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「スパイダーマン ノー•ウェイ•ホーム」ヒーローの旅立ち
「これは、これでいいけど、前のやつはどうなるん?」
「あれは、また別やからええねん」
「無かったことにするんか?」
「そうではないけど…そもそも前のふたつも繋がってないんちゃう?」
「とにかく、落とし前つけてもらわんと」
これが、MCU マーベル・シネマティック・ユニバースにトム・ホランドのスパイダーマンが新たに登場した時の僕たち夫婦の会話。
それまでに、スパイダーマンの映画は「スパイダーマン」として3作、「アメージング スパイダーマン」として2作が公開されてきた。
「スパイダーマン」と「アメージング スパイダーマン」もそれぞれ新たなスパイダーマンを描いている。
そこに、新たにアベンジャーズの一員として活躍するスパイダーマンが加わった。
これは当然新たなスパイダーマンのスタートで、これまでのふたつのシリーズとは別もの。
つまり、過去は無かったことにして展開していくのか…
しかし、ここにきて、見事に落とし前をつけてくれたのが、今回の「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」だ。
キーワードはマルチバース。
すべてが落ち着くべきところに、悲しいほどにストンと落ち着いていく。
内容には触れたくないが、これだけは言いたい。
まさに、スパイダーマン、アッセンブル!
さらに、Netflixで配信されたマーベル作品のあの人も出演する。
楽しみが散りばめられた作品だ。
「大いなる力には大いなる責任が伴う」
ピーター・パーカーが背負う悲しみと責任は、
回顧の中に蘇る青春の旅立ちのようだ。
そして、その悲しみと責任は、それを観る者にも強いられる。
個人的にはシリーズの中でも一二を争うと思っている今作品は、おまけ映像までしっかり楽しめる。
まさに尻尾の先まであんこのつまったたい焼きのような映画だ。
「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」
今年最初の映画に是非!
見終わった後、シュッ! シュッ! と手首から糸を出そうとして奥さんに叱られたのはいつもの通り。
出せそうな気がするんだけどなあ。