【追悼】ショーン・コネリー
ショーン・コネリー(Sir Thomas Sean Connery 1930/8/25-2020/10/31)が亡くなりました。90歳でした。闘病中だという情報は知っていました。またひとり名優が逝ってしまいました。
ショーン・コネリー=ジェームズ・ボンド
コネリーの初期の代表作と言えば、イアン・フレミング原作の「007シリーズ」の初代ジェームズ・ボンド役でしょう。以下の7作品で、ボンドを演じています。(日本公開年で表記)
【イオン・プロ制作】
① 007 ドクター・ノオ(Dr. No) 1963年
② 007 ロシアより愛をこめて(From Russia with Love)1964年
③ 007 ゴールドフィンガー (Goldfinger)1965年
④ 007 サンダーボール作戦(Thunderball) 1965年
⑤ 007は二度死ぬ (You Only Live Twice)1967年
⑦ 007 ダイヤモンドは永遠に(Diamonds Are Forever)1971年
【ワーナーブラザーズ制作】
『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(Never Say Never Again) 1983年
身体を張るシーンが多数あるスパイもののアクション映画を毎年毎年撮っていたのかと思うと驚きです。私は「007シリーズ」を熱く語れるほどの知識も情熱も持ち合わせておりませんが、いずれも名作とされています。
「格好いいスパイ」のイメージは、コネリーが作ったと言っても過言ではないと思います。後にボンドを演じることになった役者達にも、”コネリーのボンド”は、大きな影響を与えたであろうことは間違いありません。
スコットランド人の誇り
コネリーは、スコットランド出身であることに誇りを持ち、スコットランド訛りの英語を改めなかった為、コネリーの意向でボンドはスコットランドの出自というエピソードが加わったと言われます。
コネリー自身は、ボンド・シリーズ後半は映画プロデューサーとの関係が良好ではなくなっており、必ずしもボンドを演じることを楽しんでいなかったとされています。
時は流れない、それは積み重なる
コネリーは日本のCMにも数多く登場しました。
中でも私が心惹かれるのが、サントリー・クレストのCMに登場した時の映像です。当時20代だった私は、こういう風に年を取りたい!と憧れました。その影響は数十年経った現在でも継続していて、あの時にCMに出てきたイニシャル入りのロックグラスを昨年購入しました。
コネリーはこのCMの時、60代前半だった筈です。あれから30年近い時間が流れ、私も当時のコネリーの年齢に近付いてきています。60代を迎える頃には、果たしてこのような渋みと凄みが出せるのか…… 全く想像ができません。もっともっと精進しないといけません。
2006年に俳優を引退後、コネリーは認知症を患っていたと言われます。引退理由の一つに、脇役や年老いた役を演じたくないという俳優としての矜持もあったと言われています。最後まで誇り高き闘士を貫き通した人生だったように思います。合掌。
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