怖さが一切ないキモカワロードムービーだった『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』
【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:16/20
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆
【ジャンル】
コメディ
キモカワ
ホームドラマ
ロードムービー
【原作・過去作、元になった出来事】
・漫画
チャールズ・アダムス『アダムス・ファミリー』(1937)
・テレビドラマ
『アダムズのお化け一家』(1964-1966)
『アダムス・ファミリー オリジナル版』(1977)
『The New Addams Family』(1998-1999)
・テレビアニメ
『アダムスのおばけ一家』(1973-1975)
『The Addams Family』(1992-1995)
・実写映画
『アダムス・ファミリー』(1991)
『アダムス・ファミリー2』(1993)
『アダムス・ファミリー3 再結集』(1998)
・アニメ映画
『アダムス・ファミリー』(2019)
【あらすじ】
思春期を迎え、家族の食卓に顔を見せなくなったウェンズデー。そんな彼女を心配したゴメズが、家族の絆を深めるためにドライブ旅行を計画。
そこに、ウェンズデーの優秀な頭脳をつけ狙う黒い影が忍び寄る。
愉快な騒動を巻き起こすアダムス家の面々を待ち受ける事件とは。
【感想】
実は歴史が古く、さらに多方面のメディアで展開をしているんですよね、『アダムス・ファミリー』シリーズって。本作は、2019年にフルCGアニメーション作品として公開された映画の続編に当たります。とはいえ、お話的な繋がりはほとんどありません(笑)
<もはやただの陽気なホームドラマ>
僕の世代だと、90年代にやっていた実写映画が一番有名ですね。あの有名なテーマ曲に、不気味で恐ろしい世界観、なのにコミカルな家族のやり取りがギャップで、けっこう好きだったんですよ。
でも、フルCGアニメーションになってからが、その「不気味で恐ろしい」という要素がほぼなくなっちゃって。その代わりに、"キモカワ"要素が入ってきました。ここがね、個人的にはあまり刺さらずでして。キモカワもいいんですけど、やっぱり実写映画のあの不気味さとコミカルなキュートさのギャップが好きだったので、今回のようにかわいさの要素が大きくなってくると、ちょっとコレジャナイ感はあります(笑)
今回は、家族との関わりに悩むウェンズデーを中心としたドタバタ劇ですけど、家族愛をテーマにしたホームドラマっていう印象が強かったです。ある意味、老若男女幅広く観れる感じにはなってます。
<情報量が多すぎて展開がカオス>
この映画、とにかくいろんな要素が詰まってます。ウェンズデーの実験によって、タコの能力を得たフェスター伯父さん。女の子にモテようと躍起になるパグズリー。突然やって来て、ほとんど何もしないまま帰っていく、一番いてもいなくても同じだったカズン・イット。そして、ウェンズデーを追ってくる謎の男たち。
そんな彼らが旅行で立ち寄る先々で、様々なトラブルを巻き起こすのがこの映画の見どころですね。ナイアガラの滝での落下事件、サンアントニオでの美少女コンテスト、グランドキャニオンでの大爆発など、もうカオス以外の何者でもないっていう(笑)ラストとか意味わからないですからね!なんで家族旅行からそんな大バトルになっちゃうのかって(笑)
<メッセージはシンプル>
そんなカオスな中でも、映画のメッセージとしてはシンプルです。自分が家族の中で浮いていることを悩んでいたウェンズデーですが、その個性を認め合うのがアダムス家のいいところ。ハートウォーミングに締めくくられる展開は、シンプルかつ王道でわかりやすかったです。ただ、先に挙げたようなしっちゃかめっちゃかなトラブルから、この結末への持って行き方は、けっこう無理矢理まとめた感じがあって、個人的にはあんまりしっくり来なかったですけど(笑)
<そんなわけで>
前作を観たから今作も観ましたけど、あのキモカワなキャラクターが特に好きでなければ、そこまでハマる要素はないかもしれません(笑)僕はやっぱり90年代の実写映画の方が好きです。