、彼はトナカイが引くソリでクリスマスイブの空を駆け回っていた。
そんな中、とある富豪ファミリーが盛大にクリスマスパーティーを開く豪邸に降り立ったサンタに不運が訪れる。煙突から部屋へ入った彼は、金庫にある3億ドルの現金を強奪するために潜入したスクルージー(ジョン・レグイザモ)率いる武装集団と鉢合わせてしまったらだ。その場を見なかったことにして立ち去ろうとするサンタだったが、すぐさま大騒動に巻き込まれてしまう。
サンタはクリスマスプレゼントを届ける能力は備わっていたものの、戦闘能力はゼロだった。ましてや相手は武装集団。果たして、サンタはこのピンチを切り抜け、無事に子供たちにプレゼントを届けることができるのか!?
【感想】
これだよ!こういうの観たかったんだよ!って思えるような映画でした。子供たちの夢の象徴であるサンタが悪いやつらをフルボッコにする痛快なお話で、そのぶっ飛んだ設定だけでもう大満足です(笑)
<"サンタ×バイオレンス"という究極のギャップ>
この映画、まさに『ホーム・アローン』(1990)と『Mr.ノーバディ』(2021)を足して2で割ったような世界観で、この2つの映画が好きな人は特にハマりやすいと思います!雪の積もる聖なる夜に、強盗団とサンタの血で血を争うバイオレンスすぎる戦い。。。この正反対の組み合わせによって生み出されるギャップがたまんねぇんですわ。。。
全体的にバイオレンスではありますが、雰囲気としてはシリアスではなくコメディ。なので、けっこう笑えるシーンがあるのもこの映画の推しポイントですね。サンタがなかなかに汚いおっさんなのもウケるんですよ。仕事はちゃんとやるんですけど、飲みすぎてソリからゲロは吐くわ、立ちションはするわで(笑)こういう汚いところもストレートに描いちゃうのが洋画らしくて好きです。
実は、このサンタには暗い過去があるみたいなんですけど、今回そこは追求されていません。もし続編を作るのであれば、彼の知られざる過去にも言及していただきたいなと思いました。
<暴力シーンが想像以上にエグい>
そんなサンタが、夢を信じる子供を助けるために一肌脱ぐところはかっこよかったですね~。まあ、彼がそうやって本気を出すまでは少し退屈な部分もあったんですけど、その本気を出す後半からが興奮の嵐ですよ!「あなたは本当に子供たちの憧れですか?」ってぐらい、敵を殴って蹴って斬って刺してミンチにしますから。いくらバイオレンス映画だからって、サンタが主人公でそんなにひどい描写はないだろって思ったそこのアナタ!僕も同じことを思っていましたが、いい意味で裏切られました。R15+指定というだけあって、かなりグッチャグチャになってます。特に、ラスボスの死に方がものすごいスプラッターで、逆に笑っちゃうぐらい行き過ぎてました(笑)こういうぶっ飛んだキャラクターが出るのも洋画の魅力ですよね。
<なぜ今さら公開?>
実はこの映画、アメリカでは2022年12月2日というクリスマスシーズンに公開されているんですが、なぜか日本では2023年2月3日なんですよ。節分の日ですね。サンタが主人公なんだからクリスマスシーズンに公開して然るべきだと思うんですけどね。その時期にやっていたら、もっと話題になっていたんじゃないかなって思います。なんで避けたんでしょう。サンタのイメージが悪くなるからでしょうか。それなら、日本以上にクリスマスに力を入れているアメリカでその時期に公開されるのもおかしな話ですよね。僕は勝手に、邦画の『ブラックナイトパレード』とのバッティングを避けるためかなと思っています。確かにこの映画の方が断然面白いので、比較したらちょっと可哀想な感じになっちゃうかもしれません(笑)
<そんなわけで>
もし、これを読んでいるアナタが今、ちょっとでもムシャクシャしているのであれば、この映画を観ることをオススメします。スカッとしたいときにはピッタリだと思うので。サンタさんが敵をボコボコにする光景はマジで面白いですよ!