音楽やファッションに留まらず、下着やベッドインする場所にまで時代を感じる青春真っ盛りの『サタデー・ナイト・フィーバー ディレクターズカット 4Kデジタルリマスター版』
【個人的な評価】
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★★
映画館で観るべき:★★★★☆
【ジャンル】
青春映画
音楽
【元になった出来事や原作・過去作など】
なし
【あらすじ】
ニューヨーク、ブルックリン区ベイリッジ。19歳のイタリア系の若者トニー(ジョン・トラボルタ)は、両親と祖母と妹と同居し、ペンキ店の店員として働いている。仕事は特別面白いわけではないし給料も安い。家に帰れば、失業中の父と信心深い母に小言ばかり言われ、事あるごとに神父になった兄と比べられる始末。
しかし、土曜の夜だけは違う。髪型と服装を完璧にキメて、仲間たち4人と行きつけのディスコに繰り出す。そこでは彼らは“顔”であり、特にダンスが得意なトニーは“ダンスフロアのキング”として、みんなの注目を浴びるのだ。トニーの女性ファンは多く、そのひとりアネット(ドナ・ペスコウ)は彼をしつこく追いかけまわしている。
そんなある土曜の夜、トニーはいつものディスコで新顔の女性のダンスに魅せられる。彼女の名はステファニー(カレン・リー・ゴーニー)。折しも、その店のダンスコンテストが近づいていた。優勝賞金は500ドルだが、トニーは大して気乗りせず、それでも成り行きでアネットと出場する約束をしていた。
しかし、ダンスの練習に行ったスタジオでステファニーを再び見かけたトニーは、年上の彼女を熱心に口説いてパートナーになってもらい、いっしょにコンテスト優勝を目指して練習を開始する。
【感想】
「午前十時の映画祭12」じゃないんですけど、今これも映画館で観れるんですよね。映画館で観た映画は、新旧問わず感想書こうかなと思いました。で、これは1977年のアメリカ映画です。当時公開されるや否や爆発的ヒットとなり、日本でも空前のディスコ・ブームを巻き起こした伝説的な作品。
<描かれているのはいつの時代も変わらない若気の至り>
人生で初めて観ましたけど、いやー、すんごい時代を感じました。こういう音楽やファッションなどのサブカルチャーを扱った映画って、一番時代を象徴しやすいですよね。ダンスに興じる若者を描いた話ではあるんですけど、根底にあるのはエネルギッシュな若者の青春です。いつの時代も変わらない若気の至り全開で、共感できる部分は多いですね。
トニーが優秀な兄と比べられる鬱憤や、年上の女性に惹かれる気持ち、彼女の交際相手に対する嫉妬、そういうモヤモヤした行き場のない気持ちがすぐ表に出ちゃうところなどなど、公開当時のジョン・トラボルタは20歳ですが、そこらへんの年齢の男子には"あるある"かなって思います。
<意外と律儀なトニー>
で、このトニーがいいキャラしてるんですよ。ディスコなどというチャラい場所に通ってはいるものの、全然チャラくなくて。ダンスにしか興味がないんです。ディスコに行くのも踊るためだけ。ドラッグや酒やセックスが蔓延しているのに、そんなものには目もくれず、ひたすらダンシング。しかも彼、メチャクチャモテるんですよ。女の子の方から「寝ない?」って毎回誘われるぐらいに。ところが本人にその気は一切なし。いっしょに踊っておしまいです。それぐらいダンスに没頭してるんですよね。
それは、身なりへのこだわりの強さからも伝わってきます。髪型のセットにメチャクチャ時間をかけ、父親に頭を叩かれてセットが乱れるとすっごい怒るんですよ。お気に入りのシャツを着ているときは、シーツを体中に巻いて汚れないようにしていますし。ただ、胸毛がすごいのと、履いている下着が黒のブリーフってところに時代を感じました(笑)
<そこでヤッちゃう?!>
時代を感じると言えば、ベッドインする場所もそうです。これがディスコの前に止めた車の中なんですよね。メッチャ人通るのに!時間を決めて友達と交代で使ってるんですけど、モーテルとかじゃないんだって。友達が終わった後にそこで自分もする気には、、、僕はなれませんけど(笑)ただ、舞台がブルックリンなんでね、当時は今以上に労働階級の人も多かったでしょうし、モーテルなんてなかったか、あっても泊まるお金がなかったのかもしれません。確かに車の中なら安上がりではあります(笑)
<かわいそうな役どころのアネット>※ネタバレあり
ここはちょっと内容に触れてしまうので、知りたくない方は読み飛ばしていただいて構いません。ベッドインで思い出すのが、アネットっていう女性キャラです。彼女、ずっとトニーを追いかけて、トニーと寝たくて寝たくてたまらなかったのに、彼の心は一向につかめず。そんな彼の気を引こうとした結果、、、だいぶ安売りしてしまうんですよ。ただここのシーンがけっこう衝撃的で。完全にトニーへの当てつけだと思うんですけど、彼の友達とそういうことをしてしまうんですけど、それがトニーや他の友達も乗ってる車の中で、しかも走行中なんですよね。しかも、途中で別の友達と交代してヤッてしまってますから。どういう神経してんの?って。トニーはどういう気持ちなんでしょうか。いくら自分は興味なかったとはいえ、散々自分に言い寄ってきた女性が、すぐ後ろで自分の友達とよろしくヤッてるっていうのは、あんまり面白いものじゃないと思いますけど。。。あのシーンはけっこう衝撃的でした(笑)
<そんなわけで>
ダンスと若気の至りが眩しい青春映画。歌も踊りもありますが、ミュージカル映画ではありません。あくまでも、BGMに合わせて踊るだけ。でも、ジョン・トラボルタの滑らかなダンスに加えて、聴いたことある歌も多かったから、とても楽しめる内容でした。あの赤いライトに照らされたディスコの雰囲気は映画館で観るのがいいですね。
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