見出し画像

腫物として扱われるか否かは普段の振る舞いによる


前職時代のまだ社会人歴が浅かったころ、職場にいる30歳くらいの年上女性が全員怖かったのを覚えている。
これは年齢差別ではないことを強調したいのだが、前職は販売の仕事で、店長になるのは30歳前後の方がほとんどだったので私からすると指導者だったからというのが理由として大きいような気がする。
同じくらいの年齢の男性に対して同様の感情を抱くことはなかったのは、異性が指導者になることはあまり無かったのと、異性はそもそも分かり合えない相手なのでしょうがないと当時から思っていたのもある。
また、私の性格上、年下の面倒見は割と良い方だけど年上に可愛がられるのは苦手というのも関係しているかもしれない。
(過去のnoteにそんなようなことを書いていた↓)

販売職の方は基本的にお喋りで愛想の良い方が多く、いくら怖い存在とはいえ会話が盛り上がることも数多あったが、
店長がお疲れの際にいつもよりテンションが低いときは一気に怖く感じてしまっていた。
そういった経験を踏まえて、
『自分に後輩が出来たらなるべく自分から話しかけよう!常にご機嫌でいることは難しいかもしれないけど、怖がらせてしまうことが無いように気を付けよう』と決めたのだった。
その結果、有り難いことに仕事終わりや休みの日に飲みに行ったり遊びに行ったりする後輩がたくさんできた。
人生相談や恋愛相談なんかされると嬉しくなる。


もちろん世の中には、人の気分を害さないように、という心遣いをしないまま大人になりそのまま突っ走る人もいる。
現職場にいる女性Cさん(35歳位/独身/実家住)がまさにそうである。
私とCさんは4~5歳しか変わらないので怖いと感じることはないが、教育担当のCさんの横で仕事を覚えることになった入社したての子を見て、あの子Cさんのことちょっと怖がってるなーと感じることがあるし、男性社員なんかはCさんにおっかなびっくり話しかけてピシャッとぶった切られて苦笑いしているのをよく見る。

以下、『もうちょっと柔らかさを持ってくれてもいいのにな』と思う事例諸々

・書類等を誰かのデスクまで届けに行くとき、Cさんは無言で机に置く。
他の人は『お願いします』とか『置いておきます』とか言うし、
言わない人も軽くペコッとしたり、アイコンタクトを取ってくれる。
逆にこちらがCさんに物を渡しに行く際に『お願いします』等一言付けても返事やありがとうは無い。

・電話を取り次がれる際、返事をせずに受話器を取る。
他の人は『○○さーん』→『はい』→『△△さんからお電話です』→『はーい』で受話器取るけど、Cさんは最後の返事がない。

・女性社員は更衣室で着替えてから事務所へ行くのだが、Cさんは更衣室に入るとき以外は挨拶をしない。
大体の人は更衣室で『おはようございます』、事務所に入るときも『おはようございます』、タイムカードを押して自分のデスクに座る際に周りの席の人に『おはようございます』と言うし、他にも廊下ですれ違う時にも同じように挨拶をする。
Cさんは更衣室での挨拶以外は全くしないし、廊下ですれ違う時に『おはようございます』と言ったら思いっきり無視されたことがある。

・物音もいちいち大きい。
弊社の更衣室にあるのはよくあるスチールで出来たロッカーだが、何も気を遣わずに開け閉めすると結構大きい音が鳴ってしまう。
休憩の時間は更衣室で仮眠をとる人も多いので、みんななるべく音が鳴らないように指を添えながらゆっくり閉めているが、Cさんは全く気にせずバタンッとロッカーを開けてバタンッと閉めて、ガチャッと更衣室のドアを開けてバタンッと閉めて出ていく。足音も大きいので、そのままパタンパタンと音を響かせながら事務所へ向かうのである。
不思議なのは他の人が気を遣っている様子を見ても、それを真似しようとしないところだ。
2年前に入社してきた女の子がすごく礼儀の正しいお上品な子で、彼女の入社以前はどっかんばったんドアを開け閉めしていた人(私も今ほどは気を遣っていなかった)も彼女が静かに開け閉めするのを見て身を正したというのに、Cさんだけは己を貫いている


そんなCさん、当然良い所も沢山ある。
Cさんは先輩後輩問わず、自分から雑談を振ることはないのだが、誰かに話を振られるとしっかり受け答えをしてくれるし、冗談を言ったりもする。
飲み会の時なんかは楽しそうにしているし、飲み会ではかなり多くお金を出してくれたりする。
飲み会後にお礼のメッセージを送ると
『こちらこそ企画してくれてありがとう。また飲み会しようね』等と前向きな返信をくれる。
仕事もかなりできるので上司からも一目置かれているのは確かである。


なのに何故!何故!怖がられるようなことをしてしまうのか!

私の推測にはなるが、過去に愛想よく振る舞って嫌な思いをした経験があるのではないかと思う。

①愛想よく振る舞った結果、何者かに付きまとわれたりして嫌な思いをしたので、愛想を振りまく相手をかなり狭い相手のみに限定している

②愛想よく振る舞った結果、都合よく利用されたことがあるので、鎧として不愛想を貫いている

もしくはそういったトラウマパターンではないが、

③甘える・愛想を振りまくといった行動をとりにくい環境で育った
所謂『女性性』とうまく使えていないパターン


こうしたいずれかの理由+自分が不利にならないように振る舞えない本人の不器用さによって、Cさんの怖さが出来上がっていたのではないか。


齢30をすぎると、自分の性格の良くない所なんて指摘してもらえなくなってくる。
ましてちょっと怖いイメージの仕事ができる人だったら尚のこと、年上の人からしても言いにくいだろう。
若人の皆さん、誰かに性格や言動・行動について指摘されたとき、すぐに直そうとしなくてもいいし、今は『うるせえな』と思ってしまってもいい。
だが、指摘されたことを頭の隅っこに置いておくことをお勧めする。
歳を重ねて、なんだか人が離れていくようになった・・・と感じた際に、頭の隅っこに人生のヒントが転がっているかもしれないから。


多様化の時代なので、Cさんがどう振る舞おうが彼女の自由だが、後輩を怖がらせちゃうのは良くないよなーと4~5歳下のえんもは思っています
ですが言えないのでここに吐き出すのです。。



いいなと思ったら応援しよう!