DCエクステンデッド・ユニバース最終作品!まさに海底のソーとロキってぐらいのブラザーフッドにほっこりしちゃう『アクアマン/失われた王国』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:1/4👑
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★
【作品情報】
原題:Aquaman and the Lost Kingdom
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:124分
ジャンル:アクション、スーパーヒーロー
元ネタなど:シェアード・ユニバース「DCエクステンデッド・ユニバース」(2013-)
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
はるか昔、南極の氷河の奥深くに"失われた王国"が封印された。世界を滅亡させる力を持つ古代兵器、ブラック・トライデントとともに――。
しかし今その封印は解かれ、かつてない邪悪な力が解き放たれてしまう。立ち向かうのは、海の生物を操る海底アトランティスの王であり、ユーモア溢れるお調子者、アクアマン(ジェイソン・モモア)。
5億の海の仲間とともに、かつてない脅威から海と地上の世界を守れるのか!?
【感想】
「DCエクステンデッド・ユニバース」第16作目。『アクアマン』シリーズ第2作目。笑いあり、興奮あり、感動ありのハリウッドらしいエンタメ感満載の映画でとても面白かったです!ちなみに、残念なことではありますが、この作品で「DCエクステンデッド・ユニバース」は終わっちゃうんですよ。次は「DCユニバース」として新たなスタートを切り、劇場で観れるのは2025年公開予定の『スーパーマン:レガシー』とのこと。ただ、『シャザム!~神々の怒り~』(2023)以降の作品は部分的に受け継がれるらしいですが果たして、、、?
<既視感強めの設定>
今回の映画、個人的にはとても楽しめたんですが、メチャクチャ既視感が強かったんですよね。前作で地上に戦争を仕掛けようとしていた弟のオーム(パトリック・ウィルソン)をやっつけたアクアマン。その後、オームは砂漠の地下深くに幽閉されていたんですが、今回のヴィランであるブラックマンタ(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)に対抗するため、アクアマンが脱獄させてから協力体制を築きます。「あれ、この展開どこかで……」と思ったそこのアナタ!そ感覚は正しいです。マーベルの『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)がまさにそんな設定ですから。あれはロキが『アベンジャーズ』(2012)にて、四次元キューブを使って地球を支配しようとした罪に問われ、地下牢に幽閉されていたのをソーが脱獄させてから共闘していく流れでしたからね。「まんまじゃん!」って(笑)
改めて思い返してみると、アクアマンとオームってソーとロキと共通している部分がけっこうありますよね。兄は筋肉バカでノリと勢いで突き進み、弟は知的でスマート、でも虎視眈々と王座を狙っているっていうところが。クールに振る舞っている弟が兄に振り回されて、ギャグ的な扱いを受けているところが笑えるんですけど(笑)今回も、前作でヴィランだったオームがアクアマンのペースに巻き込まれてキャラ崩壊していく様子は笑えました。
<いろんな要素があってもしっかりまとまっている構成のすごさ>
ジェームズ・ワン監督がうまいなと思うのは、そういうコメディの要素を入れつつも、いざ戦闘シーンになるとメチャクチャかっこいド派手なバトルを展開するというメリハリのある演出をするからです。トライデントを振り回して大暴れするアクアマンのかっこよさとか最高でしたよ!しかも、今回はアクアマンとオームのブラザーフッドで感動もさせてきて、ここまでいろんな要素があるにも関わらず、テンポよく物語を進めた上でうまくまとめてあるからすごいなって思います。おまけに「海底の『スター・ウォーズ』か!」ってぐらいの圧巻の映像も見どころですし、僕はジェームズ・ワン監督の作る映画、どれもけっこう刺さります(ホラーは怖いのでほとんど観てませんがw)。
<唯一感じた物足りなさ>
全体的にとても満足の映画でしたが、唯一物足りないなと感じたのが、他のスーパーヒーローとの絡みがなかったことです。まあ、DCエクステンデッド・ユニバースがこれで終わっちゃうから、他との絡みを入れたところで意味ないのかもしれませんけど。とはいえ、これまで16作品も展開してきたんだから、何かしらのサプライズは期待しちゃいますよね~。別にこれ単体でも面白かったんですけど、フラッシュぐらい出してもよかったんじゃないかなと(笑)
<そんなわけで>
テンポのいいストーリー展開と圧倒的な映像体験はとてもオススメできます。新たな1年の始まりに観る超大作としては申し分ない映画ですね。なお、これで最後だからか、いろんな映画のオマージュが入っているのも映画好きな人ならつい反応しちゃうかもしれません。特に、ラストシーンの"あのセリフ"なんかもうね、「それ言っちゃうか!」って思わず吹きそうになりました(笑)