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寒い夜に聴きたい曲②:パーフェクト・デイ

今夜の松本の夜も寒いです。温もりが欲しい夜には、極上の音楽を味わって暖まるのが最適でしょう。昨日に引き続き『寒い夜に聴きたい曲』、その第2回目は、ルー・ルード(Lou Reed)『パーフェクト・デイ Perfect Day』(1972)です。

近寄り難いカリスマ・シンガーの名曲

この曲は、ルー・リード(Lou Reed 1942/3/2-2013/10/27)が、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを脱退して、2枚目のソロアルバムとして発表した『トランスフォーマー Transformer』(1972)に収められています。盟友だったデビッド・ボウイとミック・ロンソンがプロデュースに参加したこのアルバムは、リードの魅力が存分に発揮されたアルバムと言われています。彼の代表曲の一つ『ワイルドサイドを歩け Walk on the Wild Side』も収録されています。

ルー・リードは、同業のミュージシャン仲間からの人気が高く、尊敬するアーティストとして名が挙がることの多い人です。多くのアーティストが彼の作品をカバーしており、昨日紹介した『ニューヨークの夢』のカースティ・マッコールもこの『パーフェクト・デイ』をカバーしています。

ただ、私にとっては、遠いアーティストでした。彼の存在を知った40年前から、遠くから尊敬の念を持って眺める…… という距離感が縮まることはなく、時折音楽雑誌やネットニュースで彼の情報を読んで、伝説のアーティストとして、仰ぎ見る関係が続いていました。2013年に亡くなっていたことも忘れていました。

偶然に出会い、ドはまり中

そんな訳で、この曲も過去に何度か耳にしてはいたものの、タイトルが『パーフェクト・デイ』だと知ったのは、2024年になってからのことです。きっかけは、[Alexandros]の川上洋平さんがパーソナリティを務めるラジオ番組でした。

同時に、巨匠ヴィム・ヴェンダース監督の映画『PERFECT DAYS』の作中でも効果的に使われていることを知りました。役所広司さん主演(2023年のカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞)で東京を舞台にしたこの作品は、是非とも観たいと思っているものの、上演時間が私の予定と合わず、まだ映画館に行けていません。

昨日の『ニューヨークの夢』とセットで、毎晩繰り返し聴いています。寒い夜にぴったりだな…… と勝手に妄想しながら、底冷えが沁みて意気消沈気味の心を暖めてもらっています。

様々なバージョン

この曲は、多くのアーティストにカバーされたり、映画の挿入曲として使用されたりしています。

リード本人に加えて、偉大なアーティスト達が参加した英国BBCのチャリティシングルバージョン(1997)が存在します。

また、日本でもヒットしたダニー・ボイル監督作品『トレインスポッティング Trainspotting』(1996)のサントラ盤でも使用されています。

YouTubeで探し当てて聴いてみても面白いかもしれません。






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