上場企業のCSからBizOpsになるまでの遍歴
はじめに
このnoteでは、私自身のキャリアの変遷を辿りながら、私なりの観点から、今の仕事であるBizOpsの魅力を伝えていければと思います。少し長いですが最後までお付き合いいただけますと幸いです。
自己紹介
クロス・オペレーショングループ(XOP)にて、BizOpsのコンサルタントをしております、伊藤と申します。
現在進行中のxOpsプロジェクトは下記です。
BizOps部門の導入は調達スタートアップ企業や成長企業が多い傾向にありますが、私は成長ベンチャー企業に加えて、エンプラ企業、地方中堅企業のBizOps導入プロジェクトも担当しております。
BizOps/xOps部門の採用中企業のまとめはこちら参照ください。
BizOps部門を導入している企業の分析はこちらを参照ください。
最初のキャリア
就活の企業選定軸
2017年に大学を卒業し社会人デビューしました。
新卒時の企業選定軸は、成長ベンチャーでした。
かつ、ザ・モデル型のビジネスモデルを採用しているような企業で学生にしては意識が高い系だったかもしれません笑。
その中でも、デジタルマーケティング業界やテック系の会社に絞って就活をしました。
結果的に不動産テック企業に入社させていただきました。
入社後
実際に働いてみると、当初思い描いていたことが実現できました。思い描いていた現状と違う、と直ぐに退職する他社の同級生もいましたが私は良い会社に出会えたのだと思い今も感謝しています。
インサイドセールスから、フィールドセールス、CSと一通りザ・モデル型での経験を積むことができました。
なんと上場も経験
こちらは想定外ではありましたが、1社目の会社で上場まで経験をすることができました。
転職のきっかけ
充実した日々を送っていましたが、当時の最終的な担当業務であるCSを行っている中で、思うところがあり、次のキャリアを模索し始めました。
当時CSとして、担当者企業数は100社以上でした。自分以外の方が行った業務へのクレーム対応や、未入金の回収業務などの割合も多くなっていました。
私の中では、CSとして顧客の成功に向き合って仕事がしたかった、その一心です。会社が、とか前工程の方々が、とか誰かのせいではなく、体制や事業モデルにも起因しますので、転職活動を始めました。
転職
副業・独立・フリーランスへの憧れ
転職活動当時、独立願望があったわけではないですが、会社員でありながら副業を始められる方や、フリーランスとして働く人が増えており、興味憧れを抱いていました。
世の中の働き方自体が、自分が新卒の時と比較して自由になりつつありました。
私が見た中でITエンジニア系ではない方の、副業やフリーランスの主流な職種としては「マーケティング」でした。将来の独立の有無に関係なく、マーケティングで経験を積めば稼げるのではないかと考え、マーケティングのキャリアを選択しました。
今思えば、安易な理由ですが、今となっては良い転機だったと思います。
マーケSaaS企業への転職
その中で、マーケティングのSaaSを開発している会社へ転職することができました。CS職としての入社です。
私が描いていた顧客への伴走支援を、この会社で実現できました。マーケティング×CSという両軸を満たせてもらえば、この会社でも忙しくも充実した日々を過ごしていました。
実際に、ある程度のマーケティング知見も溜まっていき、顧客に喜んでいただけて手ごたえを感じておりました。
BizOpsへの道
次のキャリアについてもイメージを描きはじめようと考えていた時でした。マーケSaaSの会社が事業売却をしたのです笑
まさに会社が変革期となり、その会社が新たに始めた事業がBizOps導入・構築事業でした。
ですので、自分の意志で狙ってBizOpsを選択したわけではありません。
実際に、この時に、転職したした人は多くいました。転職だけではなく、自ら起業した仲間もいます。自分も有難いことに、他からのお誘いもありましたが、BizOpsへの可能性を感じ、今があります。
なぜBizOpsを選んだのか、その時に何を感じたのかについて共有させていただきます。
なぜBizOpsを選んだのか
BizOpsを選んだ理由は、2つです。
汎用性の高いビジネススキル
BizOpsを少しディスってしまいますが、この仕事は一見地味です。しかし、実態としては非常に多岐にわたる業務を進める必要があり、そのすべてが汎用的であり、高いレベルが求められます。
BizOpsとしての業務内容
BizOpsとしての私の仕事としては、主に下記です。
とにかく毎日毎日、寝ても覚めても、「聞いて⇔書いて⇔まとめて」の繰り返しです。言語化・数値化されていない情報・知見を整理しています。
地道にドキュメントを書き続けることよりも、華やかでスマートな仕事をしたいと思う方もいると思います。かっこよくプレゼンしたり、激しくディスカッションしたり。
事実、私も最初BizOpsの仕事を知って目の当たりにしたときは地味な仕事だと感じました。
ただ、これは性質の話かもしれませんが、案外書いていくことは苦ではなく、意外と得意ではありました。
求められる高いビジネススキル
こうしてBizOpsとしてのキャリアをスタートさせましたが、仕事をする中で常々感じることとしては、
とにかく「高いビジネススキルが求められる」ということです。
BizOpsはマニュアル屋ではありません。ただ、聞いた話でマニュアルを作る、オペレーションフローを図解にするだけでは意味がありません。
など、他にも上げればきりがないですが、求められるスキルは汎用的であり、かつ高度なスキルです。
