平坂寛さんとバラムツを釣りにいってきました!
デイリーポータルで人気、情熱大陸にも出演された生物ライター、平坂寛さん主催のオンラインサロンで、念願の「バラムツ釣り」企画が立ち上がったので、参加してきました!
「食べると尻から油が出る」というネットミームで、一般流通してないにも関わらず名前だけ有名なあのバラムツです。
●リスクを負ってでも一度は食べてみたい「バラムツ」
なんでわざわざ食べたら尻から油が出る流通禁止の毒魚釣りにいくの?って聞かれたら、
●油が出るリスクを超えてでも食べる価値があるぐらい美味しいという話
●その性質から食品衛生法により市場への流通が禁じられているので自力で入手しないと食べれない
●深海魚好きとしては生きてる姿を一度は見てみたい
●尻から油ってのを体験してみたい
理由はこんな感じ!
流通しているサカナであれば、御徒町駅前の吉池さん(いつもお世話になっております)に行けばだいたいのモノは買えるのですが、流通が禁止されてたらそもそも買えないので、自力で入手せねばならんのです。ってか分類上は毒魚なので「食べたい」って思うこと自体だいぶ物好きなんですよね。
だって「美味しい」んだったら一生に一度は食べてみたいやん。
そしてそんな毒魚食べたいって人が集まってるのが平坂サロンのすごいところ。
●清水港までやってきた
ということでいってきました。場所は静岡県の清水港。
ラブライブの聖地巡礼で沼津には何度も足を運んでいますが、清水は昔「三保の松原」観光で1度来たことあるぐらい。
前日は釣具を仕入れるために沼津に行き、ラブライブ&グルメを堪能
ついでに寄った沼津港の五鉄で海鮮丼、深海プリン、さわやかのハンバーグ、ガレット。みなさんも釣具を仕入れるついでに沼津寄ってラブライブの聖地巡礼しましょう。Gotoトラベル最高。
ついでに推しの国木田花丸ちゃんセンター曲「未体験HORIZON」の聖地「芹沢光治良記念館」もチェック。ついでですよ?
PVが神なので1000回ぐらい見ましょう。
沼津はラブライブだけど清水はちびまる子ちゃん
そして清水駅に17時集合。平坂さんはいつもどおりアウトドアファッションの装い。
お世話になる船は「大宝丸」さん。平坂さんとはもう長いお付き合いだそうで、初めてバラムツ釣りにきたときもこの大宝丸だったそうです。
今回の参加メンバーは、平坂さんと、僕あわせてサロンメンバー7名。
なんとそのうち5名が女性です。
船長いわく、「女性でバラムツ釣りにきたのはAKB以来だわ」とのこと。さすが平坂サロン。変態…いえ、ポテンシャルを感じます。
今回お目当てのバラムツは、鉄腕DASHでも紹介されたこともあったり、ラグビーの五郎丸選手も釣ってたりするので、何かと話題になってますね。
本来食べちゃいけないサカナですが、大きいものは30~40kgにもなり、その釣り味の良さからスポーツフィッシングの対象として人気で、夏場はGT(ロウニンアジ)釣りする人が、練習のためバラムツ釣りにきたりするそうです。近縁種のアブラソコムツも時期的にギリギリ釣れるかもしれないとのこと。アブラソコムツもかっこいいので見たい。
●いざ夜の深海
ということで出船です。
すっごい沖に出るかと思いきや、聞くとポイントまでは20~30分ほど。でもすでに水深400m以上の深場だそうで、さすが世界的にも珍しい深度落差をもつ駿河湾です。
画像:http://okami.shizuoka.jp/archives/2536
まわりにはサクラエビ漁の船が出ていましたが、ポイントにつく頃はまわりは真っ暗。でも岸の光は見えてるぐらいの距離です。
ウミネコさんが終始船のまわりをウロウロしてました。
仕掛けは、300g~ぐらいのでかいメタルジグか100~150号のオモリ+エサという特殊なスタイル。ハリはクエ針など大物釣り用、ケミホタルなど集魚用に発光するもの+蛍光のタコベイトなどなど。
エサはサバの切り身、アジ、イカなど。日によって食い方が違うそうです。
平坂さんの生解説が船の上で聞けるのもサロンの醍醐味
リールは電動もありですが、今回男子は手巻きでチャレンジです。
タナは、200m~100mあたり、普段もっと数千mの深海にいるバラムツは夜食事のために浮上してくるそうで、そこを狙います。
約500g~1kgぐらいの仕掛けを、100~150mの深さに落として手巻きで巻き上げるという作業は思ったよりも大変で、腰痛持ち&運動不足の身体にはこたえます。全身運動。
途中でっかいメタルジグを何かにひん曲げられるという平坂さんもビックリな珍事もありましたが、僕の竿にはアタリもなくボウズでした。
まわりも、アタリはあれど上げてる途中でバレたり、エサはつつくけど食いまでいかないという状況が続きます。
これは途中船長がすくってくれた深海魚のハダカイワシ。まだ脱ぐ前ですねw。こんなのが普通にすくえる駿河湾すごい。
●バラムツ!?いやこれはアブラソコムツ!
夜22時もまわったころ、同船メンバーにアタリがあり、上がってきたのは狙いのバラムツではなく、近縁種の「サットウ」ことアブラソコムツ!
※このSattouではない
途中で尾びれを半分かじられていたようでしたが、それでもすごいパワーで何度も走りまくって、やっと上がりました。
アブラソコムツの登場で歓声があがる船内!
魚体が真っ黒ですげーかっこいい!!
クーラーにいれたら、ホラー映画で棺桶から蘇るゾンビのごとく箱ごと大暴れ。黒い魚体にタペータムだげが金色に輝く姿は、闇落ちしたマグロです。マジでかっこいい。
このときは暗くてわかりませんでしたが、あとで写真みたら血まみれのホラーだったww
針を取る平坂さん。コイツぜったい闇属性。
このあと風も出てきたため撤収。結果、釣れたのはこのアブラソコムツだけでしたが、それでもアベレージ20kg級です。
平坂さんと、釣ったご本人
参加メンバーで記念撮影(プライバシー保護のため加工してます)
このあと船長がさばいてくれまして、みんなでおすそわけ。
この胸鰭の付け根にある「レイドボスの弱点表示みたいな丸い傷」は、ダルマザメにかじられた痕だそうです。アブラソコムツはそんなに鱗が強くないですが、バラムツはこういった外敵から防御するため、バラのトゲのような鱗をもっているそうです。
アブラソコムツは骨がやわらかいので、出刃包丁一本でサクサク解体できます。でも出てくる血と油はかなり滑るので危ない。
このとき出た内蔵(卵巣)もらっておけばよかったとちょっと後悔w
帰りにみんなでファミレスに寄ってご飯を食べて、深夜に撤収。とってもたのしい会でした!バラムツが釣れなかったのは残念ですが、次回リベンジしたいですね!
翌日は清水港で、サクラエビを堪能。
一時期不漁になって、資源枯渇も懸念されたサクラエビ。
ちょうど昨晩一緒に漁に出てた船からあがった新鮮なサクラエビはメチャウマでした。
こんなイベントや、楽しいトークライブ、生き物について楽しくワイワイ学べる、平坂寛さんのオンラインサロンはオススメですよ☆
次回はアブラソコムツの実食レポートをしたいと思います。