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宇宙人はいるのか

宇宙人はいるのか。
もちろん、地球人も宇宙人やという屁理屈は抜きで。

いるというなら、まずは連れて来いやとなるだろう。
いないというなら、お前は宇宙の果てまで、隅々まで調べたんかとなるだろう。

少し前に、アメリカ政府がUFOに関する報告書を公表したり、また、アメリカ国防省がUFO調査部署を設置して大いに盛り上がった。
宇宙人いる派にすれば、ほら見てみろ、これはアメリカが宇宙人の存在も、UFOの存在も認めたようなもんだ、でなきゃこんなことをするはずはない、だから言ったじゃないか、となる。
エリア51と呼ばれる地域では、すでに宇宙人が捕獲されているなどいう都市伝説のようなものもある。

でも、と言いたい。

アメリカが調査を始めたからといってそれだけで、宇宙人の存在が証明されたかのような気になるのは、全米が泣けば、世界中が泣くと思うのと同じだ。
米軍規格に合格と聞くだけで信用してしまう通販オタクと変わらない。
アメリカが何故こんなことを言い出したのかは不明だ。
もしかすると仮想敵国の目を逸らすためかも知れない。

結論から言うと、僕は、宇宙人はいないと思っている。

考えても見てほしい。
こんなゴツゴツした鉱物の塊のようなところに、グネグネした生物が生まれるだけでも奇跡ではないだろうか。
仮に、アメーバやゾウリムシのようなものが生まれたとしても、さあ、それからだ。

百歩か千歩か万歩でもいいが、それだけ譲って、他の星にそんな生命が生まれたとしよう。
その目にも見えないような、なんや訳のわからないものが、紆余曲折を経て、人間のような知的生命体になるなどということが、普通は起こるはずがない。
それが、そんなに簡単に起こるのなら、この地球上にも、人間と競うような他の種類の知的生命体がいたっておかしくはない。
こんなに環境の整った地球でも、人間の他には知的生命体はいないのだ。
いっつも電気消し忘れるあんたよりもチンバンジーの方がマシや、と僕が妻に言われているのとは別の話だ。

奇跡の何百乗、何千乗、何万乗ものそんなあり得ない奇跡の結果に、僕たちは今生きていると思うのだ。
そんなことが、宇宙広しと言えども、そんなに何度も起こりうるだろうか。
そんなのは、初めてルービックキューブを手にした人が目を閉じて1分で完成させるよりも低い確率だ、知らんけど。

初めてUFOが目撃されたのは、1947年らしい。
それから、75年。
地球から確認できないほどの遠いところから、円盤に乗ってやってくるだけの技術がある宇宙人なら、もうとっくに地上に降り立っているだろう。
どうして、いつまで経っても、思わせぶりなのか。

では、あれは何だと言われるかもしれない。
多分、偽造か嘘か、そうでなければ見間違いか。
あるいは、まだ知られていない自然現象なのか。
最近なら、ドローンだってあんな動きはするだろう。
もしくは、壮大なイリュージョンか。

宇宙からの訪問者を待つよりは、こちらから宇宙にお出かけする方がまだ現実的かもしれない。
いつか人類が地球を捨てて宇宙に飛び立つという設定の方が、まだ有りうるとは思うのだ。
もちろん、そんな頃には、今心配している人はみんな生きてはいないと思うけれども。

それよりも、この遥かなる奇跡の星である地球と人間をもっと大切にすることを考えた方がいいと思う。
2度とこんな星は生まれないと思って。

とにかく、僕は、宇宙人をこの目で見るまでは信じない。

じゃあ、お前がマーベル映画にどっぷりハマっているのはなんだと言われるだろうが、あれは別だ。
宇宙人はいないけど、ヒーローはやってくる。
ほっといて。

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