たいみんぐ
まっくらな
ふかーい うみのそこに
ゆっくりと しずんでいったあと
いちばんそこを けることができたら
そこからは はやい
あとは たいよう に てをのばし
ひかりをたよりに
あがっていく だけ
とちゅうで であう
さかなたち や いきものたち に
おそわり
きづかされ
かんがえ
りかいして
ようやくそれが
どんないきもの で
どんなおもい で
どうしたくて
どう ありたいのか が わかる
そのとたん
すべてが
ものすごいはやさで うごきだす
あきらめるために
わざと
ほどけないように
かたくむすび
わざと
ほどくことを
ほうき して
ほうち していた
おどろくほどかたい むすびめを
きづいたら
かってに
ほどいていた
それは
あまり きたいして いなかったのに
あんがい かんたんに ほどけて
なーんだ
たった これだけのことだったんだ と
ただ たんに
ほどく と
きめるか きめないか
たった それだけのことだったんだ と
ひょうしぬけするくらい
あっけない できごとで
かたいむすびめは
ほどいてくれるのを
そうきめてくれるまで
ながいあいだ まちつづけて
けつだんを すべて
あずけて
ゆだねて
ずっと まちつづけていたけれど
もうすこしで みずからほどくことを
こころみようと していたらしく
どちらがさきかは
ただ
じかんのもんだい で
ほぼおなじ たいみんぐ だった
だから けっきょくは
どちらがさきでも
おかしくはなかったのだけれど
だけど
こちらがさきだったことが じつは
かなり じゅうようないみ を もっていて
むすびめが こちらに
かんぜんに しゅどうけんをもたせてくれ
まるごとうけいれ
けつだんさせてくれたことで
まるでさいしょから
むすびめなんて なかったかのように
すんなりと ほどかれた
そして
かんがえる たいみんぐ が
むかしっから いっつも
おんなじなのが
ほんとうに ふしぎで
じくうをこえて
つうずるもの が
あるのかもと
おもわされる
なやんだり
うごけないときは
たぶん
そのとき ではなくて
おもい が おなじであれば
なやむまもなく
かってにすべてが うごきだす
そして
それは
ぜつみょうなたいみんぐだったのだ と
あとからわかり
いっしゅんで
もとにもどる
ようは
きめる だけ
そして
そのたいみんぐは きっと
うんめい が おしえてくれる
うんめい が こころに
てれぱしー を おくってくれる
たいせつなもの を ぜったいに
のがさないために