このBizOpsを極めていけば、新卒時に希望していたザ・モデルの領域の全て(セールス・マーケティング・IS・CS)で活躍できるものであり、魅力に感じる一つの理由となります。このRevOps領域以外でも。身に着けたスキルが活用できると思っています。
今、最も顧客に喜ばれる
BizOps導入支援は、これまでの仕事で、今、もっとも顧客に喜ばれています。
最初に伝えたいこととしては、あくまでも個人の主観ということです。私のキャリアの中でという話を念頭において読んでいただきたいです。
各社のBizOps部門設立、導入、運用のお手伝いをさせていただいて感じることがあります。それは、今回の一連のnoteの連載の趣旨でもある「BizOpsの普及」にも繋がりますが、BizOpsのような機能を自社で持っている会社はまだまだ少ないです。
なぜ少ないかといえば、理由は様々あると思いますが、しっかり価値を理解してもらえるような機会が少ないのではないかと思います。
BizOps導入が進まない背景
私は、外部の立場からBizOps導入を支援しますので、実務は行いません。しかし、社内で内製化してBizOps部門を立ち上げるにしても、その方は実務を行いません。あくまで客観的に、横ぐしで実務を行う方をサポートする立場です。
実務をしないと、つい間接人材と捉えられ、社内での立場も弱くなりがちです。
たしかに、BizOps人材は実務を行いませんが、彼らの暗躍で間違いなく事業が伸びていきます。
BizOps部門がないこで生じていること
BizOpsという機能無い中で、私が関わってきた企業様の課題は下記でした。
これらの課題を解決させるための一つの手段としてこのBizOpsが役に立つと考えています。
現に私が関わっている顧客では、上記の課題について「何年も考えていたことが、実現できなかったことを実現させることができ、時間の短縮ができた」といった声もいただいており本当に嬉しい限りです。
BizOpsがあることにより、業務も円滑に回るようになったり、育成への寄与など、幅広く事業を伸ばすことに役立つと、顧客の成果を通じて確信をしております。
少し長くなりましたが、私にとっては、BizOpsという仕事は、これまでで一番、顧客からの喜びの声をいただける、やりがいがある仕事です。
CSやマーケの経験がBizOpsに活きたこと
私の経験から、BizOpsの仕事に興味を持っていただき、キャリアの選択肢に入れていただけたら嬉しいです。
BizOpsの必須スキルが身に着く業界は?
自分がBizOpsとして働いてみて強く思うことは、この仕事いわゆるコンサルティング業務だよな・・・ということです。
私は、東大や早慶といった大学卒ではないですが、これらの新卒の方にとってコンサル業界が人気なのも頷けます。仕事の難易度、やりがいが半端ないです。
この記事を読んでいただいたように、私はコンサル経験はありません。日々、喰らいつきながらBizOpsプロジェクトを遂行しています。
コンサル未経験でもBizOpsとして活躍できる
私が活躍しているかは置いておいて、少なくともBizOps人材として成り立ってはいると思います。
ですので、私と同様に、CSやマーケの仕事をされていた方でしたら、今取り組んでいるCSやマーケの仕事もBizOpsに活かせることはあると考えてます。
BizOpsの特性としては、前述しましたが、自身が直接業務執行は行いません。求められることとしては、外部コンサルタントとして入ろうが、社内のBizOpsの位置づけであったとしても、客観的な視点をもってオペレーションを構築していくことが求められます。
CSとBizOpsの類似点
CSであれば、クライアントワークを行い、客観的に顧客を見ることが多いと思います。
特にクライアントワークの中でも、クロスセルやアップセルのために新たな課題のヒアリングをおこなったり、日々の顧客とのMTGの議事録の作成や、更新の提案などやられている、いわゆるハイタッチ系の仕事であれば、よりBizOpsで転用できる可能性は広がります。
マーケとBizOpsの類似点
またマーケであればデータを扱うことが多いはずです。データに基づいた客観的な分析や、問合せを獲得するためのストーリーを考えることなどは、BizOpsに非常に役立ちます。
あくまで執行を行う方の下支えがBizOpsです。支えさせていただく方の数も一人二人ではなく、数十人、場合によっては数百数千の方々のオペレーションの下支えをします。感情論ではなく、数値・データの活用は必須になります。
また、経営陣へのレポートの際にも、数値・データの活用は不可欠です。
私のキャリアの例として「マーケ」「CS」をピックアップしてましたが、BizOpsは汎用性が高いビジネススキルが求められるため、多くの職種と共通する部分は多いかと思います。
今後の目標
最後に、会社としても、個人的にもBizOpsが更に普及し、多くの企業のスタンダートになり、BizOpsを目指す方々が増えることを願っています。
今後も、BizOps/xOps導入運用の支援を通じて、様々な業種・業態や、スタートアップから大手まで幅広い企業へ関わっていきたいです。
BizOpsの価値を感じていただき、社内でBizOpsの部門を作ってもらえるように取り組んでいきたいと思います。
最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。
株式会社クロス・オペレーショングループ
伊藤峻
BizOps/xOps導入の際には、お気軽にお声がけください。
クロス・オペレーショングループの概要です。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?